京都支部及び会員の活動                                                               

2017年3月度例会報告

  3月の支部例会は、20日ラボール京都4階第3会議室にて、横道しげ子、風野真季、風早めい、関剛、北村あつむ、鯉島民子、野川ありき、橋本宏一、の8人の出席のもとに開催しました。

 最初に文学運動の課題など、最近の文学関連行事の報告、計画などを出し合い、次に『民主文学』3月号の「この夏も歩く、歩き続ける」ー渥美二郎作ー、「銃を持つ思想」-斉藤克己作ーの合評をしました。

以下その内容を報告します。

 

○文学運動の取り組み(報告と意見交換)

 ▼日本民主主義文学会第27回大会(5月13日・14日/千葉市「クロスウエーブ幕張」)について

  支部からは現在、横道さんが出席の予定で、すでにアンケートも提出している。

  また、出席できなくても、報告、意見,提案などがあれば、別紙アンケート用紙に記載して民主主義  文学会宛にファックスなど(メール)で送ってほしい。

 ▼『京都民主文学』64号について

  4月末に完成する。を発送は4月27日(木)午後1時から、ラボール京都4階第10会議室で行う。

 ▼映画「母」(原作:三浦綾子、監督:山田火砂子、寺島しのぶ主演)の京都上映協力について

  3月19日にハートピア京都で試写会が行われ、「小林多喜二の『母』の上映と鑑賞を広める京都の   会」と発足させ、今後上映への賛同と協力を広げていく。支部としても賛同・協力する。宣伝、チ   ケットの普及などに努める。上映日程などは下記の通り。

   6月10日(土)①10時30分~/②13時30分~

          京都教育文化センター

   6月15日(木)①10時45分~/②13時30分~/③16時30分~/④18時45分~

          同志社大学寒梅館

   前売り券 1100円(当日券一般1500円、シニア・大学生1100円)

        小中高生800円

   連絡先;京都映画センター 電話075-256-1707 

  ▼その他

   多喜二祭に参加した人から、その感想も出されました。

 

○創作合評

 ◇渥美二郎「この夏も歩く、歩き続ける」

   ポケモンGOに夢中になる若い人の話であることはわかるが、何を言わんとしているのかわからな   い。誰が読んでも入って行ける描き方になっていない。

   作者のモチーフは何なんだろうか。

   『民主文学』に掲載する作品の基準はどうなっているのか。こういう作品が掲載されることが疑   問。

   編集部の選りすぐりの作品ということなのだろうが、作品の集まり具合もあり、必ずしもそうなら  ないだろう。 

   ストーリーとか、エピソードとかがあって、その中を一貫して流れているものが  ないと心に響  かない。

   若い作家の場合、文章がつながらない文体がけっこうある。今度の芥川賞の作品でもそうだ。文の  間が隙間だらけで舌足らずの印象なのだ。やはり読んだ後余韻がないと読む気になれない。

   読んで気付いたことは編集部に意見を書いて送っておいた。この作品は暮しとつながっていない。  売るために書いたのだろうか。ポケモンがどれほどの社会的意味があるのか、おもちゃの話という印  象。大人はこんなことを考えない。単にいまの日本風潮を書きたかったのか。上っ面をさっとなぜた  だけという感じ。自分の場合は、山本宣冶の話を折り込んだりする。それはどうしても書く必要、歴  史的意義を感じているからだ。削れといわれても納得しない。

   校長のはなしがまずいというが、それも深く追究していない。

   シングルファーザーの問題もある。メールのやりとりでは人と人のつながりが深まらない。そこを  批判的に書くべきだろう。

 

 ◇斉藤克己「銃を持つ思想」

   よく描けているが、なんで銃を持ちたいのか、そこが不明。結局それでどうなん?と思う。

   ストーリからは、珍しいものをもったら使ってみたいと思うことを示唆しているとうかがわせる。  モデルガンをもつ心理もそうだろう。そこが自然の心理ということソ描きたかったのか。自分が使っ  てみたかったので子どものものを取り上げた。だが、自分が傷つくなりしていないのが不満。思想の  核となるものがない。安易に銃を持つものでも意味を感じ取れる。

   作者の意図・テーマはとてもよいと思う。だが、後ろの方では脅えた自分の分析がほとんどない。  これでよいのか。人殺しを快感にするクリミア戦争の映画をみて感動した。銃を持つ快感に至るまで  がすごかった。戦時中もそう。人がいないところに人がいるように見てそれにおびえるのが甘い。

   武器を持って町をつくってきたアメリカが、その武器の銃の規制が思うようにいかないのを考え   た。持ったら自分を守るために撃ちたくなる。だが、主人公は日本人、攻撃的なことはできず、もの  ごとを大きくならないうちに収めてしまったのではないか。

   銃を撃ったことがある。弾が飛ぶというのは快感だ。

 

  次回例会は、4月27日(木)午後1時から、ラボール京都4階第10会議室で、

  『京都民主文学』64号の発送作業と配本をします。

 

2017年2月度例会報告

 

日時  2017年2月18日(土) 午後1時~4時

 

会場  ラボール京都4階第3会議室

 

出席者 橋本 菱崎 横道 関 佐藤 足立 野川

 

 風野 鯉島 北村   10人

 

 

 議事内容

            

            ◎近況報告(菱崎) 

 

     近畿地区での支部結成の状況について。

 

      京都北支部 京都府園部以北地域での取り組み。結成のための趣意書を配布し     て地域の文学愛好者に参加を呼びかけている。この地域から京都市内の支部に加     入されている会員が居られるので、その方を中心にして会を創設していただくよ     う進めている。4月結成を目指して取り組んでいる。

      大阪北摂支部 本年1月28日結成された。8人の参加があった。

         摂津市の川本幹子氏が代表

      滋賀支部  支部再建のために大津市在住の文化関係者を中心に2月再建

準備会発足に向けて取り組んでいる。

 

         支部誌、紀行文、語り文、短歌、俳句を17人の作品により発行

 

    ◇『京都民主文学』64号発表作品事前合評

      創作 「白露も夢もこの世もまぼろしも」(北村)

         「青春の色彩(六)」(菱崎)

         「九八と堅吾と横ヤンと」(横道) 

 

    文芸の小径 「高台寺を訪ねて」(鯉島)

    記録「島崎こま子余話 藤原才のこと」

    エッセイ(鯉島、関作品) 

    これらの作品の字句、文章表現、構成などについて意見を出し合いました。

 

     未提出作品の締め切りは2月28日厳守。

 

     案内 大阪多喜二祭 3月19日(日) 会場クレオ大阪東ホール

 

 

 

     次回例会  

     3月20日(月・祝日)午後1時から 

     ラボール京都4階第4会議室にて

     『民主文学』3月号より次の2作品の合評

     「この夏も歩く、歩き続ける」渥美二郎作

     「銃を持つ思想」斎藤克己作

 

 

2017年度支部総会報告

□     □     □     □     □     □     □     □     

 

開催日時 2017年1月28日(土) 午後1時~4時

 

開催場所 京都市中京区 ラボール京都4階第2会議室

 

出席者  会員15人の内 10人(総会要領参照下さい)

      議事次第 総会議長  佐藤文磨

      記録員   北村あつむ

      あいさつ  支部長 橋本宏一

 政治情勢として、現在通常国会が開催されているが、安倍内閣は国会で自民党が多数 を占めていることをよいこ  

 とにして、最大の悪法である共謀罪を成立させようとしている。国民を監視、抑圧する、  

 かつての治安維持法を想定させるような悪法を、世論を無視して強行させることは許して

 ならない。強く監視して真実の言葉で批判していくことが大切だ。この動きに顕著なごと

 く、いまの時代、ネット情報も含め、真実を覆い隠し虚偽のさまざまな情報の言葉が拡が 

 っている。文学活動はその真実を追求し芸術的に高めて多くの人々に伝え感動を共有して

 いく活動であり、私たちの創作と批評活動の使命もそこにある。

  この一年間の支部活動は、別紙総会資料の通りですが、定例会を月1回、支部誌を2

行できた。私たちの活動は評価も高く、優れた文学活動が出来たと考えています。

 来年度もより一層頑張って行きたい。さらに会員を増やす活動も必要と考えます。

 

     =活動報告= 菱崎博事務局長

 

      別紙報告書により報告。

 

  追加報告として、関西ブロックの活動。京都北部地域の民主文学会の設立が課題になっ   

 ている。福知山を中心にして、宮津、舞鶴、綾部からの参加を働きかけている。滋賀県で

 は、大津・高島と、長浜・彦根を回って会の設立取り組んでいる。

 

      報告事項に対する質疑

 

    (Q) 支部報に例会の内容がまとめられて掲載されているが、議論の内容が分かりや     

   すく伝えられていないと思う部分がある。編集者に任している事情もあって事前精査 

   が十分でないのではと思うが。

 

    (A) 今後、出された意見の集約と文書化時点のまとめる方法を検討する。

 

    (Q) 政治課題と文学の問題。政党活動と文学の問題なども色々な意見があるので、    

   要約する際に、議論で出された多様な意見を反映する内容にすべきではないか。

 

    (A) 報告等の記事をまとめた際に、意見を聞くように努めるほか、ホームページに     

   アップロードしたものをまず支部員が読んだ際、疑問や問題を感じたらすぐに    

   編集者にメールなどで連絡してほしい。削除や修正は可能なので。

 

     (Q)「京都民主文学」に作品の掲載をして入会したと思ったら、ここがあいまいに      

   なっている場合がある。会員は会費を払ってもらうようにする。会員かどうか活    

   動の意思を確認して会費を請求するようにする必要があるのではないか。

      

    (A)  本人に確認の上,本年1月より正式に加入されたものとする。

 

     活動報告を全会一致で承認。

 

     =会計報告・監査報告= 野川ありき会計 佐藤文磨会計監査

 

     別紙 別紙会計報告書及び会計監査報告書により報告。

 

     全会一致で承認。

 

     =今年の活動方針と、今年の課題の提案= 菱崎博事務局長

 

     別紙資料により提案。

 

     まとめ

 

   1.      月1回例会の開催。(支部作品の批評・合評を目的とする)

 

   2.      ミニ文学教室の開催。

 

   3.      優れた作品の作者を招いて講演会の開催。

 

   4.      文学旅行の実施。夏季又は秋季に。

 

   5.      関西ブロック主催の文学教室に参加。

 

   6.      自己作品の技量の向上に努力をする。

 

   7.      支部誌の年間2回の発行(4・10月)

 

   8.      健全な運営に努め、経費が赤字にならぬよう常に配慮する。

 

   9.      「京都民主文学」を送付先拡大(朝日・毎日・京都新聞等へも)

 

なお、民主主義文学会の全国大会は、本年5月13・14日開催の予定。

 

     別紙資料のほか、上記の事項を確認の上 全会一致で承認。 

 

     役員の分担

 

     別紙資料に、編集者に横道しげ子を追加して、提案通り承認。

 

    =京都支部規約の改正=

 

    規約は、資料9頁~10頁に掲載。規約の改訂はせず。投稿規定の改正を行った。

 

  1.規定の⑤ 掲載料はおおむねA4版1ページ当り1100円とする。ただし書き以  下は抹消する。(今後の検討事項として、会の運営経費が赤字になる場合には掲載  料の値上げも検討する)

 

  2.⑥は全文抹消する。

 

  上記規定の改正について、全会一致で承認。

 

                  以上の通り報告します。 

 

 

2017年日本民主主義文学会京都支部総会要領

 

 

日 時 2017128()

午後1時~4

会 場 ラボール京都4階

第2会議室

出席者(10人)、欠席者

(5人)

     橋本宏一、菱﨑 博、野川ありき、風野真季、風早メイ、横道しげ子、 鯉島民子、佐藤文磨、

関 剛、北村あつむ

        

     議 事   議長 佐藤文磨    記録 北村あつむ

 

     報告 菱﨑 博

 

     提案 橋本宏一

 

      会計報告 野川ありき

 

      会計監査 佐藤文磨

 

      支部長挨拶 橋本宏一

 

      京都支部2016年度の経過報告                  

            

・    例会の開催は次の日程で開催されました。

 

     〔1/92/283/204/165/226/187/168/209/2510/2311/2312/23

 

     内容は「民主文学」掲載作品の合評、支部誌の総評と合評。掲載作品の事前合評。

 

    ・編集委員会開催日は、メールでの連絡交換の対応で行う。

 

    ・支部誌発行  2回(624/15発行・6310/25発行)

 

     支部文学旅行 16年度は実施できませんでした。

 

     321日「岡本康さんを偲ぶ会」コープイン京都で開催

     2015924日亡くなられた岡本康さんは、長い間京都支部の会員でした。

 

    「きょうぶん寄席」(同実行委員会主催・京都文化団体連絡協議会共催)

     327日・京都教育文化センターで開催。野川ありき、横道しげ子参加

 

京都支部会員の文学活動と実績

 

横道作品「雪明かり」が宇治市の紫式部市民文化賞を受賞したこと、菱﨑作品「舞         

鶴湾の風」が「人権と部落問題」4月号より連載される。「京都まつり」展示コー

ナーでは、「雪明かり」「京都民主文学」を展示し、入会案内をする。

関西支部代表者会議(1/18・西成区民センター、4/29・西成区民センター、9/2・西成区民セン         

ター、11/14・西成区民センター)

           関西文学教室(4/155/277/291156日に開催の予定をしていたが、申込者

          が無く延期になる。

           日本民主主義文学会創立50周年記念「第24回全国研究集会」9/17,18,19開催

           新潟・越後湯沢―湯沢グランドホテル―京都からの参加者(柴垣・岡田・菱﨑)

           124日、5日「民主文学会第26回大会・第4回拡大幹事会」(菱﨑参加)

           41回 関西研究集会 1215日~16日 

           京都 ホテルビナリオ嵯峨嵐山

           合評作品  北村あつむ『雅の世界の向うに』

           新しい分野の作品として評価を受ける。

           京都支部からの出席者 風早、横道、野川、菱﨑、風野、鯉島、北村 7

 

           関西ブロック役員

 

      代 表 横田昌則(大阪支部)  

       副代表 草薙秀一(奈良支部)   副代表  松本喜久夫(大阪泉州支部)   

       事務局 菱﨑 博(京都支部)     計  中山路男(阪神支部)

       運営委員 相沢一郎(神戸支部) 柴垣文子(京都文華支部)

 

       2016年度 支部誌・同人誌推薦作品 横道しげ子 (小さな家と西陣織)

       第一次選考作品に選ばれる。

   

      活動報告

 

   16年度は若手の書き手の参加を目指しましたが、実現できませんでした。会員拡大の点では新しく

  北村あつむさんが入会されました。北村さんの作品「雅の世界の向うに」は支部誌・同人誌評にも取 

  り上げられ、多くの方からの評価を得ました。支部誌・同人誌評では、風早めいさんの作品「鏡の向

  こうへ」・北村あつむさんの作品「雅の世界の向こうに」、足立旻さんの「御蔭橋」「谷口善太郎

  『清水焼風景』に思いを寄せて」が紹介されました。関剛さんの週刊「京都民報」やしんぶん赤旗日

  曜版に投稿された俳句が、入選や佳作作品として度々掲載され、年間優秀者として表彰されていま

  す。支部誌での作品掲載では、山本隆さんが島崎藤村の姪で(新生の主人公)「島崎こま子の第二の

  人生」について、鯉島民子さんが作品「2015年夏&秋―あれも、これも―」を掲載されました。こう

  したことは今後の支部活動に活力を与えるものです。同時に、今後とも新しい書き手の参加を絶えず

  視野に入れることが大切です。また、関西文学研究集会が昨年に続いて京都で開催され、参加支部は

  10支部と大阪北摂の支部準備会の関係者など48名(京都支部7名)が集いました。講演は風見梢太郎さ    

  んを講師に迎え「小説を書くにあたって大切にしいる事」と題し、①如何に自由な気持ちで書くか、

  ②分が書きたいと思った事象を書く、③短時間であっても毎日書くことを心がけて「地域や職場」の

  闘いを書いて来た。との話に、出席者の多くが創作意欲わ高めました。また懇親会では、京都映画セ

  ンターの竹内守さんから映画「校庭に東風吹いて」の、上映の広がりと今後の取り組みについての報

  告がありました。

    一方、ホームページを開くことができ、京都支部の活動を広く伝える力になっています。

    2014年より、青年を対象にした「京都青年文学賞」を設立したが、今日まで応募作品の提出は有り

  ません。この「京都青年文学賞」を多くの青年に知らせる事が大切です。今年24日、5日京都教育       

  文化センターで開催される「第3回青年革新懇全国集会」に、「民主文学」誌の購読と入会の呼びかけ

  を配布資料として封入することになりました。久しく「民主文学会」の後継者不足が叫ばれています 

  が、色々な集会やイベントなどに「民主文学会」の旗を掲げて多くの青年参加者と接触し、活動参加

  への思いや政治への願いを支部ニュースやホームページでの紹介をし、青年の書くことへの喜びを体

  験させて行くなど、様々な方法をもって青年の支部への参加を呼びかけることが大切です。今後とも   

  私達「民主文学会」の伝統を引き継ぐべき後継者作りの活動を、積極的に展開してゆくことが大切で

  す。

    2016429日宝ヶ池公園で開催された「京都まつり」には「文化の森」に展示コーナーを設け、

  「京都民主文学」の販売と活動の照会など宣伝を行い、プログラム(一万部発行)の名刺     

  広告に支部の活動の照会をする。支部から5名が参加した。

    2011311日に発生した東日本の大震災は、深刻な原発事故(レベル7)とも重なって、その解決   

  は6年目を迎えた今も未だ見通しがありません。福島第一原発で大量に漏れた汚染水で近くの地下水か

  ら、過去最高濃度の汚染水が検出され環境汚染が深刻になっています。一方、原発内で作業する作業

  員の急性白血病の発病による死亡や、子どもの甲状腺がんなど人体への影響が深刻になってはていま

  す。最近では、奇形胎児の動画がフェースブック上に流され、その影響の恐ろしさは言葉がありませ

  ん。政府と東電に早期対策を求めるとともに、私達の子や孫に安心・安全の日本を引き継ぐべく、原

  発の再稼働に反対し原発ゼロの日本をめざして要求して行きます。今後とも私達京都支部は被災者支

  援を、引き続き行って行きます。

   自民党安倍政権は消費税8%への増税と「年金切り下げ」に引き続き、10%への増税を20174月に

  実施しようとしています。また、一昨年919日に憲法違反の戦争法(安保法制)を強行可決しました。

  自公政権とその補完勢力による一連の暴挙に対し、今空前の勢いで国民的批判が湧き起こっていま

  す。昨年の参議院選挙では野党統一候補が一人区で11議席を獲得するなど、立憲主義と民主主義を取

  りもどすための共闘が進んでいます。昨年11月憲法違反の安保法制にもとづいて、南スーダンに自衛

  隊が派兵されました。内戦状態で戦闘が繰り返されている状況で、武力行使となる危険性が明白で

  す。自衛隊を南スーダンから即時撤退させることを要求します。一方、今国会で「共謀罪法案」が提

  出されようとしています。その中身を説明するまでもなく、平成の「治安維持法」と言われるこの法

  案は、私たちの民主主義文学会が掲げる創作活動の自由が奪われることは明らかです。国民生活を苦 

  しめる消費税の増税反対と同時に、国民の目・口・耳を塞ぐ憲法違反の「共謀罪」や「安保法」の      

  撤廃を求め、署名・宣伝活動などを取り組みます。日本と京都に米軍基地はいらない。オスプレイの

  墜落大破、アメリカ海兵隊のヘリコプターの不時着、自然の生態系を破壊する高江のヘリポート建設

  と辺野古へのアメリカ軍基地建設など、沖縄と日本を売り渡す自公政権の手先と、沖縄県民は多くの

  国民の支援を受けて闘っています。また「関西の松島」と呼ばれる丹後半島の経ヶ岬に、米軍レー

  ダー基地の建設が進められています。アメリカと一緒に戦争する国日本をめざして、暴挙を推し進め

  る安倍自公政権。その要請に応え自然豊かな丹後半島に米軍レーダー基地建設を受け入れた山田現知

  事を、私達京都府民は決して許してはいません。また、福知山ではアメリカ軍と自衛隊の実弾演習が

  実施されています。平和・民主主義と、命を大切にする私達京都支部は、その実現ための努力は怠     

  りません。京都府と福井県にまたがる日本海沿岸はレーダー基地や福井の原発群など、日本国民と京

  都府民の将来にとって大変重要な政治課題が横たわっています。この京都府北部で創作を通した告発

  と、真実の証明に責任を持つ「民主文学会支部」が立ち上がれば、平和と民主主義の実にとって大き

  な力となります。

 

     会員の出版・連載について

    公益社団法人部落問題研究所の機関誌『人権と部落問題』に、20164月号より菱﨑博事務局長の作

  品「舞鶴湾の風」が、1年の期間限定で連載されていますが理事会からの依頼で、引き続き2017年も

  連載することになりました。また、橋本宏一支部長と風野真季さんが「原爆忌全国俳句大会50年の記

  録」(共同出版)を、風早めいさんが「この子らのために2-宇治山城できいた戦争の話」(共同執

  筆)をされました。風早さんが共同執筆された「この子らのために2」は、第26回紫式部市民文化賞審  

  査員特別賞が「宇治民話の会」に贈られました。

 

     会計報告 野川ありき 監査報告 佐藤文磨

 

     今後の課題

    支部報については会員の協力により、毎月の発行が確立できました。また、「京都民主文学」62・  

  63号の支部誌も発行しました。今年は編集委員会を初め支部員の協力により、2回(6月、11月)支部

  誌の発行をめざします。

    京都文化団体連絡協議会には京都支部として事務局長を送るなど、積極的に文連活動に参加するこ  

  とを確認してきました。京都支部は京都文連の創立当初から参加し、関係団体と共に文化活動を行っ 

  てきました。

    今後とも支部活動の柱として、民主的な文化団体との交流の場である京都文化団体連絡協議会の活

  動に積極的に参加します。

 

    2017年の活動目標

 

  ★  「支部報」の作成は、ホームページへの掲載のため高士事務局員と橋本支部長で連絡を取って   行います。支部員や外部の原稿などの入力は高士、菱﨑で担当する。

 

  ★  会計は野川さんが担当します。

 

  ★ 2016年度の文学旅行は実現出来ませんでした。支部員の高齢化が進み、遠い場所での

  旅行が難しくなってきています。今後は毎年ではなく近場で緩やかな計画で企画して行きます。 

   

   ★ 「民主文学」の「支部誌・同人誌の作品推薦募集」に、横道しげ子さんの「小さな家と

    西陣織」を推薦し、これが最終選考まで残りましたが入選には至りませんでした。

 

  ★ 第41回「関西文学研究集会」合評作品に、北村あつむさんの「雅の世界の向うに」を

    掲載し、合評で学ぶ機会をつくりました。。

 

     提 案  〔この1年間の活動報告を受け、向こう1年間の計画〕 橋本支部長

 

     ・支部の例会を活動の基本にして取り組む。

 

     ・例会での合評は、出席者全員の感想を聞くのではなく、5人ぐらいの感想と

 

してより多くの合評が出来るようにする。

 

     ・作者の感想等は合評の始めにする。

 

     ・「京都青年文学賞」の設立により別途実行委員会を設置し、作品の合評その

 

他必要事項を討議決定する。

 

     ・京都府北部地域や滋賀県に「民主主義文学会」の支部結成に尽力する。

 

     ・「京都青年文学賞」の発表は毎年113日「文化の日」とする。

 

     ・年2回の支部誌を発行する。原稿の締め切りの期限は厳守する。

 

     ・ホームページを利用した宣伝活動を拡充する。

 

     ・「京都青年文学賞」の設立など、青年を中心に新しい会員を拡大する。

 

     ・支部報に「私の読んだ本」欄を設け、感想などを紹介する。

 

     ・「京都文連」の活動に参加し、民主的な文化団体との交流をすすめ、会員の

 

出版や関係している文化活動をホームページに紹介する。

 

     ・不当な弾圧や迫害を受けた人たちの歴史を掘り起こす活動を積極的に支援す

 

る。

 

     ・若い層への働きかけと同時に、シールズなどへの活動を、エッセイ的なものを支部ニュースなどで紹介し、会友として広げて行く。

 

     ・京都の民主文学会の3支部で10月を目途に、文学教室のようなものの開催をする。

 

     ・文学専門家などに機関誌の定期購読を拡大する。

 

     ・京都新聞・朝日・毎日などの各文化担当へ、「京都民主文学」を送る。

 

     ・大学の文学サークルなどとの交流。

 

      討 議  

       

      月1回の例会(状況によっては随時)、ニュースの発行、創作と支部誌発行、

 

      関西研究集会、全国大会、文学関連活動と行事(文学旅行等含む)取り組む。

 

      資 料  

      

      京都支部2016年度経過報告、投稿規程、支部規約規程、支部規約

 

     「京都青年文学賞」について

 

      年間の主な計画

 

      支部例会

 

      全国大会全国研究集会および山の文学学校

 

      関西研究集会(3月までに決定する)、関西文学教室

 

     「京都民主文学」出版計画 №6465号(410

 

      役割分担(2017

 

    支部長  橋本宏一

 

      事務局 菱﨑 

 

   事務局  高士健二佐藤文北村あつむ

 

      会 計  野川ありき

 

      会計監査 佐藤文磨

 

      編 集  風野真季、風早めい、菱﨑 博、野川ありき、鯉島民子、横道しげ子

      ニュース 高士健二、橋本宏一

 

  

 日本民主主義文学会

 第1条       総 則

 

日本民主主義文学会京都支部(以下「支部」と呼称)は「文学会」の規約および基本方針を尊重し、京都における民主主義文学の発展と、文化運動全般にわたって貢献することを目的とする日本民主主義文学会会員(準会員)と会友の組織である。

 

 

第2条       活 動 事 業

 

支部は第1条の目的を実現するため次のことをとりくむ。

 

  例会(作品合評会)研究会、講演会、交流会等の計画と実施。

 

  支部通信、創作作品集(支部誌)の発行と「民主文学」の普及。

 

  新たな書き手を増やす積極的な手立てと対策。

 

  日本民主主義文学会会員(準会員)をはじめ会友の拡大と親睦・交流。

 

  「京都民主文学」の投稿作品の採否は、会(編集委員会)で検討し決定する。

 

・支部報は事務連絡を基本とし事務局の責任で発行する。

 

  京都における民主的な文化団体などとの交流、相互支援。

 

  その他文学、文化運動に関係ある必要な活動と事業。

 

 第3条       会 員 構 成

 

支部は日本民主主義文学会会員(準会員)で構成し、運営する。ただし支部の目的並

 びに賛同する人は誰でも支部員として認める。

 

    第4条  総 会

 

   支部総会は1年に1回以上、会員(準会員)の構成で開き、活動の総括と方針を決め委員を選出す    る。議事は総会出席会員の過半数で決定し、支部総会は支部長が招集する。

 

   第5条  委 員、分 担

 

    支部に次の委員と分担を定め任期は1年とする。

 

           支部長   1名 支部を代表する。

 

      事務局長  1 支部運営と支部報、支部誌の発行責任を負う。

 

      事務局員  若干名 事務局長の補佐・その他。

 

      会  計  1名 会費の徴収および予算の構成を行う。

 

      会計監査  1名 支部会計の監査を行う。

 

      編集委員  日本民主主義文学会会員(準会員)をはじめ全員で事務局長

 を補佐し、支部誌の校正・編集と支部報など発行する。

 

 

 

第6条       財 政、運 営

 

支部費は月額1,000円とする。そのほか寄付金(カンパ)などで運営する。

 

 第7条       附 則

 

  支部員が6ヵ月、友の会員が1年以上、会費を滞納し支部に連絡のないと

 きは、自然退会とする。

 

      この規約は支部総会の出席者の3分の2以上の賛成で改正することができ

 る。

 

      この規約は、200371日から施行する。

 

      この規約は、2011110日に一部補正する。

 

 

2017年2月度の例会のおしらせ

 2月度の支部例会は次の日時・会場で開催します。

2月18日(土)午後1時から、ラボール京都4階第3会議室で、

『京都民主文学』64号発表予定原稿(下記作品)の事前合評を行います。

 

 創作 「白露も夢もこの世もまぼろしも」(北村あつむ)

 

 エッセイ 「小塩山へカタクリの下見」(鯉島民子)

 

 記録 「島崎こま子余話 藤原才のこと」(山本隆)

 

 他にありましたら支部員へお送りください。 

 

 

 

 

2016年12月度例会報告

 12月の支部例会は、23日(金・祝日)午後1時過ぎからラボール京都4階第2会議室で、佐藤文磨、菱崎博、関剛、鯉島民子、横道しげ子、風早めい、風野真季、北村あつむ、橋本宏一の9人が出席して開催しました。最初に、この1カ月間のそれぞれの文学活動の報告と若干の討議をして、前回に引きつづき『京都民主文学』63号の総合合評を行いました。以下、その主な内容を掲載しておきます。

 

◇第41回民主文学関西文学研究集会

  全体で48人の参加、内宿泊者は40人。京都支部からは7人が参加(宿泊4人)。人数的には前回 を下回ってはいるが、第1日目の風見梢太郎氏の講演、2日目の分科会での合評など内容は充実してい た。アンケート・感想でも好評で、会場などの環境、集会後の大河内山荘の探訪も上々の評価を得た。

  分科会には京都支部から、北村作品「雅の世界の向こうに」が提出され、創作部門の第1分科会で報 告・合評された。報告者は丁寧に読みこんで適確な問題提起をしていた。時代考証など部分的な指摘も あり、よく評価していた。戸惑ったのは、文章の修辞などの技術論にどれだけ踏み込んで議論したらい いのかという問題。技術ばかり論じるより、作中の人物の行動や心理がどれほど普遍的で現代を生きる 読者の心に働きかけるというところが大事だと思った。このような古い時代を背景にした創作はそこに 作品の価値がある。

  評論の分科会では、小林多喜二論の報告と討論がよかった。特に多喜二の活動したのは5年間、この 間にどれほどの時代を衝く作品を生みだしたかとの提起は胸に刺さった。評論では、かなり高度な議論 になった。自分の作品を書く場合に即して理解をしようとするのだが、批評は受け入れられる場合とそ うはいかない場合があり、一部始終をていねいに書く人もいれば、感性ですくい取った言葉を詩のよう に綴る文章もあり、作者の作風で決めるものだろう。

 

◇民主主義文学会の関西ブロックの活動

  滋賀支部は担い手の高齢化や死去によって活動ができなくなっているが、さまざまな集りに出かけ、 文学会の支部再建を働きかけたところ、すでに協力の返事を何人かからもらい、再発足に向けた集まり をもつことになった。文学の創作、評論に熱意のある人で来年は再出発できる展望がみえる。

  関西文学研究集会の参加者から大阪に「北摂支部(仮称)」をつくろう,との話も持ち上がってい  る。関西ブロックで今後支援をしていく。

 

◇『京都民主文学』63号総合合評

 ▲エッセイ「廬山寺をたずねて」

  平安京のあった京都には源氏物語などの古典文学の舞台がいたるところにあり、意識して訪ね、そこ に材をとった作品が生みやすい。この作品もその着眼点からのエッセイだ。

  清少納言は不美人?との問題も興味深い。一説によればそうだが、残念ならが証拠となる記録がな

 い。

  紫式部は確かに幼くして母を亡くした。源氏物語を石山寺で書いたというのはうそ。その頃石山寺は なかった。源氏物語の呼称も、明治になってからで、光源氏の物語などと称していたらしい。紫式部日 記は本物だ。

  「マラリアのような病気」は、瘧(おこり)と呼ばれる、間欠熱。「わらわやみ」ともいわれ、隔日 などの一定期間の間をおいての発熱する病。

 ▲創作「御影橋」

  すごくいい短編だ。おもしろい。

  彩子のことはよく書かれているが、哲朗がもう少し出てきてやりとりがあった方がもっとおもしろい だろう。

  さまざまなできごとで流れていく展開は、確かに冷蔵庫への閉じ込めなど大変な事件も起こるのだ  が、一定場面に立ち止まって人物の内面に立ち入るところが欲しい。彩子の父親が谷善の演説を聞いて 飛躍するのだが、ここはやや唐突の印象。もう少し何かエピソードなりがあっての父の変革があると  すっきり胸に落ちる。

  哲朗の彩子に対する初対面のあいさつは長すぎないか。

 『民主文学』2月号の「支部誌・同人誌評」の工藤勢津子氏評より抜粋

 「挿入されるいくつかのエピソードが、京都ならではの時代と雰囲気をも醸し出していて興味深い。恋 愛にも積極的でものおじしない彩子の人物像がうまく描き出され、谷善がどれほど京都の庶民に慕われ ていたかなども伝わってくる」

 ▲創作「某年某月生まれの男」

  夢の中の出来事を書いたような作品だ。作者の考えることを二人の会話に乗せて喋らせたのではない か。

  天皇制について語っているが、何を言いたいのかわかりにくい。

  天皇の戦争責任について、道義的責任があるといったん書いたが削除した。右翼から攻撃されること も考えて。

  それはおかしい。そんなことを恐れるのは作者らしくない、断固言論で闘わなくては。

  今上天皇の「生前退位問題」は民意と大きく乖離した方向で処理されようとしている。

  この時期天皇制の是非を論じたら憲法改正論議の土俵に引きずり込まれ、自民の改憲草案の「元首  化」が多数派になることは明瞭。やはり9条でこそ大同団結する時期。憲法や天皇制問題は短編などで 収まるテーマではないだろう。

 ▲エッセイ「周遊漫歩」(二)

  作者の博識ぶりには驚く。

  砂漠と砂丘は違う。柱状節理も一定の知識がないと理解できない。ふりがなをふってあるが、一般に わかりやすくする工夫もいる。

 ▲文芸の小径 第十二回 「文学にあらわれた京都」

  支部の外からは、京都と文学作品について興味深く読んだことや、初めて聞く話などの好評の感想が 寄せられている。

  京都の歴史と文化の学習にもなるし、京都の内外の人に役立つのがここだ。とくに今回のシリーズ  は、平安神宮、深泥池、金閣寺、さらに瀬戸内寂聴の庵まで、名所と名作にふれ、その場面の文章が切 り取ってあり、『京都民主文学』の核心になっている。

  三島由紀夫の思想と行動には同調しないが、金閣寺の文章は巧みを凝らした文学らしい文章で、い  い。しかし、作品には人間の歪んだ人物や障害者を配置して読者の興味を誘う工作も見えて、好きにな れなところもある。

  谷崎潤一郎の文学は耽美派といわれるが、源氏物語など古典の文体の影響を感じる。京都の美しさ  を、多くの作家が描こうとしたので、絶好の教材に我々は直面している。大いに活かすべきだ。

 ▲エッセイ「追憶の旅・信州へ」

  初恋の人と長年の時節を経て対面を求めるという短編小説として描くようなタッチのエッセイ。

  しかも、信州の山々が出てくる。男の人が心のなかの初恋の人を思い続けるのが郷愁を誘う。

  広津和郎の短編にもこんな作品があったような気がする。

  あとの方で窓から見えるのは浅間山だろう。そういうところは位置関係をきっちり調べた方がよい。

 

次回、1月は支部総会になります

 1月28日(土)午後1時より、ラボール京都4階第2会議室での開催となります。

 ご出席をよろしくお願いします。

 

 

2016年11月度例会報告

 11月の例会は23日、午後1時よりラボール京都4階第3会議室に、菱崎博、横道しげ子、風早めい、風野真季、関剛、佐藤文磨、北村あつむ、野川ありき、橋本宏一の9人が出席して開催しました。

 その主な内容は次の通りです。

 

1、報告と討議事項

 ▲第41回民主文学関西研究集会(12月15日~16日:ホテルビナリオ嵯峨嵐山)は、現在宿泊  37人、通い10人ほどの参加見込み、まだゆとりはあるのでまわりに参加を呼びかけてひろげよう

  京都支部からは、4人が参加、第2日目の作品合評会では、第1分科会(創作の部)で北村あつむ作 「雅の向こうに」が合評される。第4分科会(評論の部)では、司会を菱崎、報告を野川が担当する。

 ▲文化後援会主催「日本の未来をひらく講演と文化の夕べ」(24日・西陣文化センター)は,70人 程の参加が見込まれる。民主文学会京都支部へのお誘いのチラシも持参して入会を訴える。

 ▲滋賀県大津で開催された「沖縄の辺野古を守る集会」でも、150人が集まる大盛況で、実行委員メ ンバーと話して、民主主義文 学会滋賀支部(仮称)再建へ向けて、集まりをもつなどの協力をいただ ける約束をした。関西ブロックのなかに支部を確立する見込みが出てきた。当面、映画『校庭に東風  吹いて』が滋賀では上映されていないので、この上映、鑑賞などを取り組みたい。

 ▲風早めいの参加する「宇治民話の会」のまとめた、『この子らのために2』(下記写真)が、宇治市 の紫式部市民 文化賞選考委員特別賞を受賞することになった。

 ▲支部誌・同人誌推薦作として支部から推薦、応募した横道しげ子作「小さな家と西陣織」が最終選考 まで進んだが、惜しくも入選に及ばず、さらなる支部での創作の励みとしよう。

 ▲風野真季、橋本宏一が実行委員として参加している、原爆忌全国俳句大会実行委員会(安斎育郎実行 委員長)は、今年9月11日、第50回大会を開催したのを記念し、大会の入選句と被爆体験者などの 記念講演、大会宣言などを本にまとめて出版をする。価格は6,000円だが、予約申し込み(振り込 み用紙での申し込み)の場合は5,000円。申し込みを受けつけている。希望者は風野、橋本へ。

 

2、『京都民主文学』63号総合合評

 ◇131ページと厚さが手頃で、送料も最低ランクでいけるし、また読む側もとっついやすい印象を  もったのではないか。でき得るなら、毎号これくらいの厚さにしたい。

 ◇表紙の宮田啓子さんの絵はすっかり定着した感じ。きれいでなデザインがいい。

 ◇奈良支部の辻本ひで子さんから全体を読みとおしての丁寧で的確な批評が寄せられた(読み上げ)。

 ◇「白露も夢もこの世もまぼろしも」(前編)は、古典の世界を描いたもので、社会構成や慣習、名称 や人物像などからちょっと難しい感じがする。百人一首に慣れ親しんでいる孫の方がよく知っていた。 この作品から古典の世界を学習することもできる。特に京都はそのなじみの舞台が残っているので楽し める。

 ◇この作品の課題は、古典の世界の文字を獲得した上流階級の人間が庶民への視点をどう向けている 

 か、描くことだろう。権力抗争もあり、栄達もされば失脚もあり、女たち、その子の運命も翻弄される ところへ、仏教思想の無常観も加わるが、庶民がどうしていたのか記録がほとんどない。それを、想像 もまじえて描くことで、現在生きている人々との普遍性を抽出し、リアリティをもって迫れる。それを 苦心して描こうとしているのはわかる。

 ◇和泉式部の人物像を描くことで現代人の胸に共感を呼び起こせる。恋の多き女性、いろいろな男と交 渉もあると一般的には流布しているけれど、それは男が好きだからではない。高級貴族の仲間入りをし て、自己を貫いて生きようとす、悲しさ、はかなさ、それを歌にも詠んだ。しかし、和泉式部日記は彼 女の書いたものではない。歌が上手なのは彼女の感性による。万葉集や古今集も読んで感性を磨いても いた。当時は歌の能力がなければ人間としても評価してもらえなかった。

 ◇当時は今よりもはるかに著しい格差社会だった。どれだけ下層階級の人が苦しみ、それをどう見てい たのか、の観点が欲しい。創作である以上それをどう導入するか、今後にも期待する。

 ◇人物がわかりにくい。特に前半部がむずかしい。後半になって小説らしさが出てくる。不幸な時の彼 女の思いが出ているといい。

 ◇俳句「戦争の記憶」は、―機影見たとたん 爆撃で海中に―がいい。

 ◇―背中焼かれ梅干しの樽にすがって四時間漂流ーもいい。情景が衝撃の印象。

 ◇詩「うまいな」も、うまい。菜はアカザ科のシャクシ菜のにた野菜。感覚ですくい取った詩

 ◇詩「五月の広島」は、衝撃をもって迫る。オバマ大統領がやってきたヒロシマ、ヒバクシャの感覚に 寄り添った言葉だ。

 ◇エッセイ『ふるさとの歌』は、ふるさと秩父への愛を歌う。登場する教師が,感想で、歌に作者の情 が迫ると評されている。

 ◇しかし、なんとしても秩父を題材にした小説を書くべきだ。秩父事件の落合寅一などは恰好の人物だ ろう。

 ◇「道しるべ」は、宇治市の広野町の歴史がわかる。昔から今にどう変わったかも興味深い。

 ◇人物、エピソード、場面が多過ぎてわかりにくい。

 ◇山田郁子さんからは、詳細にわたる批評が届いている。描写に共感がもてるし、若い人にもわかって もらえる、誰ももまねのできない言葉表現があり、小説と見事な結末、との評だ。人物をとっちゃんに 絞り、前部分ももう少し削って整理をとも指摘。

 

 次回例会は、12月23日(金・祝日)午後1時から、ラボール京都4階第2会議室で、『京都民主文学』63号の、全体合評のつづきをやります。

 なお1月28日(土)午後1時から、ラボール京都4階第2会議室で、支部総会を開催します。参加ヲよろしくお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2016年10月の例会は『京都民主文学』63号の発送などをしました

 10月度の例会は、23日(日)午後1時から、ラボール京都4階第2会議室で、出席者・横道しげ子、風早めい、風野真季、足立旻、菱崎博、北村あつむ、佐藤文磨、関剛、鯉島民子、橋本宏一、の10人で開催しました。主として、完成した『京都民主文学』63号の発送作業を行いましたが、いくつかの報告、連絡事項なども論議をしました。以下その内容を列記しておきます。

◇「日本の未来をひらく講演と文化の夕べ」への参加のお願い

  11月24日(木) 会場:西陣文化センター小ホール

  午後6時30分開場・7時開会

  第一部

  講演:「違いこえ共闘 止めよう改憲・戦争への道」 講師:高山佳奈子 京都大学大学院法学研究  科教授

  スピーチ:「JCPマニフェスト・今が旬」本庄孝夫府議会議員(日本共産党)

  第二部  文化メッセージ 憲法を守る風負吹かそう

  出演:阿部ひろ江(シンガーソングライター)、長野たかし・森川あやこ(フォークデュオ)

  主催 日本共産党文化後援会

 ◇日本民主主義文学会創立五〇周年記念 第24回全国研究集会について

   9月17日~19日、新潟県湯沢町で開催、22都道府県から113人が参加。京都支部からは菱  崎が参加。「時代に文学はどうきり込むか」をメインテーマに,創作力の向上と組織の拡大などにつ  いて全大会、分散会での報告、問題提起があり論議した。

   集会のなかでは『民主文学』の発行は継続しているものの、購読者数は今後発行が維持できるかと  うかの危機的状況にあり、各会員や支部での拡大推進が強調もされた。

  これについは長期的戦略、戦術も含めた議論をしての活動の具体化が、ブロックなどで議論され、実  践されるべきだろう。すでに、関西ブロックでは、「滋賀支部」の再建なども働きかけている。まず  文学活動の存在を知らせることが大事で、支部としては「京都民報」への記事掲載の交渉もしてい   く。

 ◇関西文学研究集会について(開催要領は行事案内参照)

   京都支部からの宿泊参加は4人、合評の作品集は15冊を取り寄せた。1冊700円。

 ◇『京都民主文学』64号の編集・発行について

   来年2月末原稿締め切りで3月に発行、すでに関剛さんは原稿を完成。「文芸の小径」の担当は鯉  島さん。

 ◇『京都民主文学』63号の発送

  執筆者、支部員、関西の支部、交流支部、『民主文学』編集委員会支部誌、サークル誌評担当などに 発送しました。希望の方には800円(送料別)でお送りします。申し込みは当ホームページ可、事務 局へ。

 

 次回例会案内

  次回支部例会は、11月23日(水・祝日)午後1時より、ラボール京都4階第3会議室で。

 『京都民主文学』63号の全体合評、関剛作「周遊漫歩(三)」の事前合評を行います。

  

 

 

 

2016年9月の例会報告

 9月度の例会は、9月25日(日)午後1時より、ラボール京都4階第2会議室で、出席者・風早めい、横道しげ子、足立旻、佐藤文磨、風野真季、関剛、北村あつむ、橋本宏一の、8人で開催しました。その主な内容は以下のとおりです。

 

1、文学活動などの報告・事務連絡

 ◇関西文学研究集会(12月15日・16日/ホテルビナリオ嵯峨嵐山)への支部からの参加予定は、全日程 参加(男2、女1の宿泊)3人、通い1、第1日目のみ1、の状況(例会欠席者は不明)。

 ◇映画「校庭に東風吹いて」(柴垣文子作品[小説]の映画化:沢口靖子主演)の上映が開始された。好評 スタート。鑑賞したが、会場は満席、「感動した。とくにラストシーンが最高」の感想も。上映日程は 次の通り

  10月22日(土)①10時30分・②13時30分/京都教育文化センター

  11月26日(土)10時05分/笠置町振興会館

  11月27日(日)①10時30分・②14時/宇治文化センター大ホール

  11月27日(日)①10時30分・②14時/精華町役場1Fホール

  上記以外でも上映される予定。問い合わせは京都映画センター(電話075-256-1707)へ

2、『京都民主文学』63号の原稿の校正、編集・発行について

  作品原稿を読み最終校正

  発行・発送日は次回例会日(10月23日)

  掲載作品のもくじは以下の順

  ①創作「白露も夢もこの世もまぼろしも」 北村あつむ

  ②創作「御蔭橋」            足立  旻

  ③俳句「戦争の記憶」          石田 裕子

  ④詩「うまいな」            加藤 節子

  ⑤詩「五月の広島」           風野 真季

  ⑥エッセイ「ふるさとの歌」       橋本 宏一

  ⑦創作「道しるべ」           横道しげ子

  ⑧創作「某月某日」           佐藤 文磨

  ⑨エッセイ「周遊漫歩」         関   剛

  ⑩語り文「座頭の木」          仲 勘太朗

  ⑪文芸の小径「京の街を舞台にした文学」 風野 真季

  ⑫エッセイ「追憶の旅」         風早 めい

  ⑬エッセイ「廬山寺を訪ねて」      鯉島 民子

  ⑭創作(連載)「青春の色彩(五)」   菱崎  博

  「編集後記」担当            横道しげ子

 3、『京都民主文学』64号について

  急ぎ原稿執筆にとりかかろう。原稿締め切りは1月末。

 

 次回例会日

  10月23日(日)午後1時より、ラボール京都4階第2会議室で、完成した『京都民主文学』63 号の発送事務作業をおこないます。発送先のタックシール、発送用住所録、事務用品などご用意を

  

2016年8月の例会報告

 8月の支部例会は、20日(土)午後1時過ぎから、ラボール京都4階第2会議室で、菱崎博、横道しげ子、鯉島民子,佐藤文磨、関剛、風早めい、風野真季、北村あつむ、橋本宏一の、9人が出席して開催しました。最初に文学活動に関する報告や事務連絡があり若干の議論をしました。その後、支部誌推薦作品の選定を議論し、最後に『京都民主文学』63号発行に向けた作品原稿の事前合評をしました。以下、その主な内容を報告します。

 

1、文学活動に関する報告・連絡など

  関西ブロック(日本民主主義文学会関西ブロック支部連絡会)の会議で、滋賀県の支部の再建につい て相談した。民主主義文学会の会員や準会員、「民主文学」読者等の名簿を出して、再建と活動を呼  びかけていくことになった。滋賀県に、文学の創作、批評活動に意欲ある人がいれば紹介をしてほし  い。また、関西の支部では、例会が開かれず、支部誌も発行できない支部もあり、活性化をはかるよう 援助をしようとしている。関心を向け支援をしていこう。

  9月17日(土)~19日(月・祝)まで、新潟県湯沢町で開催される第第24回全国研究集会への 参加申し込みがいま80人ほどで、100人にはしたいと、主催者(日本民主主義文学会)から要請が あった。参加をひろげてほしい。

 『京都民主文学』62号は、好評で、島崎こま子の論考が読みたい、とか、「民主文学」のサークル誌評 で「雅の世界の向こうに」(北村あつむ作)が取り上げられたこともあり、注文があり、送った。さら に意識的に紹介し普及をしよう。

 

2、支部誌推薦作品は横道さんの創作「小さな家と西陣織」に決定

  支部からの推薦作品は、創作部門のうちから一作品を選ぶことで話し合いました。その結果、生活と  人生がリアルに描かれているなどといった評で横道しげ子さんの「小さな家と西陣織」を推す声が多  く、日本民主主義文学会に京都支部の推薦作として提出することに決定しました。

 

3、三作品の原稿を事前合評

    「道しるべ」(横道しげ子作)

  最初に字句、文章構成の修正などの校正を含めた指摘がありました。

  つづいて、感想やプロット,テーマへの迫り方についての批評に移り、以下のような点が出されまし た。

 ◇文章のつながりがいま一つ統一されていないようなので、整理をする必要がある。

 ◇こまごまとした挿話に登場人物も多いのがテーマを伝えにくくしている。前半の方での事件と人物を 削り、後半の自殺といった深刻重大な事件をもっと生かしたらどうか。最後の終わり方がいい。この数 行の文が余韻を残す。

  「青春の色彩」(五)(菱崎博作)

 ◇連載中の続編だが、今回は比良山の武奈ケ岳への登山シーン、登場人物中、主人公の「僕」の夢中に

 なる小田桐佳菜の、会話も増えて人物像が見えてくるのはおもしろい。

 ◇せっかく山に登るのだから、もっと風景描写があった方がいい。武奈ケ岳の頂上のパノラマも読んで 読者が風景を共有できるといい。

 ◇語りことば(です、ます調)が突然変わる(である調に)ところがあり、脈絡に違和感を感じる。こ こは整えた方がいいのでは。

 ◇小田桐佳菜のモデルは誰?などの質問もあり、1970年代初頭の青春の学生運動をめぐる話も出ま した。

 「白露も夢もこの夜もまぼろしも」(北村あつむ)

 ◇前回原稿「和泉式部の生涯」を改題し書き直したものだが、より物語らしくなった。現代にも通じる 人生の在り方を折り込んだ。

 ◇平安時代当時の者や言葉遣いそのままではわかりにくい。かといって、あまりに現代の解釈と解説で 語り過ぎてしまうとリアリティがなくなる。これは新しい挑戦。作者のセンスと裁量がものをいう。

 ◇古典語はそのまま使ってもいい。ただし前後の文章言葉などで分かるような工夫はいる。

 ◇会話がながくつづくところは、区切った方がいい。話す人、聞く人の表情、場面描写などを入れて。

 

4、『京都民主文学』63号の編集発行にむけて

  原稿最終締め切りは8月31日、それまでに風早佳、風野宛てお送りください。

 

9月度の例会案内

 9月度の例会は、以下の日時・会場で『京都民主文学』63号のゲラ原稿の校正をします。ご参加をよろしくお願いします。

 9月25日(日)午後1時より、ラボール京都4階第2会議室にて。

 

2016年7月の例会報告

 7月の支部例会は、16日(土)午後1時過ぎから、ラボール京都4階第2会議室に、菱崎博、野川ありき、風野真季、関剛、北村あつむ、鯉島民子、横道しげ子、橋本宏一の8人が出席して開催しました。

 最初に、事務連絡関係行事案内があり、つづいて≪『京都民主文学』63号の発行に向けた進捗っ状況を確認、そのあと事前合評で、北村さんの作品(仮題「和泉式部の生涯」)、風野さんの作品「文芸の小径」について事前合評をしました。

意見などは以下の通りです。

 

1、事務連絡、関連行事の案内など

 ◇関西ブロック(民主主義文学会の関西各支部の連絡会)の主催で文学学が開校する(下記に開催要     

 領)が、まだ参加の枠があるので、希望者は急いで積極的に申し込みを。締め切りは8月末。  

 ◇今年の関西部文学研究集会は、12月15日(木)、16日(金)、JR嵯峨嵐山駅前の「ホテルビ 

 ナリオ嵯峨嵐山」(旧名コミュニティ嵯峨野)で開催されるが、ここの分科会の作品合評に作品を提出

 する。今回は、「民主文学」のサークル誌評でもかなりの紙面をさいて取り上げられた、北村さんの創

 作「雅の世界の向こうに」を提出する。

 ◇日本民主主義文学会(常任幹事会)が募集し、入選作品を『民主文学』12月号に発表する、支部誌

 推薦作については、8月度の例会で相談して決める。この1年間『京都民主文学』61・62号に発表

 した、小説及び評論の各1作品を京都支部の推薦作として民主主義文学会へ送る。次回例会には61

 号、62号を持参すること。

 2、『京都民主文学』63号の編集、発行

   原稿締め切りは8月末。すでに原稿を完成した支部員、未完の人は作品ジャ

  ンルや見通し発表―小説、エッセイ、詩、短歌、俳句などが予定されている。

 3、事前合評

 ◇「和泉式部の生涯」(仮題)

   京都の地ゆかりのある興味をひかれる作品。平安時代の話ながら政治闘争などを背景に今と共通す

  る。人間のあり方がにじみ出る。

   構成に工夫がいる。普通に説明するやり方、時系列に展開する方法。

   視点をどうするか、誰が第三者に語らせるのか、作者の視点で通すのか、作中の主人公の視点か、  

  この場合狭い範囲しか語れない。

   当時の天皇など身分の高い人物は敬語表現を使っているが、読者に違和感なく受け入れてもらえる

  のか。

   その時代特有の漢語表現、読み方、言葉もあって、ふりがなや説明もいるだろう。

 ◇「 文芸の小径ー京の街を舞台にした文学」

  平安神宮は、谷崎潤一郎の「細雪」、深泥池は、芝木好子の「貝紫幻想」、金閣寺では、三島由紀夫 

  の「金閣寺」、大佛次郎の「帰郷」、嵯峨の寂庵では瀬戸内寂聴の作品と作家を取り上げ、名作の一  

  節の引用と解説、作家の紹介がされる。

  もう少し歩きながら語って解説するタッチにするとよいのでは。  

 

次回、8月度の例会

  次回例会は、8月20日(土)午後1時から、ラボール京都4階第2会議室で開催します。

 事前合評(その後、鯉島さん、菱崎さんが作品提出)と、支部誌推薦作の決定をします。

 

2016年6月の例会報告

 6月の例会は、18日(土)午後1時過ぎ、ラボール京都4階第2会議室に、菱崎博、野川ありき、北村あつむ、関剛、風早めい、足立旻、鯉島民子、横道しげ子、橋本宏一、の9人が出席して開催しました。最初に、事務連絡や、編集委員会の報告、各訴えなどがあり、その後に『京都民主文学』62号の全体合評(後半部分)をしました。その主な内容は次のとおりです。

1、事務連絡及び訴え

  参議院議員選挙について、日本民主主義文学会常任幹事会から訴えも届いている。昨年9月強行成立さ せられた戦争法制(安保関連法制)の廃止と立憲主義、民主主義を取り戻すため、また安陪内閣の憲法 改悪をめざす国会議員の3分の2を阻止するために、野党共闘を支持し、憲法擁護の議員の当選をめざし て活動しようとの、訴えは、私たち京都支部のみんなの願いでもあり、そのための活動にも力を尽くす ことになりました。

  編集委員会から、『京都民主文学』63号の編集・発行についての報告と提案がありました。

  原稿をパソコン入力で作成する場合は、A5判サイズに縦書き22字20行2段組みの形式を守ること。

  原稿締め切りは8月30日だが、できるだけ早く仕上げて事前合評に間に合うよう配布すること。

  原稿は、関さんの「周遊漫歩」(二)のみ完成。原稿提出予定は、菱崎(創作)、風野(文芸の小 

  径、詩)、野川(エッセイ)、その他。

2、『京都民主文学』62号全体合評

  エッセイ「周遊漫歩」(一)

   作者は外に出てものをみつめるのが仕事だった。同じものは二度と出会えない。ただ、予備知識な

  しに深い洞察はむずかしいし、現象が理解できない。想像力も働かない。この作品は文化や歴史のつ  ながりからみて切り取っているところに価値がある。描写とかとは違う、測量という仕事で身につけ  たものがエッセイに生きている。

   季節、風土もよく見て、日本の精神風土を抽出している。資本がこの自然を壊している実態をもす  くい取ったらもっとよくなるだろう。ダム建設などはその典型だろう。

   一般的にはあまりなじみのない言葉と漢字があり、もう少し説明がいる四、漢字にはふり仮名が必  要。ただ本人はさほど難しいとも感じないだろうから、これは読んだ方が指摘することが大事。

  エッセイ「大好き 井上ひさし Ⅳ・・・」

   当時の流行歌が出てくるのがおもしろい。場面展開が説明的でないのでよく理解できた。

   実際の芝居をみてみたい。

   BS放送のテレビで放映されていたのをみたことがある。その経験があるのでこのエッセイがとて  もよくわかる。井上ひさしの経歴を出しながら舞台につなげていくとよかったのではないか。

   芝居を知らない人は「きらめく星座」の中身まで入りきれない。どんな芝居が最初に出してもらわ  ないと。

   胸に突き刺さる珠玉の言葉がある。「ごく普通の人間のごく普通の生活ヲキチンと描けば観客が腹  を抱えて笑い、涙を流してくれるのだ」との、一節は、われわれの文学活動にも生きることではない  か。

  「国語元年」でも書いている、大日本帝国憲法の時代はあたりまえの人間があたりまえに生きられな  い時代だったと。

  (作者から)戯曲のよさを知ってもらいたいという思いで書いた。批評というジャンルに到達する作  品ではないが。

  創作「斑鳩の声」

   いままでの作者の創作にはまったくみられなかった特異な印象。幻想的な場面の展開から入って 

  いって、若き日の姿が感動的にオーバーラップし、彼のことを回想する。まったく新境地のモチーフ  だ。130頁上段ではヘルマン・ヘッセの詩を連想させる。抒情がある。彼との年月は特別のものと思  う、というのは、自分がしまっていた大事なものを出してきた感じだ。作者が以前と変わったよう 

  だ。

   きれいな文章の小説で感動した。悲しくてやりきれない。欲をいえば、これからこう生きてゆくと  いうものが欲しい。

   いつもあれこれとたくさんの批評を書いてくる他支部のベテラン作家がこの作品に対しては感想を  書けないという。

  「だが死はその人の生の延長、その最終端にある。望むかたちではなく、生き方の続きのようにして  死ぬのかもしれない。・・・終わり近い刻に思いもかけぬ不如意な生が待っていたのだ。その続きを  まだ生きなければならないのか」は鮮烈に胸を突く。

  (作者から)題材は実体験に似たもの。本当のことも割と描いた。私に似た人物も登場するが私とは  違う。「彼」については随分書き直した。民主主義文学会の常任幹事などからも感想がきている。金  石範氏からも好評の葉書が届いた。

  エッセイ「二〇一五年 夏&秋ーあれも これもー」

   あれもこれも、だが、バラバラなので、別々に書いて載せた方がよかった。ハケ尾山へ登った話よ  り後ろの紫式部についての高校の体験の方がおもしろい。並べて書いてあるのに好感が違うのは、高  校時代に紫式部のものを読んでいたせいだろう。

   一回徹底して紫式部の作品読んでみようかな、という気が起こった。

   日記と焼き捨てたというが、どうしてなのか知りたい。

   源氏物語などはありのままを書いたのではない。当時は権力抗争などもあり描けないことがたくさ  んあった。女性が政治に口を出すなどとてもできな時代。不満や批判を巧みに織り込んで物語をつく  りあげている。むしろ清少納言の方がけっこう明快に語っている。それでも、源氏物語には道長の批  判ととれるところもあるある。この頃の古典もよくよんでみるとおもしろい。

 

  次回例会は、7月16日(土)午後1時から、ラボール京都4階第2会議室で、事前合評などをおこ ないます。

  なお8月度の例会は、20日(土)午後1時から、ラボール京都4階第2会議室でおこないますが、 このときは、関西文学研究集会への提出作品、支部誌同人誌推薦作品を決定しますので準備をして参加 をお願いします。

 

2016年5月の例会報告

 5月度の例会は、22日(日)午後1時過ぎ、ラボール京都4階第4会議室において、菱崎博、風野真季、風早めい、野川ありき、足立旻、横道しげ子、北村あつむ、橋本宏一の8人の出席のもとに開催しました。菱崎事務局長などから報告・提案され、決定したこと、合評の論点などは以下のとおりです。

1、民主主義文学会関西支部連絡会(関西ブロック)など関係団体の活動

 ◇関西ブロック主催の文学教室

  開催要領は次の通り。

    開催日時  11月5日(土)午後1時(受付)~6日(日)午後4時30分

  開催会場  小豆島悦子さん(松本喜久夫さん友人)別荘

       奈良県宇陀市大宇陀町(近鉄榛原駅より車送迎・またはタクシー)

  開催日程  第1日目(5日)1時30分:講演「私にとっての文学」/講師:草薙秀一

               3時~6時30分:実作批評(3作品)

               終了後夕食&交流会

        第2日目(6日)午前9時~12時:実作批評(3作品)

               12時~午後1時:昼食休憩

               午後1時~3時30分:実作批評

               3時30分~4時30分:まとめ

  作品ジャンル  小説(エッセイ含む)400字詰め原稿用紙換算枚数30枚程度

 

  募集定員  8人(受講のみは5人まで受付)

  参加費用  実作講評生1万5000円 受講のみ1万円(印刷、宿泊、夕・朝・昼食代)

  締め切り  8月末日(ただし定員なり次第)

  申し込み及び原稿提出先 菱崎博まで

             電話&ファックス:075-882-2480

             電子メール:saga-ryohaku123@pearl.ocn.ne.jp

 ◇京都文化団体連絡協議会(京都文連)総会について

  加盟団体でもあるが、5月28日の午後の日程が他の行事とぶつかっていて代表派遣ができず、委任状 を提出して対応。

 ◇文化後援会総会(5月29日)

  野川出席

 ◇京都まつりの民主文学京都支部コーナー出店

  来訪者もあり、話をすると「京都民す文学」を買って行ったりした。「文学を語ろう」とでも書い  た看板をつくり、目立つ工夫が必要だった。

 ◇『京都民主文学』63号の発行・編集について

  発行は11月末、原稿締め切りは8月30日。関剛さんはすでに原稿提出。

  「文芸の小径」の次回担当は風野さん。

  出足早い挑戦を。

2、『京都民主文学』62号総合合評

 表紙の絵とカットは宮田啓子さんの作できっちり飾ることができた。「目次」の「表紙・一部カッ  ト」との表現は、誤解を与える。カットより「挿絵」とした方がよいのではないか。小説、エッセイな どの作品の作者が挿絵を自ら描く場合その旨わかるようなサインが必要。「目次」の「リレーエッセ 

 イ」は、次に「文芸の小径・第十一回」と順序を変えた方がすっきりする。

 「鏡の向こうへ」

 ◇登場人物の懸命な生きざまが凝縮されたことばが読んでいる者を考えさせる作 品だ。特に夫婦間の 葛藤がよく伝わってくるくるし、それを乗り越えて落ちついてくる描き方が爽や  か。実生活と仮装 が巧みに設定されて展開される。この仮想をもっとふくらませたらもっとおもしろい 作品になるだろ う。

 ◇夫婦間の関係よりも演劇活動の場面の方がよく描かれている印象。人物の動く動機が書かれていない ので予測しかできない。夫との関係が軽すぎないか。別居して別れ、経済的に立ち行かなくなって戻っ てくる、それが許せないという話はありふれたストーリーで残念に思った。カタカナ語がわかりにくい が、文章はうまいし、読める小説。

 ◇書き足りないことは読む側からいろいろとある。きっちりと説明してある小説もあるが、純文学とい われるものは、割と省略してわからないのが多い。この小説では演劇活動での内面がよく描かれてい  る。こういう人だとわかる。理論より感性で受けとめて考える、しんどい人やなあ、と。あれだけ細や かにこだわる主人公が、経済的に困っただけで夫の元に戻れたのか、そこに違和感を感じた。だが、複 雑な内面を言葉で表して小説世界が成り立っている。フィクション作品なので学べる。

 ◇あかぬけた文学作品。静かに淡々と描いている。ふわっと人に訴える描き方。それでいて多面的、ふ れるべきところにふれている。 

 ◇鏡に映った自分に水をかけるシーンが面白い。さすがだと思った。

 ◇ハッピーエンドよりも、ぎくしゃくしたまま残した方が余韻が残る。

 「小さな家と西陣織」

 ◇物語世界になっている。長い時代に入っていく小説。西陣織のエピソードを描いてい、名もない人々 の世界が浮かび上がって、現在の夫婦の問題にもひろがる。

 ◇すっきり描けている。人物の描き方に感動を覚える。最初の作品は分裂していた感じだったが、書き 直しで整理され、統一がなった。

 ◇懸命な生き方が詰まっているし、人の一生が時代背景も入れて、大きな作品に仕上げたらよい。嶋崎 藤村の「夜明け前」を参考に挑戦してみたらいい。

 ▲大体事実に基づいて描いた。侵略戦争の前から描いている。おふじさんを描きたいという思いに突き 動かされた。西陣労働者のこのころの人はみな死んでいる。糸ひき女工のことなども描きたい。―作者

  追悼「岡本康さん」

 ◇岡本さんと民主主義文学会京都支部とのかかわりを残せたのはよかった。遺族にも作品を謹呈して読 んでいただき、感謝の電話もあった。

  詩「柿のれん」

 ◇表題がいい。郷愁をさそう。説明的なのは感心しない。

  俳句「三月一日」

 ◇こういう俳句もある。自由俳句というジャンル。季語や形式にとらわれる必要もない。3月1日という 日は核廃絶の願いの原点で、広島長崎に匹敵する。

  「雅の世界の向こうに」

 ◇これはおもしろいと思った。藤沢周平の小説によく似ている。描かれている風景が眼前に浮かんでく る。男山、天王山、巨椋池、雉などの野鳥までも。

 ◇当時の下級官吏の貧困がよくわかる。

 ◇長い物語、登場人物も多いので一般的には読む方が大変。やはり平安時代なので、官職名がわかりに くい。時代が分かるような注釈がいるのではないか。

 ◇時代への新しい視点を描いている。作者の格闘を感じる。新鮮さがある。

 ▲長い作品を描くのが好き。歌にどこか歌がある、壬生忠見の「気に入られる歌」への抵抗を描きた  かった。―作者

  リレーエッセイ「文芸の小径」―谷口善太郎『清水焼風景』に―

 ◇「小径」ではなくて、高速道路のような書きぶり。資料も多様されて大作となった。ゆかりの土地に なじみの人も多く、紹介したところを改めて見直し、歴史の深さを感じ取るのに役立っている。

 ◇谷口善太郎の小説はまだ十分に読まれていないし、東京からは評価も十分されていないようだ。もっ と読まれて評価があげられるべきだ。

 

次回例会

 6月18日(土)午後1時~、ラボール京都4階第2会議室で、『京都民主文学』62号総合合評(後半部分96頁以降)、および関剛さんの作品の事前合評を予定しています。

 

2016年3月及び4月の例会報告

  2016年3月の例会は、20日(日)に宇治市の横道しげ子さん宅で、『京都民主文学』62号の発行に向けた編集会議と兼ねて開きました。ゲラ原稿の校正が主な作業で、全員でこれにとりかかりました。

 4月度の例会は、16日(土)午後1時過ぎから、ラボール京都4階第2会議室に、菱崎博、風野真季、風早めい、横道しげ子、野川ありき、関剛、足立旻、加藤節子、山本隆、橋本宏一の10人が参加して、完成した『京都民主文学』62号の配分と発送を行いました。

 

『京都民主文学』62号の内容

創作  「鏡の向こうへ」         風早 めい

    「小さな家と西陣織」       横道しげ子

    「雅の世界の向こうに」      北村あつむ

    「斑鳩の声 ー終り近き刻ー 」  風野 真季

    「青春の色彩(四)」       菱崎  博

エッセイ「周遊漫歩」           関   剛

    「大好き 井上ひさし Ⅳ・・・・」野川ありき

    二〇一五年 夏&秋」       鯉島 民子

リレーエッセイ 文学の小径・第十一回

    「谷口善太郎『清水焼風景』    足立  旻

寄稿  「島崎こま子の〃第二の人生〃」  山本  隆

追悼  「岡本康さん」          橋本 宏一

詩   「柿のれん」           加藤 節子

俳句  「三月一日」           石田 裕子

                   投稿  「街の灯り」           せがわけいこ

                   表紙・一部カット              宮田 啓子

        編集後記

     ◇日韓併合条約調印の1910(明治43)年8月、石川啄木は論文「時代閉塞の現状」で、     「今や我々青年は・・・・一斉に起って先ずこの時代閉塞の現状に宣戦しなければならぬ」と     呼びかけた。今、学生や若者が立ち上がった背景には貧困と不安があり、政治を変えないと未     来がないとの思いが強まっている。戦争法廃止の2000万署名の集約日が迫っている。ギリ     ギリまで呼びかけたい。◇支部員の岡本康さんが亡くなられた。長い間多分野で政治革新に情     熱を注いでこられた。残された仕事を改めて受けとめ、継承していきたい。◇新会員の北村あ     つむさんお力作、平安中期の歌人・壬生忠見を主人公とした創作を掲載することができた。前     号につづき山本隆さんが、嶋崎こま子についての貴重なドキュメンタリーを寄せていただい 

     た。せがわけいこさんの「街の灯り」は、前号、落丁があり、再掲載となった。  (足立)     

  次回例会は、5月22日(日)午後1時~ラボール京都4階第4会議室で、『京都民主文学』62号の総合合評をおこないます。ご出席をよろしくお願いします。

2016年2月度例会報告

 2016年2月の例会は、2月28日(日)午後1時過ぎから、ラボール京都4階第4会議室に、菱崎博、佐藤文磨、風早めい、横道しげ子、関剛、足立旻、野川ありき、橋本宏一の8人が出席して開催しました。

 その主な内容を以下の通り報告しておきます。

 

 1、事務連絡・相談事項

 

  ◆「きょうぶん寄席」について

    3月27日(日)午前10時~午後4時30分まで、京都教育文化センターで開催される(同実

   行委員会主催・京都文化団体連絡協議会共催)イベント、参加のチケットは1,000円

   横道、野川が参加、活動紹介では、支部の活動目的、活動内容、横道作品『雪明かり』が紫式部市

   民文学賞を受賞したこと、菱崎作品の連載が『人権と部落問題』4月号より掲載されることなどを

   紹介する。展示コーナーでは、『雪明かり』『京都民主文学』も展示し、入会案内などもする

  ◆『京都民主文学』62号の編集・発行について

          発行日:4月16日(土)

    ゲラ原稿校正:3月20日(日)

    原稿締め切り:2月29日(月)

    主な掲載予定作品と作者

     ☆創作 「小さな家と西陣織」―横道しげ子

         「鏡の向こうへ」―風早めい

         「斑鳩の声」―風野真季

     ☆随想 二編ー鯉島民子

         「周遊漫歩」―関剛

         「大好き 井上ひさし Ⅳ 流行歌とともに庶民を活写した『きらめく星座』」

               ―野川ありき

     ☆評伝 「島崎こま子の[第二の人生]」―山本隆、「壬生忠見(仮題)」―北村あつむ

          リレーエッセイ 文芸の小径・第十一回

                  谷口善太郎「『清水焼風景』に思いをよせて」―足立旻

     ☆追悼=「岡本康さん」―橋本宏一

     ☆詩 加藤節子

     ☆俳句 「三月一日」―石田裕子

     ☆編集後記 足立旻

 

  2、『京都民主文学』62号掲載予定作品の事前合評   

 

    「周遊漫歩」

     現地に行ってから、名と地形などをみて考えることをそのまま書いたエッセイ(作者)

     知識の披瀝だけでなく考察が書かれているのが新鮮で驚き

     作者は博学である

     読み手が読みやすくするには難読漢字にルビが必要

 

    「谷口善太郎『清水焼風景』に思いをよせて」

     谷口善太郎は戦前からの共産党の指導者で、戦後は衆議院議員も務めた政治家、「谷善」の愛

    称で親しまれたが、作家としてすぐれた小説も残しているが、これがあまり読まれず、評価もさ

    れないまま、親しみからこの文章を起こした(作者)

     演説もおもしろく聞くのが楽しみだった

     蜷川虎三、山本宣冶と並び称される、京都を代表する人物、小説をもっと紹介すべき

     谷善は俳句も詠んだ

     『狐のくれた赤ん坊』は映画化もされた

 

    「島崎こま子の[第二の人生]」

     島崎藤村の姪で、藤村が過ちを犯した相手で小説の『新生』に書かれた彼女の人生を、丁寧に 

    関係者に取材して書いた、渾身の力作

     藤村にとってはこま子から離れることは「清算」かもしれないが、こま子に誤りはないのだか  

    ら「清算」ということばは不適切ではないのか

     過去の悪い人間関係に結末をつける、という意味だからこれはこれでよいのでは

     芥川龍之介が「『新生』の主人公ほど老獪な偽善者をみたことがない」

    と評した、藤村には弁明の機会がないまま芥川は自殺した、といういわくもある

 

3、今後の例会日程

   

   3月度の例会

   3月20日(日曜日・春分の日)午後1時~横道しげ子宅で

   『京都民主文学』62号のゲラ原稿の校正をします

   4月度の例会

   4月16日(土)午後1時~ラボール京都4階第2会議室で

   完成した『京都民主文学』62号の配分、発送作業

 

2016年度支部総会報告

 2016年度の支部総会は、1月9日、ラボール京都4階第6会議室で開催しました。出席は、菱崎博、佐藤文暦、足立旻、風野真季、野川ありき、関剛、橋本宏一の7人でした。

 冒頭議長に足立を選び、議事を進行。最初に菱崎事務局長が次のような活動報告(要旨)をしました。

 

  支部の活動の基本は月1回の例会であり、これを毎月定期に実施てきた。例会内容は、『京都民主文  学』に発表する、支部員の原稿の事前合評、完成した『京都民主文学』の全体合評、『民主文学』作  品、評論の合評。『京都民主文学』61号の発行(9/26)、民主主義文学会関西ブロック支部代表者 会議への参加(2カ月に1回の割合での開催に菱崎が事務局長として役割をはたす)、第40回関西研究集 会も京都市右京区のホテルビナリオ嵯峨嵐山で開催(12/13~14)、この運営の中心として貢  献。関西ブロックの主催する「関西文学教室」(6/24~25)に横道参加

  文学旅行は支部員の健康などの問題で実現できず、また青年文学賞は応募がなく実現できなかった。

 『京都民主文学』の新しい書き手として「弾圧と闘った伊藤千代子」を山本隆さんが発表したのは成  果。権力の不当な弾圧について歴史の闇にうずもれさせない、調査、発掘の発表の機会となるよう、支 部誌をひろげたい。

  関係団体では、京都文化団体連絡協議会に事務局を送り京都における文化運動団体とも協力して、平 和と人権、民主主義に貢献する文化運動も連帯して進めてきた。文連ゼミ(2/11)では、橋本支部 長が「読み・書き・表現」―文化は生きている、と題する報告をおこなった。

  さらにホームページの活用、『京都民主文学』の売り込み、拡大を通じて支部文学活動を広報。意識 的に参加を呼び掛けて書き手をふやしていく。

  『京都民主文学』に掲載してきた菱崎の「翻弄投棄」が、公益法人部落問題研究所の月間機関誌『人 権と部落問題』の4月号より1年間連載される。部落問題を題材にした小説の連載は住井すゑの『橋の  ない川』以来。

  文学運動は社会と深くかかわる人生の在り方が常に問われる。昨今の戦前に戻すかの、特定秘密保護 法の制定や安保法制の強行可決など、平和と人権、民主主義の存立そのものがおびやかされる情勢にあ り、これらの課題にも文学運動から関与してきた。今年も積極的に運動に取り組む。

  『京都民主文学』の発行は今後も、年2回の発行(6月、11月)をめざす。

 

  つづいて橋本支部長が以下のような提案をしました。

  例会を充実したものにするため、事前合評は作者の意図を大事にしてその意図に即した批評につとめ る。

  例会にメリハリをつけるため、年に1回か2回、外部の批評家や作家、研究者などを講師に文学や書 き方を深く学ぶ機会をつくる。

  文学旅行は遠距離ではない、近隣地域の温泉、ホテルや民宿、山の家などに合宿して文学を語り学ぶ 企画をつくる。

 

 以上の報告や提案を受けて、議論論しました。その主な論点を列挙しておきます。

 ◇例会での合評は『民主文学』の優れた作品、新人賞や推薦作の入選作品をやるべき。事前合評はもっ と早く集中的にやるべき。

 ◇文芸講演会も企画したらいい。他支部との交流を兼ねてやったり、近くでの一泊、「先生」と呼ばれ るような人が講師でなくともよい。

 ◇民主主義文学会の準会員の拡大、『京都民主文学』の書き手の拡大、定期読者の拡大をもっと取り組 むべき。

 ◇例会の合評の際は、報告者を決めて、作品の全体像はどうか、どんな印象か、なにが描かれている 

 か、などをつかむようにして、全体像での評価を中心にすべき、あまり細部にこだわらないほうがよ 

 い。

 

 会計報告は、野川が報告。佐藤が会計監査をして誤りないことを確認した旨報告。全体で承認。

 

 選出された役員は次のとおり。

 支部長   橋本 宏一

 事務局長  菱崎  博

 事務局   高士 健二、佐藤 文磨

 会計    野川 ありき

 会計監査  佐藤 文磨

 編集    風野 真季  風早 めい  菱崎 博  野川 ありき

 ニュース  高士 健二  橋本 宏一  菱崎 博

 

 次会例会案内

 2月28日(日)午後1時から

 ラボール京都4階第2会議室で、

 事前合評をおこないます。

 作品は、関剛作「周遊漫歩」

     山本隆作「島崎コマ子の生涯」(仮題)

 作品のない方は事務局へご連絡ください。

 

 

2015年度12月度例会報告

 12月の例会は、19日、ラボール京都4階第6会議室に、菱崎博、横道しげ子、野川ありき、関剛、佐藤文磨、風早めい、風野真季、橋本宏一の8人の出席のもとに開催しました。

 最初に事務報告と議論をしたあと、『民主文学』12月号の支部誌・同人誌推薦作品を合評しました。

 その主な論旨を以下のとおりです。

△関西文学研究集会について

 43人の申し込みがあり、当日体の具合が悪いなどでキャンセルがあり、39人の参加。アンケートで13人から感想が寄せられた。おおむね好評で、第1日目の、秦重雄さんの講演がよかったという感想が多かった。「永遠の〇」は多く読まれているが、リアリティがゼロ。「どんなに苦しくとも生きのび努力るをする」などをいうことばが登場するが、戦前の戦争美化、賛美の時代にはあり得ない、「お国のために命を捧げる」というのが常識で、そうしなければ非国民といわれた、などと文章を引いて具体的に指摘していた。読む力、批評する力量を絶えず高める努力をするのも文学運動、秦氏の講演はその文学精神を呼び覚ますものとなった。

当初合評を予定していた作品の掲載をめぐるトラブルがあって合評ができなくなるなどの残念なこともあった。今後の教訓としなければならない。

 京都支部からは、菱崎、横道、風早、野川、風野、橋本の6人が参加。2日目の分科会での作品合評では、第1分科会で横道作品「笑い飛ばして 老いの坂」が、影本鐙記子さんの的確でていねいな報告を受けて議論された。99点の報告との評価もあった。人物が多いなどの意見もでたが、これくらい書かないと老人問題は書けないとの評も。家族の愛が描けているといわれた。同分科会の今後千寿子さんの「冬木立」は、作者がよく勉強していて、描写が巧みに折り込まれたいうことのない作品との評価。幸せな人生を送っている人の作との意見も。賀川真也子さんの「青春断層・中島珠子の場合」は、あの当時(60年安保)の青春のさわやかさがふわっと描かれている、などの評があった。第4分科会は、評論の作品合評の分科会。槇村哲朗さんの「『道標』の戦争論」の報告を橋本支部長がする。「道標」という作品は何が描かれていて、宮本百合子という作家にとって何を書こうととしたのか、また、作品に戦争はどのように描かれているのか、それが現代とどうつながっているのか、などの論点で評論作者の意図に沿って報告した。異なる意見も出て深められた。『道標』は日記風に作者=伸子という視点で書かれ、戦争に言及する文章は全体からは少ない、はたして戦争論とまでいえるものか、宮本百合子は私小説作家ではないか、などの指摘もあり、それでも第一次世界大戦の激戦地の文章は秀逸、心に残る、主人公を飛び抜けた客観的視点で人物や社会を俯瞰し批評しているところもある。こういうのは私小説とはいえない、などの指摘もあった。また、評論と研究の違いについて、研究は資料を当たり、登場人物の調査など基礎的調査の裏付けもとってそれを同作品に構成しているかなどを明らかにする。評論はそこまでしないなどの指摘もあった。

 

◆『民主文学』12月号支部誌・同人誌推薦作品の合評

 掲載作品を通じて思うのは、作品を取り上げ批評する側の文学の方向性なり基軸なりがわかりにくいことだ。題材に重きをおいているらしい節もうかがえるし、どういうのが文芸という芸術性の高い作品なのかがみえない。「サークル誌評」で高く評価されながらも、推薦作品としては最終選考にも残らないなど、評価にアンバランスを感じる。京都支部で推薦した創作は最終選考にも残らなかった。大変残念だ。みんなで議論してこれがよいと推したのがなぜ落とされたのかわからない。合点がゆかない。選評で、第一次選考を通過した執筆者の平均年齢への言及があるが、作品の評価に年齢がそれほど関係があるとは思われない。作品評に作者の年齢は入れるべきでない。

「青いチマ・チョゴリ」は、涙を誘われるシーンもあるすぐれた作品ではある。が、登場人物が多いことと結末が予想できる、素直な作品であることが物足りないところ。北朝鮮を美化していたのはほとんどの人たちだが、現代の視点で最後の方をもう少し書いてほしかった。北朝鮮に渡って以後消息不明になった在日や日本人の家族も多い。これらももっと書くべきだ。「磐梯おろし」、「囲炉裏端」は興味をひかれた作品。知らない世界を入れた、ノンフィクションとは違う。「磐梯おろし」は次が読みなくなる。「綺麗な手」は労使の関係が劣化したきた時代を反映した作品だろう。その意味では時代を切り取ったところの人物像がうまく表現されている。食の職場はこういうもんだなと思って読んだ。「中国の少女」の作者は京都の人、親近感を持って読んだ。「見えない男」は、リストラが出てくる話、文章の巧拙からの議論はあろうが、現代のありうる話にリアリティがある。

 

 次回は支部総会

 次回は次のとおり京都支部の支部総会となります。

  1月9日(土)午後1時より、ラボール京都4階第6会議室にて開催します

  関係者のみなさまのご出席をよろしくお願いします。

 

2015年11月度例会報告

 11月度の例会は、22日(日)、ラボール京都4階第4会議室で、菱崎博、佐藤文磨、横道しげ子、風野真季、野川ありき、関剛、風早めい、橋本宏一の8人が出席して開催しました。主な内容を以下報告しておきます。

 

1、事務報告

  第40回民主文学関西研究集会は、京都支部から菱崎、横道、風野、野川、、風早、橋本の6人が参加 

 する。全体で50人ほどになる見込み。

  京都文化団体連絡協議会主催の「文連ゼミ2015」は、11月8日(日)河二ビル8階で、「『校庭に東

 風吹いて』原作:柴垣文子さんの小説で映画化決定)語ろう~文学と映画と参加者によるコラボレー

 ション~」と題する、シナリオを読んで語り合う会が開かれた。支部からは横道、野川の2人が参加。大

 変好評だった。城陽市の女性団体が朗読する会、八幡市でも朗読劇をした、宇治でも何かやろうと準備

 している。主演の沢口靖子さんは原作を読んで出演を承諾したという。声に出して読んでみることが大

 事。

 

2、「京都民主文学」61号の全体合評

  「向かい風」は、題材からしてすごい。「土に生きる」はこれだけで作品が書けそうだ。「村田製作

 所争議団」は告発の中身にどよめく、その原因を書いたらいいと思う。リアルに訴える力になるだろ

 う。「十津川村にて」も読ませるはなし。村をあげて北海道へ移住し同じ村の名をつけて開拓する物語

 だ。ちょっとの文章で感じさせるのだから、一つ一つの題材で突っ込んだらドラマになる。

  古い題材を現代向けに書いているのがいい。読む方も心が温かくなってくる。

  「土に生きる」は、十津川につながる。別の開拓者のはなしだが。題材をふくらます余裕がないのが

 惜しまれるが、今度はぜひ小説を書いてほしい。冒頭の方に出てくる「古い奴だと」は、ない方がよい

 のではないか。沖縄の基地問題とも共通する。その関連を書いたらいい。

  「あけぬるを」は当時の現場の雰囲気が出ている。これで終わりか、もっとつづけばいいのに、とい

 う読後感。70年安保闘争も題材になっているが、「at」という雑誌に上野千鶴子氏が投稿して全共闘

 のその後を語っていた。シニシズムの流れがあり、今の戦争法へ向かう姿勢ともつながる。当時、立命

 館大学の」全共闘は、夕方になると大学から退散した。二部の学生はほとんどが「日共:民青」とみて

 いたようで、二部学生を恐れていたらしい。上野氏は戦争法に反対する呼びかけ人にもなっている。こ

 の小説は沿お時のありのままを書いた。この中に出てくる、大文字山(如意ヶ岳)は、小説の場面(河

 原町広小路付近)からは見えない。ここは変えた方がよい。討論にゆだねているところがもの足りな

 い。もっと状況設定にこだわって丁寧にほしい。「ナロードニキ」に主義は不要ではないか。

  「弾圧に抗してたたかった女性たち 伊藤千代子」は、大変価値ある論稿で、エッセイとも資料紹介 ともとれるが、こういう資料をどんどん発掘して発表すべきだ。資料だけでなく自分の思いをもっと出

 してもよいのではないか。伊藤千代子の名で林百郎事務所へカンパを届けたのは一体誰か、作者の推理 やヒントが示されてもよかった。

 「『翻弄投棄』の連載にあたって」は、おしらせのようなもの、取材に舞鶴や鳥取にも行き、連載した

 とき自分の意図が書ききれなかった文を補足した。それが、題名を変えて、月刊雑誌「人権と部落問

 題」の来年4月号から連載される。舞鶴が出てくるかどうかわからない。水平社のうわさくらいは入れ

 る。

 

 次回例会

  次回例会は、12月19日(土)午後1時から、ラボール京都4階第6会議室で開催します。

  内容は、『民主文学』12月号掲載の、支部誌・同人誌推薦作の「青いチマ・チョゴリ」、「綺麗な

 手」、「中国の少女」「磐梯おろし」などの作品を合評します。ご参加を。

 支部総会について

  支部総会は、1月9日(土)午後1時から、ラボール京都4階第6会議室で開催します。日程の確保

 をお願いします。

  

 

 

2015年10月度例会報告

 10月度の例会は11日(日)、ラボール京都4階第4会議室で、佐藤文磨、菱崎博、横道しげ子、風早めい、関剛、野川ありき、風野真季、足立旻、橋本宏一、の9人の出席のもとに開催しました。最初に事務局からの報告・提案があり、若干の議論のあと「京都民主文学」61号の総合合評をしました。以下、例会のその主な内容を報告しておきます。


1、第40回民主文学関西文学研究集会(行事案内にチラシのデータあり)の件

  第1日目の講演「『永遠の〇』を検証する」(講師・畑重雄氏)は講師の宿泊が可能なので秦氏に合評 に出てもらうこともできることになった。著作の「『永遠の〇』を検証する」を読んでの参加を奨めた い。2日目の合評会の作品と担当は次の通り。

 第1分科会/小説ー司会:柴垣文子/「青春断層・中島珠子の場合」(作者・賀川真也子)報告:松本喜 久夫、「笑い飛ばして 老いの坂」(横道しげ子作)報告:影本嶝記子、小説「冬木立ち」(今後千寿 子)報告:草薙秀一

 第2分科会/小説ー司会:森田智松/「鈴の音」(芦川えみ)報告:中山路男、「橋立切断」(和泉求 

 生)報告:河野一郎、「古希」(大谷武邦)報告:木下道子

 第3分科会/小説ー司会:菱崎博、「風光るころ」(大石りゅう)報告:相沢一郎、「地上の星・飛騨」 (目流波凡太)報告:岡田宜紀

 第4分科会/評論―司会:横田昌則/『道標』とはどういう小説か…「伸子」から「道標」へ…(槇村哲 朗)報告:橋本宏一

  参加費は、当日支部ごとにまとめて支払います。京都支部員は野川さんにお支払いください。


2、『京都民主文学』61号総合合評

 ◇表紙、装丁はまずまず、この絵が京都支部らしさとして定着したのではないか。

 ◇目次の随想の、カギカッコは不要ではないか。誤植は注意しないといけない。目次は校正で目が行き 届きにくいところなので。「文芸の小径」・だ

 い十回」は右寄せすべきだった。

 ◇「誕生」は、前半の岩登りと後半のわが子の誕生との整合性がどうなのか疑問。登山者の独自の理屈 を並べながら何もしていない主人公では、物語がつながらない。ロッククライミング という特殊なス ポーツ世界の用語が一般的に理解できるか、もう少し工夫もいる。

 ◇山の友達のエピソードもいるのではないか。善人ばかりなので深まらない。前後の整合性は気になら ないが、ハンディをもって生まれることへの不安感を意図して書きこむ必要がある。

 ◇主人公が山好きでのんきな夫という像は出ている。

 ◇「柘榴」は文章がきれいで、香りを放っている。余韻が残る。ただ憬子さんの像が今一つ描けていな いのではないか。

 ◇他支部の仲間から寄せられた感想では、「アジア太平洋戦争の時代を今の時代とかかわるように描か れている」との評価,「戦争をテーマにした味わい深い作品」などが寄せられている。

 ◇鰻が出てくるのが印象的。月夜に刀を海に沈めるシーンが鮮烈。幼少期に戦争体験があり、ああこん なふうだったと思い出す。

 ◇剛志(たけし)の人物像はどうか。戸惑い、混乱し、怒り怨みをもつ人もいたはず、で仕返しは考え なかったのか。いつも冷静で精神的ダメージを受けていただろうに、それをもう少し表に出してもよ  かったのはないか。

 ◇「老いの身がたり」は、よくここまで創作がつづいたものだ。半分は作り話。今回は鯰の登場する話 が面白かった。

 ◇「禁じられた遊び」のラストシーンが浮かんでくる。

 ◇「ベト車」は、土を運ぶ車のこと、「ひづ菓子」はおやつのこと、地方の昔の話になると特殊な用語

 も登場する。これらは分かるような解説もいる。

 ◇文章に語りのリズム感がある。

 ◇俳句は、自由俳句ともいうべき作法の句だが、三句はなじまない気がする。それでも「風鈴をつるし てくれる夫がいない夏」は風鈴と夫のいない夏が見事。響きがいい。

 ◇短歌「みるく世がゆら」という言葉に魅かれる。味わい深いことばで後で、意味と情景を想うように なり、戦争の意味がついてくる。襟を正して凜となる歌だ。

 ◇短歌「私の七十年」は、作者の人生の歌でもあろう。

 ◇「文芸の小径」は、よくこれだけ緻密に書いたものだ。恐れ入ったという感じ。京都の各所に平家物 語のゆかりの地があり、以外に知られていない。貴重な発掘であり、知っておくと京都を歩くのが楽し くなる。平家物語を読む機会もできよう。筆者の思いもこもっていて熱情が感じられる。

 ◇好きなのは知盛で、貴族に取り込まれていく、あわれさも歴史に登場した最初の武士の宿命のように 思える。それ以後、鎌倉幕府は京都から離れたところにおく、歴史は進む。


 次回11月度の例会は、11月22日(日)午後1時から、ラボール京都4階第4会議室で、『京都民主文学』61号の総合合評のつづきをおこないます。



「京都民主文学」61号を発送

2015年9月度例会報告

 9月度の例会は、26日(土)午後1時より、ラボール京都4階第2会議室に、菱崎博、佐藤文磨、足立旻、風野真季、加藤節子、風早めい、関剛、横道しげ子、高士健二、野川ありき、山本隆、橋本宏一の12人が参加して開催しました。事務報告や連絡事項を確認したあと、完成した「京都民主文学」61号を発送しました。出された報告事項や「京都民主文学」61号の内容を以下掲示しておきます。

1、柴垣文子さん作「校庭に東風吹いて」の映画化は、主役が沢口靖子さんに決定。京都文連(文化団体連絡協議会)では、「文連ゼミ2015」として、「校庭に東風吹いて」を語ろう、~文学と映画と参加者によるコラボ~とのタイトルで、シナリオと事前に読んで語り合う集いを企画。開催日は、11月8日(日)午後2時~5時まで。会場は、河二ビル8階(河原町通り二条西入ル)。参加費:500円。参加申込者にシナリオ進呈。申し込みは京都労演(電話075-231-3730)へ。先着40人で締切。

2、関西文学研究集会は、12月13日(日)・14日(月)、コミュニテイ嵯峨野で開催するとの案内をしていたが、このほど会場が名称変更になり、「ホテルビナリオ嵯峨嵐山」(〒616-8372京都市右京区嵯峨天竜寺広道町3-4/電話075-871-9711)での開催として案内する。京都支部からは6人が宿泊で、1人が日帰り参加の予定。2日目午前9時からの合評する作品集は、10月3日に片岡印刷で仕上げてもらう予定。

3、「京都民主文学」61号完成

 220部発行は抑え目だがこの程度でよい。全120ページは今までより少なめで、これもこの程度が適当。  

 創作は、5作品で、「誕生」(橋本宏一)、「柘榴」(風野真季)、「あけぬるお」(佐藤文磨)、「青春の色彩(三)」(菱崎博)、「街の灯り」(せがわけいこ)。民話「老いの身がたり」(関剛)、俳句「風鈴」(石田裕子)、短歌「みるく世がゆら」(風野真季)、「私の七十年」(加藤節子)、リレーエッセイ「京の史跡『平家物語』清盛ゆかりの地をゆくー文芸の小径・第十回」(野川ありき)、随想「向かい風」(足立旻)、「『雪明かり』の世界」(横道しげ子)、寄稿「弾圧に抗してたたかった女性たち 伊藤千代子」(山本隆)、表紙・一部カット(宮田啓子)。

 入手希望者は京都支部へご連絡ください。

□例会終了後は、出版のご苦労さん会を近くの居酒屋で開催。友人の出版記念会で京都に来ていた作家の風見梢太郎さんも合流し、「7人衆で」文学、創作活動について楽しく語りあいました。

 

次回例会

 10月11日(日)午後1時から、ラボール京都4階第4会議室で、「京都民主文学」61号の総合合評をおこないます。ご参加をよろしく。 

 

風見梢太郎さんを迎えての懇親会&61号出版ご苦労さん会のご案内

 次回9月26日(土)は、午後1時からラボール京都で、完成した『京都民主文学』61号の発送をしますが、終了後の午後5時頃より近くの居酒屋に移動して「風見梢太郎さんを迎えての懇親会&61号出版ご苦労さん会」を1時間程度開催します。参加費は3千円余りを予定しています。風見さんは福井県敦賀市の生まれ、京都大学卒、日本民主主義文学会常任幹事で労働現場(技術研究開発が多い)を題材にした多くの優れた小説を発表、出版してきました。今回詩人会議の仲間の出版記念会で京都に来られ、京都支部の例会にも顔を出したいとの話があり、懇親の席を設けることにしました。時間の許す方はご参加ください。

2015年8月度例会報告

 8月度の例会は、22日(土)午後1時過ぎからラボール京都4階第5会議室に、菱崎博、風早めい、風野真季、関剛、横道しげ子、加藤節子、足立旻、佐藤文磨、野川ありき、橋本宏一の10人が出席して開催しました。報告及び決定事項、出された意見など以下報告します。

1、支部誌推薦作は、風野真季作「南の海はるか」に決定

  日本民主主義文学会が毎年募集、選考して最優秀作、入選作を『民主文学』12月号に発表する、応 

 募作品として、対象の「京都民主文学」60号の作品(小説)のうちから、風野真季さんの「南の海は

 るか」推薦することになりました。読む人の心に感動を与え、文章、作品の完成度も高く、支部が自信 

 をもって推せるとの総意による。

2、関西文学研究集会提出作品は、横道しげ子作「笑い飛ばして老いの坂」

  12月13日(日)・14日(月)、京都市右京区のコミュニティ嵯峨野で開催する関西文学研究集

 会の2日目の午前にある、作品合評へ支部として提出する作品(小説)は、横道しげ子さんの「笑い飛

 ばして老いの坂」になりました。作者が参加できることとの条件に、作品の話題性からも、作者の「雪

 明かり」発刊とその後の文学活動とも相まって、論議が活発に展開されることが見込まれる、との評価

 から。

3、「京都民主文学」61号の編集と発行の進捗状況

  原稿はすでに印刷所にまわされ、ゲラ刷りができたところで、これを各自校正をして29日には編集

 の風早さんに返し、最終の校正をして、9月25日には納品をする。発行部数は220部(前回より

 60部減)。今回は、創作4作品(足立、風野、佐藤、橋本)、連載、エッセイ、短歌、俳句などで、

 支部員外から、山本隆さんの伊藤千代子の評伝やせがわけいこさんの小説なども掲載をする。

4、その他

  その他関西研究集会の準備状況、母親大会での文学の分科会(140人が参加)での充実した報告と

 議論の内容が報告された。

 

5、芥川賞受賞作品「火花」の合評

  作者は又吉直樹というお笑い芸人ということで、芸人が書いた小説が芥川賞を受賞したという話題性 

 が250万部余りの売り上げとなったのではないか。瀬戸内寂聴さんと林真理子さんの対談で、寂聴さ

 んが羨ましいといっていたが、これだけの売り上げは最近では珍しい。

  漫才をする人物の心理がリアルに描かれていて、これに普遍性がある。笑わせようとする言葉の組み

 立て、アイデンティティをもつ誇りある人間が信念を貫こうとする思いとで衝突する、このとき聴衆に

 迎合するだけなら通俗で終わってしまうが、作中の神谷さんなどの人物はそうしないところが、作品の

 品格を高めている

  確かに凛とした美学がある。

  女性に対する考え方もきちんとしている。現在の女性の人権水準を踏まえた言葉だ。

  大阪の吉本興業などはよく障害や体の欠陥を笑いのネタにする。これは不快だ。「火花」は違う。

  あらすじは、神谷さんの人生をたどりながら、うまくまとめている。

  文章そのものが考えを深めさせる。思考を練って進む。

  しかし、読んでいて疲れる。

  作者は本をたくさん読んでいる。これも学ぶべき点。

 「火花」はたくさんの人が読んでいる。感想を求められるので、しっかりした見識を備えておきたい。

  選考委員の高樹のぶ子さんが最後はミス、こういう終わり方はどうかといっていた。豊胸手術は残念 

 だ。

  だが、神谷さんだけに引っ張られなかったのがいい。

  会話の書き方もいい。関西弁も生きている。

 

 

 次回、9月度の例会は、

  26日(土)午後1時~ラボール京都4階第2会議室で、

 「京都民主文学」61号の発送作業をおこないます。

 

 

2015年7月度例会報告

 7月度の例会は、20日(月・祝日)午後1時過ぎ、ラボール京都4階第4会議室に、菱崎博、関剛、横道しげ子、風野真季、風早めい、佐藤文磨、橋本宏一の、7人が出席して開催しました。

 最初に、菱崎事務局長より次のような報告と提案があり若干の議論をしました。その主な内容を列挙しておきます。

 

 事務局報告と決定事項

◆せがわけいこさん(非会員)より次号の「京都民主文学」61号へ掲載希望の作品原稿『街の明かり』が寄せられた件は、編集委員のメンバーに原稿を読んでもらった上、特段問題がなければ掲載をする。

◆関西文学研究集会の件は、23日、菱崎事務局長と草薙秀一氏が会場のコミュニティ嵯峨野で打ち合わせをする。ここで会場での運営・進行などについて大枠を決めて、「参加案内」をつくる。

◆関西文学研究集会の合評会へは「京都民主文学」60号の創作1作品を提出する(8月末締め切り)が、どの作品にするかは次回8月の例会で決定する。創作、評論各1作品だが、評論がないので創作のみとする。作者が出席できることが条件。

◆民主主義文学会主催の2015年度支部誌・同人誌推薦作品への応募についても、次回8月の例会で京都支部からの推薦作品を決定する。「京都民主文学」60号の創作のうち、ふさわしいものを選考し、民主主義文学会や送る。

◆「京都民主文学」61号の発行は、原稿締切7月末厳守。編集委員会でそろえて、印刷所へと届け、8月の20日頃、ゲラができるので、これに目を通し校正をする段取り。創作は5編ほどになる見込み。

 

 事前合評

 つづいて、横道しげ子さんの原稿「―『雪明かり』の世界からー命の紡ぎに戦はいらない」の事前合評をしました。

 テーマ、表題、文章構成から、語句の選択、文字使いなど文章にそった意見や指摘がありました。

 

「ウッナイ」(『民主文学』7月号掲載・高橋篤子作)の合評

□北海道の自然やアイヌの文化、生き方が書かれていて、アイヌ語がたくさん出てくるのも興味深い。小熊を飼って食用に供するのもアイヌの文化で、自然を神として敬い、共生をするという考えは、われわれの先祖の縄文人とも共通するものだろう。

□池澤夏樹の「静かな大地」と共通している問題がある。アイヌは、和人が入ってくるまでは、平和に暮らしていた。土地の所有や開発など和人の暴力による征服で圧迫され、アイヌ文化が失われようとしている。このような作品は極めて貴重。口承文芸としても、保存し、継承をしていくことが大事。そのための行政からの施策が欠かせない。

□こうした題材で作品をかける人の存在は貴重。もっと読みたい。

 

次回例会の案内

 次回は、8月22日(土)午後1時から、ラボール京都4階第5会議室で開催します。

 主な内容は以下のとおり。

 1、関西文学研究集会合評会へ提出する作品の決定

 2、支部誌・同人誌推薦作品応募作の決定

 3、合評 芥川賞受賞作「火花」(又吉直樹作・文藝春秋社発行)

 

2015年6月度例会報告

  6月度の例会は、28日(日)午後1時からラボール京都4階第5会議室で、菱崎博、佐藤文磨、野川ありき、風野真季、関剛、の5人の出席で開催しました。最初に、菱崎事務局長より事務局報告と提案があり、議論をしてから、「民主文学」新人賞受賞作品「月明かりの公園で」を合評しました。その要旨、論点を以下報告します。

1、事務局報告事項

 ■関西ブロック支部連絡会が6月24日・25日「関西文学教室」を開催したが、これには10人が作 

 品を提出して参加。京都支部からは横道しげ子さんが参加をした。

 ■第61回母親大会が8月1日・2日、神戸国際展示場で開催され、文学の分科会も設けられる。民主 

 主義文学会では澤田章子さん、旭爪あかねさんが参加する。関西の文学関係者もぜひ参加をと、神戸支

 部(相沢一郎さん)から呼びかけもあった。積極的な参加を。締め切りは7月6日、菱崎まで連絡を。

 ■第40回関西文学研究集会は、12月13日(日)・14日(月)、コミュニティ嵯峨野で開催する

 が、7月5日のブロック会議で確認をとってすぐ参加申し込みの受付を開始する。第1日目は文芸講

 演、2日目は作品合評会という流れ。講演は、日本社会文学会理事・公益社団法人部落問題主任研究員

 の秦重雄氏を推薦する。

 ■京都文連(京都文化団体連絡協議会)の第49回定期総会が京都教育文化センターで開催され24人

 が出席。京都支部から佐藤さんが出席した。1年間の活動のまとめと運動方針を決定。会長に山本忠生

 うた声協議会会長を再選。文連ゼミ(11月8日午後)、「きょうぶん寄せ」「3月27日:教育文化

 センター)で文化交流などをはかる。

2、合評会 

 新人賞受賞作「月明かりの公園で」(木曽ひかる作・『民主文学』6月号掲載)

 ◆就職の厳しい現代を描いた作品。

 ◆電話でのつながりは今の社会の病んだ一面が出ている。

 ◆田端課長の存在は非常に期待外れ。

 ◆白鳥大輔を書いていくというより取り組みの成果を喜びとして書いているようだ。文章が平坦。

 ◆人間が簡単に変わるのは納得いかない。

 ◆信頼していてねじれている人の登場があるといい。

 ◆小説としては面白かった。

 ◆作者の地位に不安を抱えているのがよく描けている。

 ◆あらすじが読ませる。

 ◆主人公のつらさが出ていない。エリートコースの幹部候補生が会社の都合で首を切られたのだから、

  前の職とのギャップを出さないとあまりにも不適格。地域医療から徴税の仕事に回されやめた。やめ

  させるようにする。肩たたきもある。心の動揺を鎮めようと座禅を組むとか、何かせずにはおかない

  のが自然。


 次回例会

 7月20日(月・祝日)午後1時~ラボール京都4階第4会議室で。

 事前合評(作品急いでください)

 合評会 「民主文学」7月号掲載の「ウッナイ」(高橋篤子作)

 



2015年度5月度例会報告

 5月度の例会は、23日(土)午後1時からラボール京都4階第5会議室で、菱崎博、佐藤文磨、野川ありき、風野真季、横道しげ子、高士健二、橋本宏一の7人の出席のもとで開催しました。そこで出されました、報告と討論、決定事項、作品合評の意見などは次のとおりです。

◆民主主義文学会関西支部連絡会議(関西ブロック)でいままで事務局長を務めてきたとうてらお氏(京都文華支部)が退任するにともない、後任に京都支部の菱崎事務局長が推薦され、4月29日の会議で決定した。関西ブロックでは、6月に文学教室を開校。12月13日(日)・14日(月)には、コミュニティ嵯峨野で関西文学研究集会を開催する。特に研究集会は、京都支部が主催事務局として準備をしなければならない。今から段取りを立てて進める必要がある。

◆京都文化団体連絡協議会(京都文連)の総会が6月6日(土)開催されるが、これには、加盟団体の代表として佐藤文磨さんに参加をしてもらう。

◆文化後援会の総会も6月14日(日)西陣文化センターで開催される。会費千円だが、これにもぜひ参加をしてほしい。

◆民主主義文学会第26回大会が5月9日(土)・10日(日)、東京で開催され、横道さんが参加。「雪明かり」の出版で多くの仲間と知り合いになっていたので大変有意義な交流の機会となった。討論では積極的に発言もしてしてきた。特に、「雪明かり」が宇治市の紫式部市民文学賞を受賞したことも報告してきた。

◆「京都民主文学」61号は、現在原稿が、関、菱崎、横道しか出ていない。他の人は急いでほしい。締め切りは6月末。なお、支部の会員以外から原稿掲載の依頼や、作品批評依頼もきているが、これらは掲載に際しての費用の説明や、批評だけでよいのか、掲載を希望するのか(支部としては歓迎するが)も確かめて編集を考える。

■作品合評

☆横道しげ子作「一反の西陣織」

 △登場人物が大変多くて、その人間関係を理解するのに関係図をつくらないと頭に入らない。オム少し

 整理できないか。本当に必要な人物だけ名前をつけて、あとは叔父とか叔母とかとするのも方法だ。

 △文章も、一部重なりあっていたり、わかりにくかったりするところがある。ここもよく整理を。

 △千代おばあさんとふじ叔母さん、そして夫の津吉(つよし)との関係を太い線に描くのが作品を生か 

 すのではないか。時代背景も、成金と貧乏人がいて、アカもいる。娘の身売り、結核による死亡者が多

 数う出るなと大変な時代があって、戦争へ走った。これが今につながって、戦争立法が出されてくると

 ころにつながればいい。

☆「民主文学」5月号掲載の栗木絵美作「六年生の自画像」

 △柴垣文子さんの「校庭に東風吹いて」に似ている。緘黙症らしき少女に対する瑞枝という女性教師が

 主人公だが、主人公自身がぶつかって変わってくるというより美術の先生に教えられるという話。

 ちょっとイン パクトが弱い。

 △石川達三の「人間の壁」は長編だが、その家庭訪問シーンと比較すると、教師の使命感とか信念のよ

 うなものが感じられない。生徒の母親にいわれるまま。この母親は、よくいるという人物のリアリティ

 はあるが。

 △美術の高倉先生の指導は妥当なのか。疑問が残る。写真をなぞって絵を描くのはどうなのか、美術の

 教師にも読んで講評を聞きたい。

 △筋立てがうまい。生徒がどうなっていくのかが軸になっていて読ませる。

 △緘黙症の女性徒というわけでもない。友達とは話すのだから。であれば、もっと友達と話す場面があ

 ると生徒が生きてくるのではないか。

 

 

次回例会

 6月28日(日)午後1時から、ラボール京都4階第5会議室で。

 「京都民主文学」61号作品の事前合評、および「民主文学」掲載作品の合評

  (できたものと随時送ってくください)

 「民主文学」6月号作品

 第12回民主文学新人賞受賞作 木曽ひかる作「月明かりの公園で」

 

2015年度4月度例会報告

 4月度の例会は、18日(土)午後1時からラボール京都4階第6会議室で、菱崎博、佐藤文磨、横道しげ子、関剛、風野真季、足立旻、風早めいの7人の出席で開催しました。

 その主な内容は次の通りです。

1、事務局報告

  本年度の関西文学研究集会の会場の候補を当たってみたが、11月の紅葉の時期は宿泊費が高く無理。 時期をずらして12月の開催なら可能。12月13日(日)・14日(月)に『コミュニティ嵯峨野』で開催 してはどうかとの案が報告され、関西の各支部にも28日のブロック会議ではかり決定する。京都支部と して、この案を了承しました。

  関西文学教室は6月に開校する。

2、作品の合評

  関剛作「老いの身がたり」ⅩⅡの3作品について合評を行った。

  「天狗熱」について

   途中で人間関係がわからなくなることがあった。命のテーマについて書いているが、最後に坊さん  が経を唱えることで全部きれてしまう感じがした。お経でなく別の形にした方が命について深められ  るのではないか。

   人物がすべて爺との関係で書いてあって分かりにくいので曾曾祖母祖母の仲良しの人に名前がつい  ていた方が分かりやすいと思う。

   「天狗熱」はデング熱ではないか。題名はこのままでよいのか。

   などの意見に対し、関さんは「題名はこのままでよい。作者は10分か20分くらいで終わる短い  話にしたいので、最後はお経で終わりたい」と発言した。

   「大鯰の話」について

   鯰が地震と関係があるということを貫いた方が作品の背骨が通っているのではないか。

   「サコちゃん元気で」について

   いい題材なのでもう少し付け足したらよくなると思う。宮刑というのは司馬遷の腐刑と同じもので  はないか。

   関さんより「サコちゃん元気で」の話は半分本当で半分うそである。との発言があった。

   作品のリアリティということについて「リアリズムばかりでは、現実があまりにもひどいので、そ  のまま作品にするのはやりきれない。現実と異なるものがあってもいいのではないか」「人間が心底  から感動するような作品を、言語の表現によってつくりあげていきたい」等の意見が出た。

3、『民主文学』4月号 久野通広「大会へ向けて考える 創造・批評活動と支部の役割」を討論

  ▼この論考は重要なことを示唆している。

  ▼p139上6行~ 合評の仕方についてその通りと思う。誰もが参加できる組織がこれからの課題  であろう。

  ▼書き手の思いを表現するのに、書き方がうまくなくて表現しきれないこともある。何を書きたいか  を深く追究することが大切。『民主文学』には生きてる現場のリアルな作品があまり掲載されていな  い。原発のことを書こうと取材しているが、貧困の現実を掘り起こすような作品が期待される。ブ   ラック企業で働く人の叫びとかが引き出し切れていない。教育の現場の作品で子どもの悲鳴には届い  ていない。

  ▼生活の苦しみをつきつめて追究するのではなく、包みこんでいくような文学性必要だ。

  ▼批評は「ここをこんなふうに書けば」と言ってほしい。「何が書いてあるか分からん」だけでは困  る。

  ▼p139下段②「信頼関係の上にたって批評がある」と書かれているが、「どういうものをどうい  う考え方でこのテーマを書こうとしている」ことを伝えないと信頼関係だけでは成り立たない。その  人の生きてきた歴史を抜きにして信頼関係は生まれない。

  ▼合評してもらって前より高い作品になるのはうれしい。書こうとしている一致点があるのだから、  深めていけばよい。

  ▼以前の京都支部では作品について担当者ガレジュメを作って、それを基に討論した。それはとても  勉強になった。また、全国の支部のホームページで『民主文学』の作品の合評を載せていて、とても  勉強になる。岡山支部は掌編小説を全国から募集し、掲載している。

  ▼p139下段、『社会的意味をもつ「やむにやまれないもの」にしていくことで「良い小説・評論  を書く」という志に育っていくと思う』について―

   何を以て社会的とするか個人によって変わってくる。私小説でも社会的な意味はもっている。佐田  暢子「水天の月」はひとつのことだけを追究していて、勉強になった。4月号の座談会はとても勉強  になった。

  ▼今の悲惨な現実をそのまま書くことはできない。いろんな矛盾があり、解決するにはどうしようも  ないことも多い

4、風見梢太郎「破界」について

  ◎物語の終わりがあっけなく終わった印象を受けた。ここで終わるのか?又重大なできごとに対し人  間の反応がもう一つ迫ってこない。また、宏治が妻の実家で妻と別居して働くことになんの葛藤もな  いらしいのが不思議。もしとの地方の荒廃の真実を描きたいなら、人間関係をこまごま描く必要はな  いのでは?

  ◎放射線の被害を受けた農家の後継者問題を描いていると思う。最後の場面は伏線として「猿が来た  らおしめえだ」ということばがあるので、最後の場面は農家の未来が暗示されていると受けとめられ  る。

  ◎4月号の座談会で風見さんが「破界」の取材のことを語っている。風見さんの「原発作品集」を読  んだ。風見さんの作品は分かり易く愛読している。ホームページも充実している。

   などの意見があったが、思い違いで読んできていない人もあり、全体の討論には至らなかった。


 次回例会案内

  5月23日(土)午後1時から、ラボール京都4階第5会議室で開催します。

  ◇事前合評 横道しげ子さんの作品「一反の西陣織」

  ◇合評 『民主文学』5月号の作品 栗木絵美作「六年生の自画像」

   

   

  


2015年度3月度例会報告

 3月度の例会は、28日午後1時過ぎからラボール京都4階第2会議室に、菱崎博、佐藤文磨、足立旻、横道しげ子、風早めい、風野真季、山際理子、橋本宏一の出席で開催しました。 

 その主な内容は次の通りです。

1、事務局報告

  ▼関西文学研究集会の件

   今年は京都での開催となり、会場探しをしている。11月は観光シーズンでコミュニティ嵯峨野は

  無理、12月の開催も含めて会場確保をはかる。4月28日の関西ブロック会議でも相談する。 

  ▼関西文学教室が開催

   京都支部からの参加はなし

  ▼文化後援会主催の「花いっぱい咲かそう」フェスタは大成功

   教文センターホールを一杯にして参加者数も内容もよかった。財政も黒字で決算した。

 2、「京都民主文学」60号総合合評

   「南の海はるか」に寄せられた批評を作者の風野さんが紹介(高評価)。

   「公園通りの冬」は、妹のことをもう少し書き込んだ方がいいのではないか。字数の関係もあるだ   ろうが。花の場面が状況にそぐわない。状況説明が多いのが気になる。作品にもの足りなさを感じ   るが、これはテーマ性が弱いのではないか。

   「号泣」は、一回出して没になった作品。何を言おうとしているのかわからんとの評だった。読み

   手の問題もあるし、行間にテーマがある場合もある。家族を描ききることによって言わんとするも

   のが出てくるような作品を書きたい。

   「柿、ひとくち」は、切れのいい作品。柿が重要なポイント。昔の話だが今を描いている。視点を

   わざと変えてあるように読める。

   「大好き井上ひさしⅢ/絶妙な二人の源内・・・」は一般読者には難しい作品。源内への予備知 

   識、あらすじがわかって

   いるとを前提に書いているようで、面白さが伝わってこない。筆者と一緒に楽しめない。

   「朝露ケ原」は、「どんごろ石」の続編。61号で展開してゆく。

   「文学の小径」は、志賀直哉がこんなところを歩いたなんて知らなかったとの感想が寄せられた。

   「青春の色彩Ⅱ」は、石村の会話、人物が異質な感じ。全体の会話書きつがなくてもよかった。

3、事前合評「青春の色彩Ⅲ」   

  時間と人物の動きの整理、語句の置き方などの指摘。作者から、石村はどうしても書きたい人物との  話も。

4、今『民主主義文学とはなにか』を考える

  佐藤さんの報告を受けて議論。

  創作、評論にたずさわる側が十分民主主義に習熟しきれていない問題などが指摘されたが、もっと問 題を絞って議論を継続することに。


  次会例会

   4月18日(土)午後1時から、ラボール京都4階第6会議室で開催します。

 そこでは、事前合評「老いの身がたり」(関剛作)、『民主文学』2014年11月号掲載の風見梢太郎作品 「破界」の合評、『民主文学』4月号の「大会に向けて考える―創造・批評活動と支部の役割」(久野 通広氏の問題提起)について議論します。   

 

2015年度2月度の例会報告

 2015年2月度の例会は、28日午後1時過ぎから公益社団法人:京都部落問題研究所2階会議室で開催しました。出席は、菱崎博、佐藤文磨、足立旻、関剛、風早めい、野川ありき、横道しげ子、橋本宏一で、以下のことを行いました。

1、事務局報告

  『京都民主文学』60号を送った支部や人よりお礼や感想が寄せれれている(全体合評で紹介)。

  文化後援会主催の「花いっぱい咲かそう」フェスタが成功裏に終了した。全体で360人、京都支部    からは、5人が参加。横道さんの『雪明かり』は7冊販売。

  文連ゼミで橋本支部長が報告、京都支部の文学活動を紹介するとともに言葉を磨き言葉こそが歴史を    変えるとの問題提起をして、議論をした。

  柴崎文子さんの小説「校庭に東風吹いて」の映画化が進んでいる。シナリオ検討会には60人ほど    が参加し順調な滑り出しとなった。4月からは撮影が開始される予定。

  今年の関西文学研究集会は、京都の会場での開催となる。11月の第3週の土日(19日/20日)   で会場の予約をする。その上で関西支部連絡会で報告し企画内容を決める。

2、『京都民主文学』60号の全体合評

      ▼表紙は絵がいい。立派な装丁を保てている。

  ▼目次の字体はもう少し柔らかいものにするとよかったのでは。

  ▼60号の記念特集を組んだのはタイムリーだ。京都支部結成の当時のことを知らない読者が圧倒的   

  に多いし、そもそも民主主義文学運動の出発と目的は何だったのか、折に触れて立ち返り、学ばなけ 

  ればならないこと。かかわる人物の変遷もわかる。

  ▼暑さもこれくらいのボリュームが適当。厚過ぎると読む前に敬遠されたり、送料も高くなる。

  ▼支部員外からの感想では、風野さんの『南の海はるか』、風早めいさんの『柿、ひとくち』が好

  評。佐藤さんの『朝露ガ原』は青春のエピソードを入れたらよかったとの評。

  ▼足立さんの『号泣』もよかった。全体が引き締まった感じ。

  ▼野川さんの『大好き 井上ひさしⅢ…』は、笑いが伝わってくる。固定読者から、野川さんは細か

  いことをよく書く人やなあとの感想もあった。

  ▼高士さんはうめ草で沖縄選挙の応援のエピソード書いていて、これがおもしろい。

  ▼『文学の旅』もおもしろかった。

  ▼関さんの『老いの身がたり』は作風が変わってきた。昔話風から現代の体験談という風で、作者は

  創作半分で書いているが。タイトルはこのままでよいのか、独立した作品ごとの命名か。意見は分か 

  れる。

  ▼事前合評をしないで、締切ぎりぎりに出す作品がけっこう多いが、やはり事前合評したほうが作品  

  は俄然よくなる。横道さんの『笑い飛ばして老いの坂』はその代表。挿話や人物が多かったのを整理

  してすっきりわかりやすく、テーマが鮮明に伝わるようになった。楽天的なi生き様の人間像がよく出

  ている。

  ▼『文芸の小径』は、ちょっと難しい。むずかしい漢字へのふりがな、地図を入れるとよかった。

  ▼風野さんの『南の海はるか』は、文章がとてもきれい。会話もいい。弟が印象的。弟が自分をそっ 

  と抱いたところは小説として苦しい。収斂して終わる結末がいい。

  ▼作品の題字の字体がそれぞれ違うが、これは変えないほうがいいのではないか。



 次回例会

  3月28日(土)午後1時より、ラボール京都(中京区四条通御前西)4階第2会議室で、

 ①『京都民主文学』60号の全体合評(今回のつづき)②『民主文学』3月号より、文学展望の学習(報

 告佐藤文磨さん)、③事前合評(菱崎さんが提出予定)



  









 

  

   

  

 

 

 

 

京都文連体験ゼミで橋本支部長が報告

 京都文連体験ゼミが、2月11日午後1時30分より、京都市上京区の西陣文化センターで開かれ20人が参加しました。主催は京都文連(文化団体連絡協議会)で、今回は「文学ゼミナール」で、『ペンがあれば世界が変わる』との、ノーベル平和賞受賞者のマララ・ユサフザイさんさんのフレーズを呼びかけに集まってもらい、民主主義文学会京都支部を代表して橋本宏一支部長が「言葉が歴史を変える、言葉が希望を与える」と題して約40分間報告しました。つづいて、京都詩人会議代表の呉屋比呂志さんが、「詩誌『鉾』の40年」について報告したあと、質問も交えて、事前に配布した紙に「私の五分」との主張(言い分)を書いてもらい、それを取り上げて批評と議論を展開しました。

 橋本支部長の報告は、1965年に日本民主主義文学同盟が結成され、京都でも翌年に文文学同盟京都支部が結成され、多くの青年がここに集まり創造と批評活動を通じて言葉による芸術活動情熱を燃やしてきたこと、その支部誌として「京都民主文学」が60号を重ねたこと、その活動は高度成長政策や60年安保闘争などの社会情勢のなかで、常に現実と切りむすびながらの、創作活動で、苦悩し愛し、たたかい、歴史の進歩と発展方向をみすえた質の高い芸術作品を生み出そうとの営為は一貫していると、特徴づけました。いま、真実を蔽い隠して国民をだます、偽のことばが横行している、われわれの文学、文化芸術活動もこれを打ち破らなけれbならない、そのために私たちの文学運動が存在する、と強調しました。

 参加者より出された、「私の五分」では、「これは論理による説得のことば、よくわかりますね」「これは感性からストレートに表現」「これは、歯医者さんとのやりとりのエピソードが面白い、口を開いたままの患者に話しかけられても答えられませんよね、事件とか、出来事を示すだけで、十分主張できますね」などと批評しました。

 参考までに、橋本支部長作成のレジュメを添付しておきます。

文連ゼミ報告レジュメ.docx
Microsoftワード文書 13.0 KB

2015年度支部総会報告

 2015年度支部総会は、1月14日(土)午後1時過ぎより4時30分まで、公益法人京都部落問題研究所2階会議室で開催しました。出席者は、菱崎博、佐藤文磨、足立旻、風早めい、野川ありき、高士健二、横道しげ子、橋本宏一、の8人でした。

 最初に菱崎事務局長が活動報告と議案の提案をしました。主な内容は以下のとおり。

 「京都民主文学」は、今期も年2回の発行を持続してきた。これは、支部の仲間と編集委員会の意欲と努力の成果で、引き続き年2回発行をめざす。

 支部の構成員が若干減ったが、書き手をもっと求めたらよいのではないか。とりわけ青年層への働きかけに努めたい。

横道しげ子さんの「雪明かり」が紫式部市民文学賞を受賞したのは、支部の文学創造、批評活動への評価であり、この栄誉を支部全体で称え、確認したい。

 支部の仲間の親睦、交流をはかる文学旅行も今期は、尾道と福山へ風薫る5月に実施し、好評を博した。これからも計画していく。

 京都文化団体連絡協議会の構成団体として、他の文化関連団体とも連携、共同した運動に参加し、責任を果たしてきた。9月の「京都まつり」でも、支部の活動を紹介し、「雪明かり」を20冊販売した。当面、「いっぱい花咲かそうフェスタ2015」(2月1日・教文センター)、文連ゼミ(2月11日・西陣文化センター)成功に向けて取り組む。

 関西ブロック支部連絡会の関係では、11月の関西研究集会への参加、山際さんの作品「IUC病棟」を提出し、合評に供した。かなり高い評価を得た。今年は、京都の会場での開催となるので、京都支部で責任をもって準備する必要がある。文学教室も、6月24日(水)10時から17時、25日(木)10時から17時、大阪・西成区民センターで開催する。30枚原稿を用意しての参加で費用は6,000円。講義だけの参加3,000円。柴垣文子さんの「校庭に東風吹いて」が映画化される。資金カンパへの協力をお願いする。

 以上を全員で確認しました。

 財政報告を野川ありきさんが行い、決算・予算も承認されました。

 

 新役員体制

 支部長:橋本宏一  事務局長:菱崎博  文連担当:高士健二  編集担当:風早めい

 会計:野川ありき 会計監査:佐藤文磨

 

次回例会案内

 2月28日(土)午後1時から、公益法人京都部落問題研究所2階会議室で、『京都民主文学』60号の全体合評をおこないます。ご参加をよろしく。

  


 

 



12月度の例会報告

 12月度の例会は、14日午後1時から公益法人京都部落問題研究所2階会議室で開催しました。出席は、出席は、菱崎博、佐藤文磨、風早めい、関剛、横道しげ子、野川ありき、高士健二、橋本宏一でした。

完成した「京都民主文学」の発送作業を行いました。

 

 次回は、支部総会で、1月24日(土)午後1時から、公益法人京都部落問題研究所で開催します。

11月度の例会報告

 11月度は、9日(日)午後1時から4時まで、公益法人京都部落問題研究所の2階会議室で開催しました。出席は、菱崎博、佐藤文磨、風早めい、横道しげ子、野川ありき、橋本宏一でした。

 最初に、菱崎事務局長より京都文化団体連絡協議会の報告があり、2月11日に、文連ゼミナールが開かれること、ここに民主文学会京都支部、京都詩人会議の代表が各40分ほど話をすることなどが出され、橋本支部長が代表して話すことに決まりました。

 つづいて「京都民主文学」60号の発行に向けた進捗状況が風早編集委員より報告され、原稿もそろい、編集内容、構成なども仕上がり、順調に進んでいることを確認しました。

 さらに、支部誌推薦作より最優秀作、入選作となった『民主文学』12月号掲載の次の作品について感想を出し合いました。

「ヒップホップダンス」

「狭い道」

「庭が荒れている」

「ことば とどけ」


 次回例会は12月14日(日)午後1時から、公益法人京都部落問題研究所で、完成した「京都民主文学」60号の発送を行います。

10月度の例会報告

 10月度の例会は、10月11日(土)午後1時から4時まで、公益社団法人部落問題研究所(〒606-8691京都市左京区高野西開町134-11)の2階会議室で開催しました。出席者は、佐藤文磨、加藤節子、菱崎博、風早めい、関剛、横道しげ子、藤田矢羽、高士健二、橋本宏一の9名で、以下内容を報告します。

1、菱崎事務局長の報告と議論

 ◆例会の会場が今回から変更になった経緯。

 ◆第39回民主文学関西研究集会(11月15日・16日/大阪西成区民センター)

  第1日目 午後1時受付開始、1時30分開会・5時閉会

       文芸講演「生きること・書くこと―私の創作体験ー」講師:柴垣文子さん

  第2日目 午前9時開会、創作合評会(午前中)とその分科会別報告と討論

       京都支部の山際理子さんの「IUC病棟」も第3分科会で合評される予定

  参加費は2,000円

  宿泊希望者は各自確保をしてくださいとのこと

  京都支部の菱崎、野川、橋本は合評会の司会、報告などを務める

  会場の住所:大阪市西成区岸里1丁目1-50

        電話06-6651-1131

  最寄駅:地下鉄四つ橋線「岸里」駅または地下鉄・阪急・南海「天下茶屋」

 ◆京都文連(文化団体連絡協議会)の『若者の広場』企画に高士さんに参加してもらう。

 ◆島崎藤村の『夜明け前』を読む会の案内(部落問題研究所主宰)

  9月7日開始、原則毎月第1日曜日開催(午後1時30分~4時30分/部落問題研究所)11月は3

  日、12月は14日、1月は4日の日程

  詳細問い合わせなどは、同研究所(電話075-721-6108)へ

 ◆京都支部の規約と投稿規定(申し合わせ事項)を確認(当日資料配布)、『京都民主文学』60号発行

  に向けて補強提案も確認

 ◆玉置恭介さんの退会について(経過と顛末)

2、『京都民主文学』60号の編集・発行について

  作品完成および執筆中のもの(丸印は完成)ー○関剛「老いの身がたり11」、○菱崎博「青春の色彩

  (二)、○風野真季エッセイ)、○横道しげ子「笑い飛ばして八十路の春」、○藤田矢羽「コスモス 

  の黄色い家」、○加藤節子「公園通りの冬」、佐藤文磨「文学の小径」、○橋本宏一「風薫る文学の  

  旅」(旅行記)、その他、野川、風早などが取り組んでいる。今回は60号の記念号として結成の頃を 

  知る人からの投稿もいただいている。締め切りは15日だが、多少の遅れは許容してでもこれら

  を受け付ける。

  製本完成は12月10日予定、14日(日)午後1時から部落問題研究所での支部例会は、発送作業となり

  ます。

3、事前合評

  「コスモスの黄色い家」(藤田矢羽)

   時間と空間が交錯する筋書きが読者にわかりにくいのでもっと整理をする必要がある。主人公が少

  女の記憶をいつまでもとどめていて忘れないのは「何故か」と作者が自問しているだけ、読者にもわ

  からない。なぜそうなのか、必然性があるはずだから、探りヒントでも書かないと小説が浅いまま終

  わる。

   何を描こうとしたのか、テーマがわからない。政治の動向の会話があるが、どういう意図でこれが  

  出たのかわからない(片言半句のこういう会話はよくあることで自然だとの作者の説明もあり)。

  「笑い飛ばして八十路の春」(横道しげ子)

   タイトルは変えた方がよい(いやこのままの方かよいとの意見もあり)。読む前から内容がわかっ

  てしまうのは興味がそがれる。登場人物が多すぎて、あらすじがわかりにくい。もっと人物を絞った 

  方がよい。「ゴミ屋敷」はよくある話、特に独居老人世帯などでの現代社会の問題そのもの。それに

  家族や行政がどうかかわっているか、痛切な社会問題となっている。考えさせる作品だ。だが、社会

  問題として引き出すところは弱い。それでも、最後の終わり方がすばらしい。文字通りゴミ屋敷問題

  にてを尽くして解決をつけて笑い飛ばすのが爽快、痛快な終わり方で読後感がいい(それなら、タイ

  トルはこのままの方がいいと、作者が最後に思いを語る)。


 次回例会は、11月9日(日)午後1時から、部落問題研究所2階会議室で開催します。『民主文学』12月号の支部誌推薦作の最優秀作品、入選作品を合評します。読んできてください。




 



   

9月度の例会報告

9月度の例会報告
ワード文書をダウンロードしてください。
京都民主文学例会報告2014 9月=野川担当.doc
Microsoftワード文書 65.5 KB

横道しげ子さんの『雪明かり』に紫式部市民文化賞

 当支部会員の横道しげ子さん(経歴などは会員プロフィル参照)が『京都民主文学』に発表した短編小説、20篇を一冊にまとめてウインかもがわから発行した『雪明かり』が、宇治市の優れた文学作品などに贈られる、第24回紫式部市民文化賞を受賞することになりました。この短編の作品群は、横道さんの自分史とも重なり、「十五の春は泣かせない」と蜷川虎三京都府知事(当時)が言った時代、再婚した母に心配をかけまいと中学を卒業してたばこ工場で働きはじめ、労働組合活動、結婚、子育て、保育所設立運動、母親運動などを通じて社会と仲間につながり、時代にしっかり目を開き、まっすぐに成長する姿がすがすがしく読む者の心を打つ。ゆたかな感性からすくい上げたことばで語る、まっすぐな生き方が共感を呼び評価されたものと思われます。横道さんの快挙に京都支部の仲間もわき立っています。以下新聞記事を添付しておきます。



←洛南タイムス




上は京都新聞


下は朝日新聞

8月度例会報告

 8月度の京都支部例会は、3日(日)午後1時より4時30分過ぎまで、長岡京市生涯学習センター4階第1学習室で開催しました。出席は、菱崎博、佐藤文磨、足立旻、風早めい、せがわけいこ、玉置恭介、山際理子、関剛、藤田矢羽、橋本宏一の10人でした。

 最初に菱崎事務局長より事務局報告があり次の事項を決定しました。

1、京都文連(京都文化団体連絡協議会)で実施している「文連ゼミ」が、来年2月に計画されている。

  今回は、文学関係団体の担当なので詩人会議と当支部が企画運営にあたる。これに協力をしてゆく。

  若者の広場には青年の代表を出さなければならないが、これには高士健二さんにお願いをする。

2、青年文学賞については、募集要項を広く知らせることが大事。民主青年同盟、青年学生連絡会、京都 

 革新懇青年連絡会、京都総評など労組の青年部へも申し入れる。新聞社、出版社、民主主義文学会の関

 西の支部にも呼び掛ける

3、府民まつり(9月23日開催)では、「文化の森」に入らせてもらう。ここでも青年文学賞のPRと  

 する。「京都民主文学」の展示と販売、活動紹介もする。

4、今年の関西文学研究集会は、大阪市西成区民センターで11月15日(土)午後から16日(日)午

 後3時頃までの予定で企画が進んでいる。通い参加が原則だが、宿泊希望の人には宿を紹介する。第1

 に目を全大会として柴垣文子さんの講演、司会を菱崎で運営。2日目は分科会で、グループに分かれて 

 の合評会。終了後は大阪文学散歩も予定。詳細は後日チラシで。

5、関西文学教室も計画がされている。来年5月30日から31日で、8月31日の実行委員会で要項を

 決定する。

6、京都支部のホームページの契約更新が8月15日に迫っているが、ひきつづき契約をしてホームペー  

 ジで広報をつづける。そのための契約更新料も予算執行する。

 ◆支部誌推薦作は風早さんの「言えなかったこと」

 この報告と確認のあと、民主主義文学会主催の「2014年度支部誌・同人誌の作品推薦募集」への支

 部の応募作品を議論しました。条件は、『京都民主文学』58号、59号に発表した創作、評論という

 ことで意見を出し合いました。その結果、風早めいさんの小説「言えなかったこと」を推す声が多く、「満州からの引き揚げの悲惨さがリアルに伝わってくる」「読んで涙が出た」などと評価も高く、支部と

 して推薦することに決定しました。評論は該当作がありませんでした。

 関西研究集会への提出作品は、山際理子さんの「IUC病棟」に決定しました。  

  『京都民主文学』59号全体合評もしました。

    総合合評の主な意見と感想

 ☆印刷と編集は全体としてバランスがよく引き締まった感じで仕上がった。

 ☆「川岸のベンチで」は小林多喜二のプロレタリア文学を現在に引き継いだような作品。うまく現代を  

  表現している。おもしろいしなつかしい。何を後世に伝え残していくのか、よく考えて書く姿勢がと

  ても大事だ。われわれは系統的に追求してこなかったのではないか。過去の労働運動のこと、その仲

  間が今何をしているのか、時代との対比、その時何を感じ、今はどう思っているのか、一人の民間労 

  働者のたたかいは、ほとんどの人に知られていない。

 ☆「雪起こし」は、作者の精神力の強じんさに驚かされた。どこかの遠い記憶に引き戻した、自分のへ 

  その緒を切ったような作品。形容詞の多いのが気になる。それは作者の思い入れの強さではないか。

 ☆「IUC病棟」は初の創作というだけあって、可能性を感じさせる作品。書きたいことがいろいろ 

  あったと思うが、多くを1ページに詰め込まない方がよい。描写でよく弟の存在がわかるし共感がも

  てるように書かれている。時系列にならない展開がいい。

 ☆「『雨ニモマケズ』の心」は、メッセージ性のある作品。障害のあるものがどう生きていくのか、入   

  り方が素直で上手だ。

 ☆「天下茶屋物語」の四「遠い朝」は、てっちりを食べながらの人物描写が印象深い。考えさせられる 

  ところがいくつもある。つくりかたは「天下茶屋物語」のなかで今回の我一番いい。西成の描写がう

  まい。

 ○次号の第60号は、記念特集号を組む。創刊当時の思い出を、何人かの作家に語ってもらう。

  草川八重子さん。吉村康さんなどへ執筆依頼をする。

  発行は12月10日(水)、原稿最終締め切りは10月15日(水)


 

 次回例会日程は、9月28日(日)午後1時から、長岡京市生涯学習センター4階第1学習室で、事前合評を行います。なお、10月度の例会は、11日(土)午後1時から、同学習センター6階会議室2で予定しています。


2014年・京都「青年文学賞」募集

 日本民主主義文学会京都支部では、このほど2014年・京都「青年文学賞」を設立しました。

 40歳未満(締切日現在)の方の未発表の小説、随筆などを募集しています。

  募集要領は次のとおりです。

  締切:2014年10月21日

  賞金:最優秀賞には3万円と記念品、優秀賞には記念品

  選考:日本民主主義文学会京都支部「京都青年文学賞」選考委員会

  発表:2014年11月3日・最優秀作品は、2014年12月発行予定の『京都民主文

     学』60号に掲載

  応募先:〒616-8312京都市右京区嵯峨野清水町4-25 菱崎博方

      日本民主主義文学会京都支部事務局宛て 電話075-882-2480

  (筆名、本名、性別、年齢、住所、電話番号、職業を記入して送付してください)

京都青年文学賞チラシ2014.docx
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6月度の例会報告

 6月度の支部例会は、28日(土)午後1時から、長岡京市生涯学習センターに、菱崎博、佐藤文磨、風早めい、野川ありき、横道しげ子、せがわけいこ、山際理子、藤田矢羽、関剛、橋本宏一の10人が出席して開かれました。

 最初に事務連絡事項などが菱崎事務局長より報告されました。その主な内容は以下の通りです。

1、先に開催された京都文連(京都文化団体連絡協議会)の総会で菱崎事務局長が事務局長に再任 

 され、会長は藤沢薫劇団「京芸」代表から山本忠生(歌声協議会の代表などを務める)さんに交 

 代したこと。

2、関西文学研究集会は、11月15日(土)・16日(日)大阪市西成区で開催される。メイン

 となる文芸講演の講師は文華支部の柴垣文子さんに決定した。

3、関西文学教室も開催計画を作成している。草薙秀一さん、横田昌則さんが中心に準備。

 

 この報告のあと、『京都民主文学』59号の発送を行いました。その表紙と目次の写真を以下添付しておきます。

 

  次回例会は、8月3日(日)午後1時から、長岡京市生涯学習センター4階第一学習室で開催 

 します。内容は、『京都民主文学』59号の全体合評と、支部誌としての推薦作品の決定、また

 関西文学研究集会提出作品の決定をします。ご参加をよろしく。

 

 

 

 

 

風薫る文学の旅に行ってきました

 5月は、「風薫る福山・尾道へ文学の旅」に出かけました。参加者は、写真(ふくやま文学館前)のとおり横道しげ子、佐藤文磨、せがわけいこ、橋本宏一、玉置恭介のメンバーで、18日はふくやま文学館で、「井伏鱒二の世界」での経歴、映像、原稿などの資料から創作現場の展示、さらに福山ゆかりの作家・福原麟太郎や小山祐士、木下夕爾などの紹介と資料展示などを見学しました。折しも特別展「北杜夫どくとるマンボウ昆虫展」も開催中でしたので、こちらもみせていただきました。少年時代、夢中で追いかけたオニヤンマ、懐かしい赤とんぼ、生活と共にあったバッタにキリギリス。同じ仲間なのに好かれたり嫌われたりの蛾と蝶、改めて見つめて文章を読むと、この作家の生き物を凝視する目がおもしろい。必死に生きているのは人間とて同じ、観察眼をこそ作家は養うべしとも受け取れる特別展でした。ふくやま文学館は、福山城の北西にあり、井伏鱒二のふるさと加茂地方の民家をイメージしたものとか、初夏の日差しに明るい白壁が映える瀟洒な建物と、そのまわりでは若葉とバラの花が薫風にそよいで心を爽やかにしてくれました。「井伏鱒二の世界」の展示はひろく、「人生の基軸」「文学の基軸」と称して生涯の経歴、主要作品の解説、雑誌、原稿の展示、さらには再現された書斎、「飄々たる人生」を証明する愛蔵品、遺品などが展示されていました。大きくなり岩屋から出られなくなった「山椒魚」の悲しみも、「黒い雨」の惨禍の苦しみも、おかしみをたたえた静かな告発で社会と人間のありようを問うている。そんな作家の心の片りんにふれることができました。

 ふくやま文学館を見学したあと尾道に移動。ロープウエィで一気に千光寺公園の展望台に上がり、海や港、造船所、瀬戸内海の島々を一望し、かつて志賀直哉や林芙美子などの作家、文人たちが目に焼き付けたであろう眺望をほしいままにしました。陽は頭上からさんさんと降り注ぎ、眼下の森の青葉からはハルゼミの声も。指をさし示して、あそこが百貫島、あっちが因島、剣山のみえるときもあるんやて、などと言い合いました。そこから、5,6分も歩いて下ると、宿の「千光寺山荘」に着きます。そこで、一同くつろぎ、また窓外の展望も楽しみました。夜は、地産地消の料理と飲み物を楽しみ、いつしか文学の創作や文学運動の話に熱が入り、談論風発に時の経つのを忘れるほどでした。

 翌朝(19日)、まず宿の前で記念写真(上)をとり元気に出発。千光寺公園の頂上に一旦登って「文学のこみち」の歩道を下りました。これがまた険しい。岩と岩の間の急傾斜に手すりがなかったらわが一行が無事通れたかどうか。慎重に、ゆっくり歩くと、名作の一節を刻んだ岩と解説のプレートに出会いました。

 

  六時になると上の千光寺で刻の鐘をつく。ごーんとなると直ぐゴーンと反響が一つ、又一つ、  

 又一つ、それが遠くから帰ってくる。其頃から昼間は向島の山と山との間に一寸頭を見せている 

 百貫島の燈台が光り出す。

  それがピカリと光って又消える。

  造船所の銅を溶かしたような火が水に映り出す。  ―志賀直哉の『暗夜行路』より

 

  海が見えた。海が見える。五年振りに見る尾道の海はなつかしい、汽車が尾道の海へさしかか

 ると、煤けた小さい町の屋根が提灯のように、拡がって来る。赤い千光寺の塔が見える。山は爽

 やかな若葉だ。緑色の海向こうにドッグの赤い船が、帆柱を空に突きさしている。

  私は涙があふれていた。―林芙美子『放浪記』より

 

 声をあげて読んでみる。眺めた風景と作者の感性を想いながら、またおっかなびっくり坂道をあちこちつかまりながら下りました。この岩に刻んだ文字は、尾道ゆかりの江戸時代の文人、歌人、俳人と多彩な碑になっています。「芭蕉もあるよ」「緒方洪庵ゆうたら大阪の医者やな」などの会話をしながら歩くと、汗ばんできます。休憩もとりながら、急な石段を踏みしめて降り、なんとか「おのみち文学の館」に到着。ここで尾道ゆかりの作家たちと遭遇しました。文学記念室には、林芙美子をはじめ、大衆小説で「国定忠治」「月形半平太」など残した行友季風、「解決黒頭巾」の高垣眸、「緑の地平線」などの横山美智子の経歴や作品群が紹介されていました。しかし、なんといっても別格は、林芙美子で、詳しい経歴や万年筆などの愛用の遺品、そして再現された書斎も執筆に向かっている雰囲気を醸し出しています。

 

 

  林芙美子は1903年下関生まれだったが父親が行商人だったこともあって各地を転々としした「ふるさと」をもたない境涯だった。そのなかでも、尾道は彼女の人生を大きく変えた地であったことが経歴の展示からうかがえました。それは1916年の尋常小学校の12歳から1922年尾道高等女学校を卒業する18歳のときまでの破格に長い期間、しかも感受性の最もしなやかな思春期に文学に導く教師に出逢い、作家への礎石が据えられたのだ、と確信させられました。人生は、時代と人との出会いによって大きな影響を受け、変わっていくものだと芙美子の生涯が語っていました。

 

 次に訪れたのが志賀直哉旧居でした。志賀直哉が尾道に移り住んだのが1912年11月。父との不和による安息と癒しの地を求めてのこと。ここで『暗夜行路』の前身である『時任謙作』の執筆を始め『清兵衛と瓢箪』を書いたのです。以後東京に戻ったり松江で暮らしたりしながら、2年後、1914年9月からは、京都に移り住むことになりますが、そのことについては『京都民主文学』59号を参照してください。この旧居では、熱心な女性ガイドさんが詳しく志賀直哉の作品のココからの風景描写などを語ってくれました。書斎も再現されていて、さすがにここからの眺望もすばらしいものでした(写真)。

 直哉は、この風景を眺め、父親との不和に悩み、いかに生きるかを考え執筆に向かった。『清兵衛と瓢箪』には、丹精込めて瓢箪づくりに打ち込む少年とそれを解しない親や教師たちに鋭い批判を向けていて、その作品に込めた思いをを父親への手紙で書いているとのガイドさんの話に、なかなかやるものだだ、と励まされました。

 志賀直哉旧居出ると直ぐ石段道は終了。大通りへ出て尾道駅方面へ歩くと、林芙美子像に行き当たります。そこでも記念撮影。そして最後に向かったのは、林芙美子が父、母と3人で住んでいたという一間の「下宿」でした。木造のギシギシという急階段を上ると、6畳一間の狭い、暗い、そして天井が低い。身が自然に縮こまるような圧迫感がある。さすがに『放浪記』の作家らしい。多情多感な少女はここで圧迫からの解放を夢見たに違いない、と想像した。

 

 時間はここで昼時に。近くの店で昼食をとって、帰りは新尾道から山陽新幹線の客となっていました。昨年につづく文学の旅、今年は今年で栄養満点の旅となりました。

 

 

 

2014年4月度例会報告

 2014年4月度の支部例会は、12日(土)午後1時過ぎから、長岡京市生涯学習センターに、佐藤文磨、加藤節子、藤田矢羽、玉置恭介、松田愛子、関剛、風早めい、横道しげ子、せがわけいこ、菱崎博、橋本宏一の11人が出席して開催しました。

 最初に菱崎事務局長より報告と提案があり、以下の事項を確認、決定しました。

1、京都支部も加盟している京都文連(京都文化団体連絡会議)の総会が5月31日(土)午後1   

 時から教育文化センターで開催される。文連事務局長の菱崎の他、支部からは佐藤が出席する。

2、日本民主主義文学会の関西支部連絡会ブロック会議(関西ブロック)は、次回4月20日   

 (日)大阪で開催されるが、菱崎が出席する。

3、『京都民主文学』59号の印刷、製本は、片岡印刷に発注する。

  数社の見積もりを検討、論議し、いままでとほぼ同様の費用での発行となり、文連のパンフ

 レット作成などでていねいな仕上がりの実績もあり、信頼度も高いとのことで決定。ただし、た

 だし、過去発行にたずさわってきた関係者の苦心と努力に対して、敬意をもって経過説明をす 

 ることも確認。

4、文学旅行(5月18日・19日/福山~尾道)は、5人の参加。20日に切符を購入する。

  宿泊先は千光寺山荘。

5、『京都民主文学』59号の編集・発行に向けて

 前回例会から当日まで以下の作品が提出されました。

 ◆創作「天下茶屋物語」(四)(題は未定)玉置恭介

 ◆創作「『雨ニモマケズ』の心」 せがわけいこ

 ◆創作「ICU病棟」 山際理子(やまぎわさとこ)

 ◆創作「青春の色彩」(一) 菱崎博

 ◆創作「真実を告げられなくて…」 風早めい

 ■文芸の小径「京都を描いた文学」 橋本宏一

 

事前合評

 「天下茶屋物語」

  わかりやすい文章だが、真ん中あたりは、いろいろ人がでてきて主たる男が浮かばない。地域 

 の描写はていねいだが、物語がクリア―ではない。二つの話がでてきて全体をまとめる。アウト

 ローに対する違和感を感じる。「朝の来ない日はない」という言葉は効いている。話がうまくい

 きすぎている。

 

 「『雨ニモマケズ』の心」

  難病者の負っていることがどういうことなのかがよくわかる。宮沢賢治も病気と闘っていたん 

 だとは知らなかった。立派な創作といえるが、読者の心理にどう入るか技術的工夫がいる。心理

 描写の部分をもう少し練った方がよい。賢冶も喜んでいると思う。特に病床の賢冶を引き出した  

 のがこの作品の優れたところ。

 

 「ICU病棟」

  文章がリアルで迫力がある。けがと手術と快癒の様子が鮮明。文のつくり方ではもう少し改善

 がいるだろう。改行での一次下げ、行明けにも意味をもたせて置いておくことなど。もっと会話

 が入らないか。会話での物語の進展も必要。

 「青春の色彩」

  よく見知った荒神橋や喫茶店が登場するので、まずその情景やそこでの思い出が先行し小説を

 読む感覚に切り替わりにくかった。情景描写はうまいし、荒神橋の対岸の女性の動きなどはファ

 ンタジックな感じだ。しかし、見ず知らずの彼女の異変に走って行って、声をかける、のになぜ 

 そこまでするのか、という違和感を覚える。どうリアリティをもたせるか、工夫もいる。文章が 

 美しい。修飾した書き方だけに、読者に修飾した文章だと感じさせ過ぎるとまた、拒絶反応

 も招く。難しいが、推敲で仕上げるとき語彙などに念入りなチェックがいるだろう。

 

 「文芸の小径ー京都を描いた文学」

  大体こんなものだろうが、「暗夜行路」の主舞台として京都が描かれているというなら、「暗 

 夜行路」の舞台の京都でどんなことが問われたのか、妻の過ちに主人公が煩悶するのが作品の根

 幹をなしているのだから、その解説も入れておくべきだろう。

 

 その他の作品は、読んで直接作者に電話、ファックス、メールなどで送ることで、例会を終了しました。

 

 次回の例会、5月は文学旅行のためありません。

 6月は、28日(土)午後1時から長岡京市生涯学習センター6階「配膳室」で開催します。

 『京都民主文学』59号の発送作業となります。

 それまでに、作者および編集委員のみなさまは、校正、編集委員会などご足労をお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

2014年3月度例会報告

 3月度の京都支部例会は、9日(日)午後1時過ぎから長岡京市生涯学習センターで、菱崎博、加藤節子、関剛、藤田矢羽、玉置恭介、松田愛子、横道しげ子、橋本宏一の8人が出席して開催しました。今回の例会で行われたことは次のとおりです。

1、事務局報告

  世直し府民ネット・文化の会(京都支部も加入)の主催で取り組まれた、「丹後から届けよ

 う 希望の春風をー文化と学習のつどい」(丹後での集会)は、過去最高の300人の参加で大き

 く成功した。京都支部からは、菱崎、野川、横道が参加し、丹後の美しい自然と平和を守り米

 軍基地に反対する住民と連帯・共同した思いをアピールするのに貢献した。内容の豊かな学習

 会として喜んでもらえた。会場では7万5,000円を超えるカンパが寄せられた。

  「文化の会」編集の「尾崎望」パンフも好評売り切れ。そのいくつかの主要部分を印刷した 

 ものを配布したりしている。

2、『京都民主文学』59号の発行について

  58号にミスプリや落丁があった件で編集部員2人が印刷屋に行ってきた。原因がわからない

 とのことで謝ってはいたが、ミスがあってもチェックができないシステムであることもわかっ

 た。そのことを前提に、59号の編集発行を考えなければならない。いままでの経過もあり、印

 刷・製本先については、いくつかの業者に見積もりを出してもらい、データをもとに例会の際

 に相談して決定をするのがよいだろう。

  59号の原稿締め切りは4月末。期日は絶対厳守し遅れた場合は次号にまわす。原稿送付先は

 風早めい宛としメールか、USBメモリー、またはCDで送ること。

     メールアドレス  meidesu@leto.eonet.ne.jp

  レイアウト、カットなどの体裁は編集部にまかせてください。希望のカットなど特別の要望

 があれば事前に編集部へ。

  58号への読者の感想も寄せてください。

  校正は各自がゲラを期日厳守で校正するのと全体を編集委員会の責任でで校正するのとでや   

 る。

  「文芸の小径」は橋本、「編集後記」は風早が担当する。

3、文学旅行について

  5月18日(日)・19日(月)に福山文学館、尾道の志賀直哉旧居、林芙美子記念館、文学の

 小道などをめぐる。宿は、千光寺山荘(予約済み)、参加費用は31,460円程度

 申し込みは橋本まで(下記)。旅程などの詳細は当ホームページ「行事案内」を参照。

     橋本携帯電話 090-8448-8331

  メールアドレス  cohichi@iris.eonet.ne.jp

4、事前合評

 ☆加藤節子作  東日本大震災支援の記録「食堂市番に集う人々」Ⅱ

   作者から―今書いておかなければ忘れ去られてしまう恐れのある、20人余りを支援に送っ

  ている記録。これを残したいとの一年だ。

   批評―登場人物の気持ちをもっと引き出すようにした方がよい。タイトルはこれでいいか

  疑問。震災全体の叙述もいる。回復の見込みのない現状、原発事故による汚染の実態、東電  

  や国の態度もふれてほしい。

   文学的文章という点で不足。支援する人物が浮かび上がってこない。なぜ支援しようとし

  たのか、生きた文章を考えて書くことが求められる。

   支援物資をどんな思いで集めているのか書いてほしい。もっと物も書いたらいい。着物も

  足袋も、現地で被災した人が物とどうかかわり、支援物資がどう受けつけられ用いられてい

  るかも大事。

 ☆関剛作   「老いの身がたり」Ⅹ

   作者から―読んでのとおり年寄りの勝手な語りを自由に創造したもの。今回は自分のこと

  も書いたらとの進言も入れて書いた。

   批評―毎回思うのは物語をうまくつくっているということ。ストーリーに引き込まれて、

  次々読み進めることができる。

   凧(たこ)、独楽(こま)、鼬(いたち)など、なつかしい物、人格を備えた動物が登場

  するのも楽しい。

   普段使わない難しい語句が注釈なしで出てくるが、これでは若い人などはわからないので

  はないか。末尾に注釈を付けるなどした方がよい。

   わかっても、わからんでも書いて行く。国語辞典をみればわかる程度ではあると思う。

 

  次回例会は、4月12日(土)午後1時から、長岡京市生涯学習センター6階第2会議室  

 で、事前合評を中心に行います。執筆中の会員から合評に間に合うように送ることになってい

 ます。原稿執筆を急ぎましょう。ご出席をよろしく。

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

  

 

 

2014年2月度例会報告

 2014年2月度の例会は、2月11日(火・祝日)午後1時から長岡京市生涯学習センターに、支部所属会員・佐藤文磨、加藤節子、藤田矢羽、風早めい、横道しげ子、関剛、菱崎博、松田愛子(新会員)、玉置恭介、橋本宏一の10人が出席して開催しました。例会で行われた主なものは次の三点です。

 

1、最初に菱崎事務局長より以下の活動報告があり、若干議論をしました。

 ◆民主主義文学会関西ブロック代表者会議が2月1日に開催され、役員が改選された。代表は横  

 田昌則(大阪支部)、副代表は草薙秀一(奈良支部)、菱崎博(京都支部)、会計西田富一(文 

 華支部)とし、いままで事務局長を務めてきた、とうてらお氏が都合で辞任をした後の事務局体

 制は、特に責任者を置かず、事務局の集団:松本喜久夫(泉州支部)、相沢一郎(神戸支部)、

 柴垣文子(文華支部)、横田、草薙、菱崎の間で共同してで当たることになった。昨年11月の

 研究集会の会計報告もされ、運営事務局の尽力により17万9,305円の黒字決算となり、今

 までの繰越金と合わせて19万1,305円を次年度の予算に繰り入れることになった。今年の

 文学研究集会は、11月(日にちは未定)の土日に大阪で開催する。宿泊は各自が申し込むシス

 テムにすること。企画の詳細は今後のブロック会議で決める。研究集会の評価は良好で、参加し 

 た人から大変役に立ったし励みになったとの感想が寄せられている。

 ◆関西での文学教室も2月8日・9日、好評のうちに始まった。京都支部からは3人が参加をし

 ている。

 ◆「丹後から届けよう 希望の春風を―文化と学習のつどい」丹後集会が、峰山総合福祉セン

 ターで開催される。主催は民主府政の会文化の会(京都支部も加入)で、参加希望者は申込を。

 当日は、京都駅八条口を8時にバスで出発する。

 ◆「しんぶん赤旗」の2月4日の「朝の風」で横道しげ子さんの「雪明かり」が紹介されてい

 る。その後横道さんへ注文もあり、おおわらわ。京都民報にも紹介記事を載せるように話もして

 いく。反響はまだつづいていて、「女性の人権の歴史として描いてくれた」との評価も得た。

 ◆中山晃宏さんが退会(耳がほとんど聞こえないなど健康上の理由もあってと本人が申し出)。

 ◆関剛さんが「京都民報」に投稿していた俳句が2013年度京都民報「読者の文芸」年間賞

 の佳作に、また「年金者しんぶん」(年金者組合機関紙)に投稿した短歌が、「年金者文芸

 2013年の優秀作」に選ばれた。人生を、風物をみつめ、言葉を磨いて投稿をつづけた成果。

 ◆『京都民主文学』編集委員会は、編集長の風野真季さんの病気療養という事態に直面し、編集

 委員として、風早、玉置、菱崎、野川の4人が協力して任に当たることに決定。原稿は風早宛て

 におくること(最終締め切り5月末日)。随時編集員会を開いて予定期日の発行に努める。

 ◆文学旅行を今年も実施することで企画案を策定中。現在、5月18日(日)・19日(月)頃

 に福山文学館(井伏鱒二の関連資料が多い)と尾道の文学の館、志賀直哉の旧居、林芙美子の足

 跡などを訪ねる計画を準備している。他にも行きたいところがあれば橋本まで。

 

2、事前合評をしました。今回取り上げたのは藤田矢羽作「友を失う日」で、次のような感想や批評が出されました。

 作者から、主人公の妻の京子が最高の友だったことが一番書きたかったこととの説明があり、意見を出してもらいました。

 最初に主人公が友人とけんかするシーンが書かれているが、長すぎて間延びする。作者が書き手で読者になっているのも気になる。タイトルはうまい。主人公がほんとうに友と思ったのは誰か、わかりにくい。最後唐突に死んで、妻だったといわれても疑問が残る。もっと妻の京子を前面に出してこないと。登場人物が主人公以外全部死んでしまう。殺しすぎ。読後感は言葉がなんとなくきたない感じを抱いた。京子の関東ことばで、竹を割ったような性格はおもしろい。もっと、このキャラクターを場面の動きや、会話に出すようにしたらいい。

 作者から、書き直しに取り組むとの決意もも示されました。

 

3、「民主文学」2月号の座談会「2014年日本文学の展望」について議論しました。

  座談会の前半は、3・11をとらえた作品の批評だが、議論からはこの解決の方向性がみえていないようにうかがえる。どうするのか、どうたたかうのか、どう描くべきなのか。私たちが求めたいのはそのことで、現場で日々苦しんでいる。労働現場をどう描くかは、われわれも一貫して追求してきた。労働現場に人を成長させる人間関係があるところなどほとんどないのが実態ではないのか。ベルトコンベヤーの流れの一部の単純な作業を繰り返す、労働において、成長などあり得ない。労働組合の活動家や役員になれば話は別だが、現在の非正規雇用の多い職場はそれからも取り残されている。その実態をしっかりとらえて、リアルに描くことが求められる。その意味で、大江健三郎の言葉は示唆に富む。「私は生きなおすことができない。しかし私らは生きなおすことができる」というのは、3・11からのテーゼとも受け止められる。わが支部でも、3・11については、積極的に作品に描いてきた。日高原発反対闘争を扱った「無限軌道」、代々木公園の脱原発大集会を題材にした「火群(ほむら)」などもある。大切なことは想像でリアルに描く挑戦をつづけること。特に、労働をどうみるかを深めなければならない。もっと労働の尊厳、誇りを書かなければいけない。息子は、注射針の処分の仕事をさせられた。三K職場の仕事だ。これができなければ勤まらない。たばこ工場のなかでほこりにまみれて働いたが、これも生産して売って税金になる。たばこ労働者が国家財政を支えてきたんや。きれいごとでなく、こんな労働のなか、図書室で物の見方考え方の本を借りて読んだりして、成長することができた。労働現場が人を成長させるのではない。文化と歴史を学ぶことで人間として成長する。労働で命をつなぐということ、労働の継続が社会の発展になる。そんな、現場を積極的に書いていこう。

 

 次回例会は、3月9日(日)午後1時から、長岡京市生涯学習センター6階の配膳室で事前合評をおこないます。作品は、加藤節子作ノンフィクション「食堂市番」に集う人々」Ⅱ、関剛作「老いの身がたり」(Ⅹ)です。その他に原稿が出来上がった人は合評に間に合うようお送りください。

 

 

 

 

 

 

 

 

2014年度支部総会を開催しました

 1月25日(土)午後1時より、長岡京市生涯学習センターで、2014年度の支部総会を開催しました。出席は、足立旻、菱崎博、野川ありき、佐藤文磨、加藤節子、横道しげ子、関剛、せがわけいこ、藤田矢羽、玉置恭介、高士健二、橋本宏一の12人。最初に佐藤を議長に、記録係を加藤に選出したあと、菱崎事務局長が2013年度の活動報告をしました。わが支部の文学活動の主なものは次のとおりです。

 1、毎月の例会。その内容は『民主文学』掲載歳作品の合評、支部誌『京都民主文学』掲載予 

  定原稿の事前合評、また発表後の総評。

 2、支部誌編集委員会(5月9日、11月5日の2回)。

 3、『京都民主文学』57号、58号の発行(5月26日、11月24日)。

 4、文学の旅。小林多喜二生誕110周年・没80年記念企画として、5月17日・18日に

  多喜二逗留の宿、神奈川県厚木市の七沢温泉「福元館」に泊まり、鎌倉文学館、神奈川近代  

  文学館、大佛次郎記念館を訪ねた。10人が参加。

 5、民主主義文学会関西ブロック会議(1月、4月、6月、9月)に支部代表として菱崎が参 

  加。

 6、民主文学第38回関西研究集会(11月16日・17日/和歌山県・国民休暇村加太およ

  び和歌山市立勤労者総合センター)に佐藤、横道、野川、橋本、菱崎の5人が参加、分科会 

  には橋本の作品『炎群』を提出して合評。

 7、『民主文学』への支部誌同人誌推薦作品には、せがわけいこ作「春の萌し」を支部から推

  薦・提出。

 8、横道しげこ短編小説集『雪明かり』がかもがわ出版より刊行(11月)、12月1日盛大

  に出版祝賀会(72人参加)。読者からの反響が続々と寄せられる。

 9、支部の加盟している京都文化団体連絡協議会(京都文連)には、運営委員に菱崎事務局長

  を派遣。ここでも事務局長を務め、創立50周年事業の一連の行事に取り組み、成功に貢

  献。

 10、月一回支部報の定期発行

 11、支部ホームページの管理・運営による広報

 

 つづいて橋本支部長より14年度の課題と方針の提案がありました。その主なものは次のとおり。

 1、月1回の例会を一層拡充したものにして実施する。

 2、「京都青年文学賞」を設け応募をする。発表は11月3日で、マスコミなどへ後援も働き

  かける。

 3、年1回の支部誌『京都民主文学』発行。当面は5月末原稿最終締め切り、6月末発行をめ

  ざす。

 4、ホームページをさらに拡充して広報活動をひろげる。

 5、青年文学賞などを通じて青年会員の拡大をはかる。

 6、支部報に「私の読んだ本」欄を設けて、感想を紹介する。

 7、ひきつづき京都文連の活動にも積極的に参加し、文化団体との交流、連帯を深める。

 8、月一回の例会の他に、文学について十分議論できる機会をつくる。そのための文学旅行も 

  計画する。

 

 以上を受けて、討論をしました。討論では、主としていままで年2回発行してきた、『京都民主文学』を、編集委員会の力量から1回にするかどうかが論議され、年1回にする、活動の後退

は、今後の発行継続を危うくするとの意見、無理をせずにじっくり確実に、合評、編集してやればこの方が充実した創作活動になる、などの意見も出されました。多くは、年一回発行に傾いていましたが、支部誌同人誌の推薦作品への応募締切(9月初旬)、関西研究集会提出締め切り(毎年8月中旬)ということもあり、とりあえず6月末発行、5月末原稿最終締め切りで取り組むことになりました。編集委員会の体制については、欠席の支部員もあり、強化のためにさらに加わっていただくよう話して、拡充をはかることになりました。文学旅行は、大変素晴らしかったので今回もぜひ企画してほしいとの意見もあり、企画案を次回例会に提案することにしました。『雪明かり』の反響が大きい。200人ほどから手紙が届き。青森の弘前支部の人からはリンゴ一箱が送られてきた。「まさにプロレタリア文学」との評価だった。

 会計報告を野川さんが行い、承認しました。

 

2月度の例会は、11日(火・祝日)午後1時から、長岡京市生涯学習センター6階会議室2で、事前合評と『民主文学』2月号の座談会「二〇一四年日本文学展望」を読んだ上での討論を行います。合評作品は追ってお送りします。

 

 

 

 

 

 

 

12月度の例会報告

 12月度の例会は、14日(日)午後1時過ぎから、長岡京市生涯学習センターに、佐藤文磨、足立旻、西村純子、風早めい、藤田矢羽、横道しげ子、菱崎博、玉置恭介、橋本宏一の9人が出席して開催しました。

 最初に、菱崎事務局長から報告があり、京都支部も加盟している文連(京都文化団体連絡協議会)の結成50周年記念行事として取り組まれた、池辺晋一郎氏を迎えての「音楽とお話の夕べ」(11月27日/府民ホール・アルティ)では、340人が集まり、池辺氏の話術に爆笑と感動がつづき、大成功をおさめたこと、また、50年の記念レセプション(12月1日)では、映画、演劇、音楽、美術、文学などの加盟10団体がすべて参加し、結成時の役員なども思い出を語り、50年のあゆみをふりかえりつつ、文化団体の活動交流もはかり、今後の文化運動への協力と連帯が強められたことなどが明らかにされました。そして、当面する課題として、特定秘密保護法を廃止させる運動を進めること、この希代の悪法を許してしまうと表現の自由が委縮、抑圧をされ、文化活動が圧殺されることになりかねないので、まずは署名を集めよう、との訴えもされました。

 つづいて、風早めいさんから、横道しげ子さんの短編小説集「雪明あかり」の出版を祝う会(12月1日)について報告がありました。祝う会には、横道さんの幅広い活動から築かれた人脈もあって、5人の呼びかけ人をはじめ、72人が出席し、盛大でかつ終始なごやかに、あたたかい雰囲気のつどいになったことが語られました。横道さん本人からも、電話、手紙などで次々感想が寄せられている、後援会ニュースに紹介してくれた議員もいる、昔の職場の仲間、家族も喜んでいる、京都工場の仲間の集まりをもとうという話も持ち上がった、などのたよりも報告されました。

 この後休憩を挟んで全体合評をしました。そのいくつかをいくつか拾い上げておきます。

◆目次の字体はもう少し小さい方がいい。ゴチック体でやってみたらどうか。

◆「古びた靴」は、短いのにきっちりテーマに向かって書くべきことが書けている。後は読者に考えさせるようにブスッと切り取ることも大事。しかし、もっと書いて迫ってほしいという感じも拭えない。

◆「文学の旅」はおもしろかった。これだけ個性的に書けるのなら、旅の参加者全員が書いたらよかった。せっかくいい体験をしたのにもったいないと読んでから思った。

◆「羅城門界隈彷徨―文芸の小径」も興味深い。京都はいたるところが文学の舞台になっている。いっぺん気候のいい時期、文学の舞台を歩くピクニック行ったらどうか。

◆「白い杖が翔ぶ日」もなかなかいい。登場人物が多すぎる気もする。健常者との結婚は、もう少し葛藤があっていいのではないか。あらすじ展開の順番をかえるのもいい。

◆「心の翼」は、作者でないと書けない作品だ。緻密にうまく書かれている。実名でとりあげてもいるので、いいのかいな、とも思う。暴力団なども暗躍するところだけに勇気には感嘆する。

◆「翻弄投棄」は、遠い昔の話なのに、過去を感じさせない。臨場感たっぷりの場面があり、読ませる展開。ただ、終章を急ぎすぎたきらいがある。全国水平社の登場までの展開をもっと丁寧に書いた方がよかったのではないか。―連載四回分を一回にまとめた。島根や舞鶴に取材に行く時間がとれなかったこともあり、いずれかの段階で書き加えたい―作者

 

次回の例会は、「日本民主主義文学会京都支部総会」としての開催となります。

日時は、1月25日(土)午後1時~

会場は、長岡京市生涯学習センターで、

 1年間の活動をふりかえり、先の活動方針や計画を立てます。また会計報告、役員の改選もおこないます。

 終了後は、近くの料理店で新年会を「雪明かり出版を祝う会」と兼ねておこないます。

 なお、2月度の例会期日は11日(火・祝日)午後1時から、長岡京市生涯学習センターで予定しています。

 

 

 

11月度の例会報告

 11月度の例会は、24日(日)午後1時過ぎから、長岡京市生涯学習センターに、菱崎博、佐藤文磨、足立旻、藤田矢羽、関剛、風早めい、横道しげ子、野川ありき、せがわけいこ、西村純子、高士健二、仲勘太朗、橋本宏一の13人が集まり、若干の事務局報告と議論のあと、完成した『京都民主文学』58号の発送をしました。

 事務局報告は、第38回民主文学関西研究集会へ、京都支部から5人が参加し、講演や分科会で有意義な学習と交流を通じて創造へのステップとなったこと、横道しげ子さんの『雪明かり』が発行され、送った先から次々感動した旨の反響が寄せられ、「毎日血圧が上がりっぱなし」との本人の弁もありました。12月1日には、地元の友人たちが中心になって出版祝賀会を開催することも紹介されました。

 『京都民主文学』58号の内容(目次)は次のとおりです。

 表紙は宮田啓子さんの絵

  創作 「古びた靴」                    足立  旻

     「祥久橋」                     佐藤 文磨

     「目玉焼き」                    せがわけいこ

     「天下茶屋物語(三)心の翼」            玉置 恭介

     「翻弄投棄(五)」                 菱崎  博 

     「白い杖が翔ぶ日」                 藤田 矢羽

  随想 「戦前の日本への回帰」か「現憲法を守る」か     安留  香

     愛する人たちをうばっていかないで          

     瓜食めば子ども思ほゆ                西條 昭男

     生きてこられた理由                 仲 勘太朗

     大好き井上ひさし/ありがとありました        野川ありき

  文学の旅

     花の盛りに文学の旅                 橋本 宏一

     鎌倉文学館に立ち寄って               風早 めい

     小林多喜二と七沢温泉の宿              横道しげ子

     大佛次郎記念館を訪ねて               風野 真季

     抱腹絶倒

       素晴らしい言葉と思想に貫かれた井上ひさしの世界 野川ありき

     短歌

     晨星                        西方  陽

  俳句

     金木犀                       石田 裕子

  民話

     老いの身がたり(Ⅸ)                関   剛

  ノート

     東日本支援の記録Ⅰ                 加藤 節子

  

   リレーエッセイ

     羅城門界隈 文芸の小径・第7回           遠野辺 墨

 

  12月度例会案内

    12月14日(日)午後1時~4時30分

    長岡京市生涯学習センターで

    『京都民主文学』58号の総合合評をおこないます

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

10月度の例会報告

 10月度の例会は、14日(日)午後1時から、長岡京市生涯学習センターで開きました。出席は、菱崎博、風早めい、横道しげ子、佐藤文磨、せがわけいこ、関剛、藤田矢羽、玉置恭介、加藤節子、野川ありき、風野真季、西村純子の12人でした。例会での報告と討議、事前合評の内容、決定事項は以下の通りです。

1、新入会の西村純子さんの紹介

  左京区の法然院の近くに住み、短歌をつくっておられます。

2、事務局からの報告

  関西文学研究集会の件、京都文連50周年の記念行事「音楽とお話の夕べ」(10月27

 日)の件

3、『京都民主文学』58号に発表する作品の事前合評

 Δ玉置恭介作『天下茶屋物語(三)心の翼』

  ドラマがあり、読み手を引引きつける作品。細部にわたる描写の文章がうまい。リアリティ 

 ーもある。登場する女の子の気持ちをよくつかんでいるのもすばらしい。

  現代ではなく、少し前の時代のように感じた。それは、ちゃぶ台、遊郭などといった言葉が

 もたらすイメージか?よく書き込んであるが、作品の筋からは無駄なエピソードも入っている  

 ように思う。女の子が連れて行かれるまでの経過にもっとふれるべきではないか。母と子の関

 係がメインになると思うので、親子の関係、子の母に対する烈しい心などを立体的に書いてほ

 しい。

  これは「社会派」の作品ではなく、心のあやを中心に書いたものなので、内容をきちんと詰

 めて書いても濃密な作品にはならない。

  最後に孝雄の思いが詳しく書かれているが、これは省いた方がいいのではないか。また、論

 理的にでなく、読んでいて思いが浮かぶような、自然な感じを出すように書いた方がいい。

 《作者より》小説の幹になっているのは、女の子を救いだして母親に返すことで、孝雄のこと

 はメインではない。小説全体を切り裂くことはできないので、表現や表記を中心に批評してほ 

 しい。

 Δ西村純子作『短歌八首』

  いいと思う短歌、意味がわかりにくい部分についての質問、擬音を入れることの可否、蝉が

 「吠える」という表現についての意見などが出された。

 Δ仲勘太郎作『生きてこられた理由』

  作者がこれまでの人生で、こんなに多くの病気をしてきたことに驚かされたとの感想、表記

 方法についての指摘があった。

4、『京都民主文学』58号の編集について

  現在の作品提出状況の報告、締め切り(1日延期して10月21日)を厳守することを確

 認。電子メールまたは、フロッピーデスクで、風野まで。

5、横道しげ子さんの作品集『雪明り』の出版について

  11月上旬(7日頃)完成。関西文学研究集会に持参する。

 

   

11月度例会案内

 11月度の例会は、24日(日)午後1時から、長岡京市生涯学習センターで、完成した『京都民

主文学』58号の発送作業をおこないます。ご参加をお願いします。

9月度の例会報告

 9月度の例会は、23日(月・祝日)午後1時過ぎから、長岡京市生涯学習センターに、佐藤文磨、関剛、加藤節子、藤田矢羽、菱崎博、野川ありき、風野真季、橋本宏一が出席して開催しました。今回、報告と議論したこと、事前合評をした作品と出された主な意見のは以下のとおりです。

1、第38回民主文学関西研究集会について(開催要領は行事案内参照)

  京都支部からは5人が参加申し込み。2日目(11月17日)の午前に行われる作品合評の分科  

 会の作品と担当者は次のようになりました(若干変更される場合もあります)。

  第1分科会(創作)   司会者:柴垣文子  

       「再開」埜村徳也(大阪支部)             ー報告者:松本喜久夫

       「サクラサク」霜村みずき(阪神支部)         ー報告者:永野朝子

       「いわし雲」河野一郎(京都文華支部)         ―報告者:森田智松

  第2分科会(創作)   司会者:菱崎博

       「うちなる炎」吉田緑(吉田支部)           ―報告者:西田富一

       「炎群」橋本宏一(京都支部)             ―報告者:里崎

       「片手に地図を持ちながら」羽野伊須磨(神戸支部   )―報告者:木下道子

  第3分科会(創作)   司会者:草薙秀一

       「学徒兵」倉園沙樹子(奈良支部)           ―報告者:相沢一郎

       「竜門の手まり唄」神林規子(泉州支部)        ―報告者:辻本ひで子

       「転任」有田博(和歌山支部)             ―報告者:福田かじ郎

  第4分科会(評論)  司会者:とうてらお

       「近代文学のなかの小林多喜二」槇村哲朗(阪神支部)  ー報告者:鹿山文史郎

       「島崎藤村『破壊』の批評について」成澤榮壽(文華支部)―報告者:山本一郎

 

  2日目は、午後この分科会の報告を1時間ほどしたあと、和歌山城見学を予定。

  研究集会で恒例の「古本市」は、今年も実施します。参加者は、2,3冊読んでほしいものを 

 持参してください。

 ※63歳以上の人は保険証のコピーを持参すると料金が割引になるとのことです。お忘れなく。

 

2,京都文連(京都文化団体連絡協議会)50周年記念行事

「シリーズ講座」

 山本忠生さん(ひまわり合唱団指揮者)の講演「ぼくのうたごえ人生とうたごえ論」は西陣文化センター小ホールが満員(60人)の盛況。

 次回は、劇団「京芸」代表の藤澤薫さんの講演「私の歩いてきた道」、10月12日(土)午後1時30分から、京都教育文化センター101(京都市左京区丸太町新道上ル東入ル)、資料代500円。

 最終回、作曲家・池辺晋一郎さんを迎えて「音楽とお話の夕べ」

 11月27日(水)午後7時~

 府民ホール・アルティ(京都市上京区烏丸通一条下ル)

 申し込み方法

 往復はがきで文連事務局(〒604-0915京都市中京区寺町通り二条上ル東側ARTビル4F京都労演内  電話075-231-3730/fax075-211-7855)へお申込みください。返信用はがきが入場券となります。

 

3、横道しげ子さんの著作本「雪明り」出版について

 横道しげ子さんが、いままで『京都民主文学」に発表した作品を単行本にまとめ、「雪明り」とのタイトルで11月1日に発刊することになりました。横道さんはたばこ産業の職場で子育てをしながら労働組合活動、母親運動などをはじめ、豊かな人生体験をしなやかな感性で描いて、好評を得てきました。これらのうちの小説11作品を収めています。発行は、かもがわ出版、価格は1,250円の予定です。購読と普及にご協力を。

 

4、事前合評

  「食堂市番に集う人々」(加藤節子作)

  東日本大震災の支援に民主商工会の人々がさまざまな善意をもって集うのがおもしろいが、 

 文字使いをもう少し厳選した方がいい。数字の統一表示も必要。自転車をたくさん送る話があ

 るが、どのように集めたのか知りたいところだろう。

  「目玉焼き」(せがわけいこ作)

  ショートショートという感じの短い作品だ。作者は近代小説をよく読んでいる。男女の表面

 だけでなく、内面をどう出そうかと苦心している。夏目漱石の「明暗」をふっと思わせる。こ 

 れでけで終わりにしたくない。楽しみが残る。文章がうまい。短編にようまとめてある。行空

 けはこんなにいらないのでは。

  「祥久橋」(佐藤文磨作)

  橋の建設が住民、市民にとって悲願であり、それを取り上げて運動し、実現にこぎつけた話

 そのものが感動的、いい題材。もう少し完成した時の感動が伝わるよう書きこんだらいい。タ

 イトルはこれでいいか、ちょっとひっかかる。書き初めは私的な事柄で、途中から社会的な事 

 象に変わる、ここがうまくつながらない。視点も整理した方がいい。

  

5、『京都民主文学』58号の発行について

  発行予定は、11月24日。事前合評は次回例会(10月14日)が最終となりますので、作品発表  

 の予定者は間に合うように支部員に直接送ってください。

 (発表予定の作品は以下を参照) 

58号掲載作品 表.docx
Microsoftワード文書 44.5 KB

10月度の例会案内

 10月14日(月)午後1時~長岡京市生涯隔週センター

 事前合評を予定しています

8月度の例会報告

 8月度の支部例会は、10日(土)午後1時過ぎから、長岡京市生涯学習センター6階第2会議室で、菱崎博、加藤節子、藤田矢羽、佐藤文磨、関剛、玉置恭介、風野真季、橋本宏一の8人出席のもとに開催しました。

 最初に菱崎事務局長より報告と提案があり、以下の事項を相談、決定しました。

1、京都文連(京都文化団体連絡協議会)50周年記念行事について

  パンフレット「京都文連のなかまたち」の発行(7,000部)、このなかで加盟団体の文学

 会京都支部の活動も紹介されている。貴重な資料なので全支部員にもわたるようにする。

  年表の作成にも着手しているので、京都支部のこの10年間分を追加・編集するので93年か 

 らの支部の文学活動に参加していた人はデータを菱崎まで提供を。

  記念行事「シリーズ講座」

  ◆うたごえ運動と共に50年・・・

   「ぼくのうたごえ人生とうたごえ論」

   おはなし:山本忠生さん(京都ひまわり合唱団指揮者)

   9月14日(土)午後1時30分~

   西陣文化センター(うたごえ協議会ホール)

   京都市上京区千本中立売下ル(一筋目仁和寺街道東入ル)

   試料代500円

  ◆劇団「京芸」と共に歩んで

   「私の歩いてきた道」

   おはなし:藤沢薫さん(劇団「京芸」代表)

   10月12日(土)午後1時30分~

   京都教育文化センター101号室

   京都市左京区丸田町通り新道上ル西入ル

   試料代500円

  ◆シリーズ最終回ー池辺晋一郎さんを迎えて

   「音楽とお話の夕べ」池辺晋一郎さん(作曲家)

   11月27日(水)午後7時~

   京都府民ホール・アルティ

   京都市上京区烏丸通り一条下ル

   参加無料(要申し込み・詳細は後日案内)

2、第38回民主文学関西研究集会について(詳細は行事案内のページをご覧ください)

  11月16日(土)午後1時受付開始:2時開会ー文芸講演

   講師:櫂悦子さん(作家)

  会場&宿舎/休暇村紀州加太(和歌山市深山483)

  11月17日(日)午前9時~作品合評会など

  会場/和歌山市勤労者総合センター(和歌山市西汀丁34)

  参加費/18,000円(部分参加など詳細は行事案内のコーナーを参照)

  ○京都支部の合評提出作品は「京都民主文学」56号掲載、橋本宏一作「火群」に決定。

   京都支部からの参加は5人(例会当日現在)。

3、2013年度支部誌・同人誌の推薦作品について

  「京都民主文学」56号および57号掲載の小説、評論から各1作品を推薦すべく相談した結 

  果、今回は小説部門で57号の「春の萌し」(せがわけいこさんの作品)に決定しました。な

  お、評論は該当作がなく見送ることになりました。せがわ作品は、テーマと感覚に新鮮さがあ 

  り、独特の感性で描かれた世界がいいとの評価で推す声が多くありました。

4、「京都民主文学」58号発表予定作品の事前合評

  関剛さんの創作「老いの身がたりⅨ」

  作品は、「陽炎の精」、「大地震の時」「お婆の話を聞く」の三部からできている。「陽炎の

 精」は読みながら作品世界のイメージがどんどんひろがる。はなしがうまい。「大地震の時」は

 体験だろうが、印象深い場面をもってきている。「お婆の話を聞く」は、難解な漢字があったり

 する。あまりなじみのない感じはもう少し吟味してふり仮名をつけるなどの工夫もいる。

 

 

  

  

 

    

 

 

  

 

 

 

9月度の例会案内

 9月度の例会は、23日(月・祝日)午後1時から、長岡京市生涯学習センター6階第1会議室で、「京都民主文学」58号発表作品の事前合評をします。作品は追ってお送りします。ご出席をお願いします。

 なお、その後の例会予定は、10月14日(月・祝日)、11月24日(日)となっています。

11月24日は、完成した「京都民主文学」58号の発送をする日になります。

7月度の例会報告

 7月度の支部例会は、15日(月・祝日)午後1時過ぎから、長岡京市生涯学習センターに、菱崎博、藤田矢羽、関剛、足立旻、風野真季、横道しげ子、せがわけいこ、橋本宏一の8人が出席して開催しました。

 最初に京都文連(京都文化団体連絡協議会)総会が、6月23日開催され、ここに京都支部から菱崎(文連事務局長)、佐藤文磨(代議員)が出席し、消費税増税が文化活動を圧迫する厳しい情勢にあり、京都市は文化施設の使用料の相次ぐ値上げを発表しており、美術館などは倍近く値上げされる見込みで、文連として抗議し、撤回を申し入れることが決まったとの報告がありました。また、今年で文連は結成50周年を迎え、その記念事業としてあゆみをパンフレットにまとめたこと、パンフは文学会京都支部のメンバーにわたるよう配布する、役員は事務局長を引き続き菱崎が務めることになったとの報告もされました。50周年記念の講演会は、11月27日(水)午後6時30分から、アルティで池辺晋一郎氏の記念講演を計画していること、50周年記念レセプションは12月1日(日)に実施することも明らかにされました。

 二番目には、『京都民主文学』58号の発行計画について相談し次の事項が決まりました。

 「文芸の小径」の執筆担当者は藤田とする。文学旅行の執筆担当で未決定だった大佛次郎記念館は風野、鎌倉文学館は風早めい、それぞれが執筆すること。

 すでに作品が完成しているのが、関「老いの身がたり」、藤田「白い杖が翔ぶ日」、書き始めているとの報告もありました。

 『京都民主文学』57号の全体合評では、題字の字体がまちまちだが、いろいろ違っていてもいいのではないか。「天下茶屋物語」がすごく書き直してあって、上手だと思った。労働者の誇りが描けている。話の展開もよかった。「翻弄投棄」は、ああいう時代(明治時代舞鶴に軍港を建設する話)の事故をよく取り上げた。「ニュンさんと金さん」は朝鮮戦争とベトナム戦争を知らない世代の話で、戦争の歴史と今の青年の在り方を考えさせてくれた。いまは戦争を知らない世代が中心になっているのだと実感した。

 「白い杖が翔ぶ日」(藤田矢羽作)事前合評では、よくまとまっている作品。テーマがきちんと物語展開と登場人物に配分されていて、しかもわかりやすい。字句、語句の使用など読む人によってひっかかるところもあるが、いまはけっこうポピラー化している。言葉はいまどのように使われているかを考慮すべきだ。

 

 

 

8月度支部例会の案内

 8月度の例会は、8月10日(土)午後1時から、長岡京市生涯学習センター6階第2会議室で開催します。おこなうのは、①関剛さんの作品「老いの身がたり」の事前合評(Ⅸ)の事前合評、②支部誌推薦作品(『民主文学』12月号に入選作品が発表される)の決定、③関西文学研究集会(11月16日・17日/和歌山県加太国民休暇村)への提出作品の決定。それぞれ創作部門、評論部門の2作品を推薦、提出することができます。

6月度例会報告

 6月度の支部例会は、29日(土)、長岡京市生涯学習センターに、関剛、野川ありき、藤田矢羽、横道しげ子、橋本宏一の5人が出席して開催されした。この日の例会で行ったのは、①次号『京都民主文学』58号の発行計画の相談、②『京都民主文学』57号の全体合評、の二つの課題でしたが、全体合評は出席者が少なくて、もう少したくさんの感想や意見を出し合った方がよいだろう、ということになり、次回例会でもひきつづき全体合評を継続することにしました。

 

 ①『京都民主文学』58号発行計画

  ◆ページ数  200ページ前後

  ◆予定作品  支部員を中心にした多様なジャンルの作品

         創作、民話、随想、評論、俳句、短歌、旅行記、読者のたより、文芸の小径、   

         その他

  ◆原稿締め切り  10月20日(最終厳守)

  ◆原稿の形式 パソコン、ワープロ文章の場合、22字40行(一段組、下余白)

         一作品15ページ(400字詰め原稿用紙換算枚数30枚程度)目安

         カットもできるだけ準備を

  ◆作品送り先 Eメール kaze347@fuga.ocn.ne.jp

         フロッピーは風野真季まで送付ください

  ◆事前合評  できるだけ事前合評を通したいので、早めに第1校を仕上げてください

         原稿を例会の席で配布するか、例会の1週間ほど前に支部員に送付するかして   

         ください

  ◆「文学の旅」 執筆担当:全体報告を橋本、福元館と小林多喜二を横道、神奈川近代文学館     

          (井上ひさし展)を野川が担当、その他の鎌倉文学館、大佛次郎記念館は追

          って

 

②『京都民主文学』57号全体合評

☆作者はエッセイにしようと発表したのだが、事前合評で小説にした方がよいとすすめられて「創作」にした作品がある。虚構の有無がエッセイと小説を分けるとされてはいるが、エッセイのような小説を書く作家もいて、境界は必ずしも明瞭ではない。このような場合、作者の意向を尊重してよく話し合って発表することが大事。今後の教訓としたい。

☆各作品の題名と作者の字体が不統一なのが気になる。正楷書体もあればゴチック体もあるし、明朝体もある。大きさもまちまち。これも、編集委員会などで議論して、決めていきたい。

☆「生きたい」は、短いが凝縮されたモチーフを鋭く切り取っている。読ませる掌編だ。最初の野球の実況のような描写は読者を引き込む力がある。長編のような書き出しが、ぱっと切り取られる終わり方にあっけなさも感じる。その後一体どうなったのか、想像させる。生きたいという、切羽詰まった思いが伝わってくる。

☆「春の萌し」は、一般には知られていない世界を描いている。主人公の心理がわかる。決めつけてはいけないことなど随分教えられる。最後の一行がいい。

☆「天下茶屋物語」は、事前合評後、後ろの部分をだいぶ削ったようだ。確かによくなっている。それでも、地区労連の会話、テーマがみえにくい。事件がえん罪かどうか、実際のことはわからない。弾圧事件はえん罪を必ずしも争わないケースがあり、その場合は、それがわかる書き方もいるだろう。

☆「老いの身がたり(Ⅷ)」の「第三国人」という語句の用法をめぐって議論になり、中国人や朝鮮人蔑視のことばとの説、その意味はないという説とがあった。さらに具体的にどのように使われているかもっと文章事例などをとりあげて検証し、議論を進めたらよいだろう。より適切な用語法をも磨く運動なのだから。

 

 

 

 

 

 

 

7月度例会案内

は、15日(月・祝日)午後1時から、長岡京市生涯学習センター4階第1会議室で開催します。

課題は、①『京都民主文学』57号の全体合評、②事前合評「白い杖が翔ぶ日」(藤田矢羽作)、③『京都民主文学』58号発行計画の進捗状況、④その他、京都文化団体連絡協議会総会、関西ブロック支部連絡会議の各報告など、

です。ご出席をよろしくお願いします。

 なお、8月度の例会は、8月10日(土)午後1時から5時で、長岡京市生涯学習センター会議室を予約しました。

「京都民主文学」57号を発行

「京都民主文学」57号を発行しました。A5判、158頁、創作、随想、詩、短歌、俳句などを収録。購読希望者はご連絡くださればお送りします。

 今号の作品、執筆者は次のとおりです(目次)。

 創作  「生きたい」                  足立 旻

     「春の萌し」                  せがわ けいこ

     「天下茶屋物語」(三)             玉置 恭介

     「遅咲きの梅」                 藤田 矢羽

     「翻弄投棄」(四)               菱崎  博

     「どんごろ石」(四)              佐藤 文磨   

 随想  「随想二編・・・新しい鐘/小澤征爾音楽塾    西條 昭男

     「限界集落」                  加藤 節子

     「長靴姿の山本宣冶」              安留  香

     「ニュンさんと金さん」             風野 真季

リレーエッセイ/「嵯峨、保津川辺り」文芸の小径・第六回  横道 しげ子

詩作ノート「貧しいものをさらに貧しく」

       ー生活保護バッシングに思うー        野川 ありき

民話「老いの身がたり」Ⅷ                 関   剛

俳句「ディズニーランド」                 石田 裕子

短歌「春」                        田中  礼

詩「おもてちんちんうらをしり」              北村 こう

 「さもしい冬に」                    遠野辺 墨

報告「金石範作品集Ⅰ・Ⅱ巻朗読を終えて」         橋本 宏一

  「西口克己生誕一〇〇年記念ー『西口文学』を語る集い〃

   開かれる                      佐藤 和夫

現代能台本「まぼろしの里」                仲 勘太郎

 

5月例会は、「京都民主文学」57号の配本・発送をしました

 5月度の例会は、26日午後1時から長岡京市生涯学習センターに、菱崎博、加藤節子、風野真季、風早めい、藤田矢羽、関剛、佐藤文磨、横道しげ子、高士健二、野川ありき、橋本宏一の11人が参加し、完成した『京都民主文学』57号の配本と関係者への発送を行いました。

 また、京都文化団体連絡協議会(京都文連・菱崎博さんが事務局長)の総会が6月23日に開催されるので、京都支部を代表して佐藤文磨さんが出席することになりました。さらに文連は、今年結成50周年を迎えたのを記念し、10月27日(水)午後6時30分から、池辺晋一郎さんを招いての歌と話を聞く会を企画するなど、一連の記念行事を計画しています。これらの詳細も本ホームページなどでお知らせしていきます。ご参加、ご協力をお願いします。

 次回の例会は、6月29日(土)午後1時から、長岡京市生涯学習センター4階第6会議室で、『京都民主文学』57号の総合合評をおこないます。

多喜二逗留の宿に泊まり文学館をめぐってきました

 5月17日・18日、民主主義文学会京都支部は、「多喜二逗留の宿に泊まり文学館をめぐる旅」に出かけ、関東、神奈川県まで「遠征」をしてきました。参加者は、女6人に男4人の、総勢10人。乗り換えの多い複雑な交通網での移動ゆえか、ハプニングの多い珍道中ではありましたが、「小林多喜二生誕110周年・没80周年記念企画」として多喜二の創作精神に学び、鎌倉ゆかりの文士の足跡をたどり、さらに井上ひさし特別展(神奈川近代文学館)では、すべての人間が平和で幸せに生きる国をめざした文学へ彫心鏤骨する生きざまに鼓舞激励され、大佛次郎記念館では歴史に相対する作家の心眼が大衆に広がる文章を創り出す、工房を見学してきました。折しも風薫る五月、多喜二の逗留宿を包む新緑の森にホトトギスの声を聞き、鎌倉も、横浜の両文学館のまわりも、バラの花が今を盛りに咲き匂っていました。―左上写真は、神奈川近代文学館、大佛次郎記念館のある港の見える丘公園で記念撮影。

多喜二が『オルグ』を執筆した福元館の離れにて、案内と解説は蠣崎澄子さん(右端)にお世話になりました
多喜二が『オルグ』を執筆した福元館の離れにて、案内と解説は蠣崎澄子さん(右端)にお世話になりました
鎌倉文学館入口にて
鎌倉文学館入口にて
小林多喜二の逗留した離れの存在を解説したプレート
小林多喜二の逗留した離れの存在を解説したプレート
鎌倉文学館
鎌倉文学館
鎌倉文学館の庭園に咲くバラ
鎌倉文学館の庭園に咲くバラ
バラ色の香りが辺り一面に
バラ色の香りが辺り一面に
井上ひさし展の看板―展示は二一世紀を生きる青年へのメッセージが寄せられています
井上ひさし展の看板―展示は二一世紀を生きる青年へのメッセージが寄せられています
大佛次郎記念館入口の掲示―執筆の部屋が再現されてある
大佛次郎記念館入口の掲示―執筆の部屋が再現されてある

4月例会は「京都民主文学」57号発表予定作品の事前合評をしました

 4月度の例会は、13日、長岡京市生涯学習センターに、佐藤文磨、風野真季、関剛、藤田矢羽、加藤節子、横道しげ子、せがわけいこ、橋本宏一の8人が集まり、「京都民主文学」57号の発行へ向けた作品の事前合評をしました。

 一つ目は、佐藤文磨の連載小説「とんごろ石」について、それぞれ文章に即した訂正や書き換えなどの提言や感想も出し合いました。二つ目は、野川ありきのエッセイ「生活保護への攻撃とマスコミ」について意見や感想を出し合いました。タイトルは変えた方がよいとの意見、引用している人物も信頼できる人かどうか、もっと調査をした方がよい、などのアドバイスもありました。

 これらの合評をふまえて作者が再度執筆に向かい、最終原稿を4月20日に仕上げ、5月9日の最終の編集委員会で校正をして26日(日)の例会には完成した『京都民主文学』57号を発送する予定です。

 次回例会は26日(日)午後1時から長岡京市生涯学習センター4階第1研修室で57号の発送作業をおこないます。

 

「京都民主文学」57号発表予定作品を合評ー3月度例会

 3月度の支部例会は、3月21日午後1時過ぎから、長岡京市生涯学習センターに、足立旻、関剛、加藤節子、藤田矢羽、菱崎博、風野真季、橋本宏一、玉置恭介、せがわけいこ、野川ありき、佐藤文磨、横道しげ子、の12人が出席して開催しました。

 

 最初に、菱崎事務局長から以下の報告がありました。

1、京都文連(京都文化団体連絡協議会)結成50周年記念行事として、映画監督の山田洋二さんを招いた講演などを企画中で連絡をとっている、記念のパンフには加盟の文化団体の紹介をして、文化活動をなぜ50年間つづけてきたのか掲載する、民主主義文学会の活動も書いて紹介する。

2、4月14日宝が池公園で開催される京都まつりでは、テントの一エリアを借り、「京都民主文学」や支部ニュース、「民主文学」(本誌)などを並べ、宣伝もする。

 

 つづいて、事前合評に入り、以下の順序で作品に対する感想や意見、提言を出し合いました。

Δエッセイ「限界集落」-加藤節子作

 ダム建設で生まれ育った集落が湖底に沈む話、ふるさとを失うつらさが出ている。文章が上手、開発によって豊かな未来が来るような宣伝をされていたが、20年もすれば問題があらわになる。人間本来の暮らしとはなにか、考えさせられる。こんなふうにしたのは誰で、原因はとこにあるのか、どういうふうに解決していくか、回答がないのがもどかしくて物足りない。自然のなかで余生を送りたい人はたくさんいるが、過疎のこのような地域に高齢者は住むには大変な困難があろう。これに対する解決策があるわけではなく、文学作品(エッセイでも小説でも)は原因をさぐり解決策や展望を示さなければならないものではない。

□小説「春の萌し」-せがわけいこ作

 初の小説、「勇気ある挑戦しやはったなあ」、読んでほっとさせられるのがいい。救われた心地になる。小説だからといって、形式にとらわれる必要はない。「セカンドオピニオン」は日本語でなんというのだったか。登場人物の名前の呼称は最初はフルネームで二回目以降姓名のどちらかにするのが一般的。特別の理由がなければそのようにそろえた方がよい。ひらがなと漢字の使い分けもそう。

□小説「翻弄投機」(四)-菱崎博作

 自分がぶつかったことを全身全霊かたむけて書いて行きたい。次回で1章を終りにしようかと思っている(作者言)。主人公たちが和田山(舞鶴市)で生活していくのが今回の話。場面の描写がすばらしい。しかし、場面展開が変わるところのつなぎ目は説明がほしい。和田の竹藪での暮らしは、明治政府の富国強兵策がこういうことだったのかと理解できる。文章がダイナミックで現場の苦闘がリアルに伝わってくる。

○「文学の小径」「嵯峨保津川辺り 山上の大悲閣から」横道しげ子作

 大覚寺でお茶を習っているので歩いてみようと、角倉了以の足跡を訪ねてみた。角倉了以が自然を大切にしながら社会発展を心がけているのにあこがれ、ラジオ放送の録音にも同行した。そのあともぅ一回訪ね、高い階段の上の大悲閣、千光寺にもいってみた。それが文章になった。-作者。仏像の安置されている様子がとてもリアル。歩いた時の息遣いが伝わってくる。字句、文章にもう少し手を入れた方がよい。

□小説「天下茶屋物語」(二)「黙秘」ー玉置恭介作

 生活要求を掲げて活動する労働組合員が暴行を口実に逮捕され裁判にかけられるが、一人は黙秘、一人は供述するという話が題材になっている。こういう題材の創作に挑戦したのはすごい。意気込みを感じさせる作品。最後の方で、黙秘と、供述と対応がわかれたのをマスターの会話であかすのが惜しい。主人公の言い分がほしい。入り方ももう少し工夫がいる。一般的な刑事事件の流れからすると不自然と感じる部分がある。これは実際にあったことをそのまま書いたもので、そういうケースもあり得る。

□現代能「まぼろしの里」ー仲勘太朗作

「雨月物語」を思わせる作品。幻想的な雰囲気を描こうとしているのはわかるが、意図が伝わってこない。地謡は解説か、語りの役をはたしているか。必ずしもはたしていないのではないか。

 

 このあと文学旅行の件、「京都民主文学」57号の発行の件での報告がありました。

 文学旅行「多喜二逗留の宿に泊まり文学館をめぐる旅」の参加者は現在8人(風野、野川、せがわ、横道、菱崎、橋本、佐藤、玉置)で、途中合流の参加も含めて15日頃までには参加者を確定し切符の手配などおこなうことになりました。

 「京都民主文学」57号の発行に向けて、すでに関、菱崎、玉置、藤田、せがわ、加藤、横道,仲の作品は出揃い、予定の佐藤、橋本、野川などが頑張るとの決意を表明しています。

 

 4月度の例会は、13日(土)午後1時から長岡京市生涯学習センター6階和室で、事前合評などを予定しています。

 なお、5月は26日(日)午後1時から同センター4階第1研修室で、完成した「京都民主文学」27号の発送を予定しています。

作品の事前合評・文学旅行・文学展望の議論などー2月度例会

 2月の例会は、23日(土)午後1時より5時近くまで、長岡京市生涯学習センターに、風野真季、関剛、藤田矢羽、横道しげ子、野川ありき、菱崎博、せがわけいこ、橋本宏一、の8人が参加をして次のような内容で進行しました。

 

1、事務局報告

 Δ2013京都まつりが4月14日(日)午前10時~午後3時まで、京都市左京区の宝が池公園(地下鉄烏丸線「国際会館」下車⑤番出口より)一帯で開催される。主催は同まつり実行委員会(連絡先電話075-211-5371日本共産党京都府委員会)。

 この「文化の森」のコーナーに日本民主主義文学会京都支部のエリアを設ける。広告チラシにも名前を出す。当日は「京都民主文学」や「民主文学」誌などを展示し、文学の創造や批評活動に興味のある人にご覧いただき、支部の活動も紹介し、理解と共感を広げる機会としたい。

 参加協力券は一般500円、大学生300円

Δ京都文連(京都文化団体連絡協議会)が、3月23日(土)午後1時30分から、京都市職員会館「加茂川」で文連ゼミを開催する。映画、音楽、演劇の運動団体が「なぜ鑑賞運動なのか」をテーマに展望を語る。資料代500円。(参加希望者は菱崎ー075-882-2480まで)

 

2、「京都民主文学」57号発表作品の事前合評

☆「老いの身がたり」Ⅷ(関剛作)

  「神仏への帰依」、「自然崇拝」、「人間賛歌」「戦争反対」といったテーマを織り込んだ

  創作を心がけて、語り調子で伝えるよう書き続けてきた。ほとんどが創作で、実際あったか  

  どうかは知らない。ー作者より

   作品はⅠ「連隊長の墓」Ⅱ「山姥の寝床」Ⅲ「海入道参上」の三部作。Ⅰはうまくまとま

  っている。連隊長が戦争犯罪の罪を一人でかぶるのがポイントだから、ここをもう少し詳し 

  く立ち入って書いた方がよりおもしろくなる。嘘と違って実際にあった話だ。戦犯の罪を着 

  るという話は戦後間もなくたくさんあった。当時使用していた語句は難読、できるだけふり

  仮名、注釈がいる。「第三国人」ということばは、当時使われていたかもしれないが、軽蔑

  の意が含まれるので避けるべきではないか。

 

☆「遅咲きの梅」(遠野辺墨作)

  主人公とその子どもの男も女もすべて「麗」という文字の入った名前をつけるのに違和感が

 ある。この話は、「民主文学」とは異質のテーマ。「民主文学」は暗い話で突き放して終わっ  

 ているいるのが多い。それと比べると明るい。だが、なにを語りたかったのかいまひとつわか

 りにくい。語りは女の視点で展開されるのだが、女としてはおかしい、いつの間にか男ことば

 に移行している箇所がある。よく書けているが、お祈りに文章をアジャストしてしまうのと違

 って、討論のなかで、物語を作り上げていく、ありがたいという思い、幸せ感の高ぶりを感じ

 るように書いていくとよい。もう少し、推敲もして。

 

3、「京都民主文学」57号の発行について

  現在下記の方が執筆中ないし執筆予定をしています

  創作:藤田、関、中山(仲)、せがわ、玉置、佐藤文磨

  「文学の小径」:横道

  エッセイ:加藤、橋本

  詩:河本

 

4、小林多喜二生誕110周年、没80周年記念企画

 「多喜二逗留の宿に泊まり、文学館を訪ねる旅」(詳細は本ホームページ「行事案内」を開い   

 て「・・・訪ねる旅」をダウン ロードしてください)

 主な企画内容 

 日時:5月17日(金)~18日(土)

 行程 17日:京都駅八条口新幹線改札口8時45分集合・京都駅発9時6分「のぞみ」116号→新横

       浜→鎌 倉文学館→七沢温泉・多喜二逗留の宿「福元 館」(厚木市)、夕食懇親・泊

    18日:宿9時発→横浜の大佛次郎記念館→神奈川近代文学館→中華街(昼食・散策)→新横

       浜15時59分発「のぞみ」235号→京都着18時01分

 費用:4万円(見込み)

 締め切り:定員(15人)なり次第

 

5、「民主文学」2月号の「2013年日本文学の展望」を読んで(討論)

  事実と虚構についての議論が興味深い。小説なのだから、すべて事実を書かなくともよいわ

 けで、「事実と合致しないという評論」は文芸評論としてふさわしくない。実際ありうる話、

 あるかもしれないと読者に思わせるように書くべきで、要はリアリズムの問題。

  対談でもいわれているが、民主主義文学会の論調が、3・11ばかり書けと強調してしてい

 るような印象を受ける。これはおかしい。それぞれの人は、千差万別、様々な分野で時代状況

 の変化の中に生きている。そこから感じ取る、これはと思う、やむにやまれるものを書く、そ

 れでいいのではないか。自分の表現に合わない、身の丈に合わないものを書けといわれても書

 けない。しかし、3・11は歴史観、人生観を変える大惨事であることに変わりはない。決し 

 て無関心ではないし、ボランティアなどできるだけの参加はしている。政府のウソにも怒りを

 もっている。そのことが即書く、創作につながるものでもない。3・11の惨事が戦災と重な

 る人々もいる。焼け野が原から草が生えてくる。ストロンチウムの入った脱脂粉乳など、自分

 目線を大事にして、書き続けるよう心掛けたい。

 

次回支部例会の日程

  3月24日(土)午後1時から、長岡京市生涯学習センター4階第1研修室で開催します。

  内容は事前合評です。加藤節子さんのエッセイ『限界集落』出されていますが、他にはまだあり

 ません。取り急ぎ提出をお願いします。原稿は例会日の1週間前には届くように仕上げてお送りく

 ださい。それまでに提出された作品を合評します。

  なお、4月の例会の日程は13日(土)午後1時から、同センターの6階和室を予約してあ

 ります。

 

 

 

  

 

1月は支部総会を開催しましたー報告

 日本民主主義文学会京都支部の総会は、1月27日(日)午後1時から、長岡京市生涯学習センター4階第1会議室に12人の支部員が出席して開催しました。以下その概略を報告します。

 冒頭、橋本宏一支部長があいさつし、佐藤文磨さんを議長に選んで議事を進行させました。最初に菱崎博事務局長が1年間の支部の活動について報告。ほぼ毎月の例会の開催と支部報の発行、『京都民主文学』の2回の編集委員会と55号、56号の発行、民主主義文学会主催の支部誌の推薦作コンクールでは足立旻さんの「野ざらし」が最終選考まで残るも入選漏れという惜しい結果に終わったこと、関西ブロック支部連絡会の行事では11月の研究集会に支部から6人が参加し、講演や合評などを通じてしっかり学習と交流ができたこと、また福島の被災地へ京野菜と文化の「お届け隊」として参加したことなどの活動を報告するとともに支部の当面の計画、とりわけ『京都民主文学』57、58号の年2回の発行計画を堅持し、作品の芸術的向上をはから例会のもちかた、さらには関連行事として4月の『京都まつり』や京都文化団体連絡協議会(京都文連)50周年の記念行事、秋の関西文学研究集会などの企画も披露されました。今後さらに文学の創造、評論活動をおおいにひろげる、そのためにも思い切って文学仲間を増やすことも提案されました。これに基づいて、参加者からは積極的な意見や提案が相次ぎ、支部員の文学活動の一層の向上のための方針や計画が打ち出されました。その主な論点を以下列挙しておきます。

○例会では作品合評だけでなく、文学の展望などの論議をして認識を深めておくべきだ。時代は常に変化している、とりわけ3・11以後の意識の変化は著しい。書く側も変わらなければならない。

○人に読まれる小説を書くようにすべきだ。文芸的な価値で切り込むにはどうしたらよいか、いつも念頭において挑戦すること、今に響くことばが問われている。

○例会では、支部や『民主文学』の作品に限らず、他のジャンルの作品も合評してほしい。芥川賞の作品でもいいし、価値観や分野の異なるものも参考にしたい。

○いままでの合評のやり方も改善の余地がある。作者の創作意図に沿ったていねいな批評がいる。「小説になっていない」「人間が書けていない」などといった切り捨てるような批評では作品の質は高められない。

○事前合評は役に立っている。出された意見を参考に採用している。読んでよかったとかの感想を聞くだけでも自分の作品ならわかる。必ずしも全員発言にこだわる必要はない、参加者の半分くらいの発言のあと、深めるべき問題点をしぼって論議してもいい。

○読むのに耐える作品を書くのは並大抵ではない。恐ろしいプレッシャー。合評の最初に作者が何をどう描こうとしたのいってもらうのも改善方法。

○『民主文学』に多い、イデオロギー先行の小説はおもしろくない。

○思想がない小説は価値がない。主張があるからこそ、それがつまった小説が感動を与える。民主主義文学会という創作上の一定の基準と方針に基づく文芸運動なのだから、そこに立ち位置を据えた創作をすべきだ。

 

以上の論議をふまえ、橋本支部長が例会の運営改善など1年間の方針を提案。了承しました。

役員は次のとおり。

支部長:橋本宏一、事務局長:菱崎博、事務局員:佐藤文磨、藤田矢羽、高士健二、会計:野川ありき、会計監査:せがわけいこ、編集委員:風野真季、風早めい、支部報:高士健二、菱崎博

 

 

次回例会のおしらせ

2月度の例会は、2月23日(土)午後1時から、長岡京市生涯学習センター6階和室で開催します。主な内容は以下のとおり。

1、事前合評 遠野辺墨作「遅咲きの梅」

       関剛作「老いの身がたり」Ⅷ

2、『民主文学』2月号の座談会『二〇一三年日本文学の展望』について

   討論

3、『京都民主文学』57号の編集と発行に向けて

  進捗状況と原稿執筆の見込み、段取り

4、文学旅行計画について

5、関西ブロック支部連絡会、「京都祭り」、京都文化団体連絡協議会の取り組み

6、その他

 

 なお、3月の支部例会は、24日(日)午後1時から同生涯学習センター4階第一研修室で予定しています。

12月度の例会報告

 「京都民主文学」56号の総合合評をしました 

 12月度の例会は12月22日(土)、午後1時過ぎから長岡京市生涯学習センターに、菱崎博、佐藤文磨、風野真季、風早めい、横道しげ子、藤田矢羽、関剛、野川ありき、高士健二、せがわけいこ、玉置恭介、橋本宏一の12人が出席して、最初に民主主義文学会第37回関西研究集会の感想を出し合ったあと、『京都民主文学』56号の総合合評を約2時間30分かけておこないました。

  関西研究集会について

 野川ありきのエッセイ「-震災と原発を書いた詩人たちー死者のひとりびとりに言葉を」を合評した分科会では、被災、被害を受けた人たち思いをどうことばに紡いで共感を広げるのかという課題にこだわったところが、参加者から評価されたようで、詩という方法にこだわって伝えることの意味が議論を通じて改めて深められた。

 第1分科会は、12人から13人ほどの参加だったが、読んでいて楽しい作品もあって議論が活発だった。題材は、家庭内暴力という深刻な問題で、子どもたちが追いやられるのは、親の性質だけではないことを考えさせる作品で、おもしろかった。

 第1日目の澤田章子さんの講演は、いまさら「なぜ書くのか」を問う必要があるのかという気がした。書いている人ばかりのあつまりなのだから、もっと単刀直入に書く上での問題に絞った話が聞きたかった。

 総合合評での感想

 支部外から寄せられた感想では、作品が、小説などの創作や随想、詩、短歌、俳句といった多彩ななジャンルにおよび、題材も自己体験ばかりに偏らない内容で構成されていることや、年2回発行していることを高く評価していた。

 体裁、デザインはまずまず、字体と字の大きさ、「おしらせ」、「訴え」、「案内」といったものを最も適したところに配置するなどまだ改善の余地もあり、編集会議に生かしていく。原稿の締め切り期日を守ることとともに最後の校正段階で推敲のようにたくさんの書き直しなどがあると、ミスが見過ごされやすいので、期日を守っての文章直しを心がけてほしい。

「天下茶屋物語」ー玉置恭介ーは大阪の生活保護世帯の支援している話を扱った小説だが、日常的にはなかなか見えない貧困問題がかかわる人間群像を通じてよく描かれている。この短編小説で終わりにするのはもったいない。最後、話し合いをしたあとの急展開が、これでよいのか、ちょっと気になった。

「窓辺のファンタジー」-風早めいーは、認知症の問題を題材とした小説だが、自分の母親を思い出させる。痛切な思いにさせられた。読んでいると介護がいやという気持が先に立ってくる。

「不登校のすすめ」-藤田矢羽ーは、巧みさのある作品だが、作者の思いが先行するままに書かれた印象。もっと社会的分析を入れ、突っ込んで書いてほしかった。結果を書く前のプロセスを書くことが必要だろう。

「埃の舞い」-横道しげ子ーたばこ生産工場の現場で働く労働者の思いが豊かな感性で描かれている。作者の社会と切り結んで書く書く姿勢が生きている作品。労働問題をむずかしくしないのがいい。読んで泣いたとの感想も寄せられた。

「火群」ー橋本宏一ーは、脱原発10万人集会を題材にした小説ではあるが、エッセイ、ドキュメントとの中間に位置する作品か。面白くてぐいぐい読み進めさせてくれるし、集会の渦の中へ入る感動はあるが、楽しくなりすぎている。もっと問題の深刻さが描かれないと読者をしばりつけられない。

「今井川物語」-仲勘太郎ーは、室町時代の伝説ともいえる話だが、絵が入っているのが楽しくていい。しかし、絵の挿入は編集上の苦労しなければならない。早くから準備が必要。

「老いの身がたり」-関剛ーも創作民話とでもいうべき作品で、虚無僧に尺八が登場するなどの話のおもしろさにちょっと知恵と教訓が混ざっている。少々わかりにくいところもあったが語りがやさしい。

「東一口にて」-足立旻ーは掌編小説で、短い中に感動を呼ぶものが詰まっている。戦争の体験が身近に迫る。電車の窓によろい戸をおろすところなど体験したものでなければ描けない迫力がある。作品から勉強させてもらった。

 俳句「残暑」ー石田裕子ーはおもしろい。

 詩「湖畔の玉手箱」ー河本澄一ーも感動した。若々しさを感じさせる。若さとは心の問題だと知る。

 随想「ファッションを庶民のものにしたシャネルの革命」ー野川ありきーを読んでシャネルを身近に感じるようになった。4時間ほどの映画を見た気がする。真面目な作品が多い中にこのような華やかな作品があるといい。女性としての生き方も興味深いし、これをもう少し掘り下げたらもっとよくなると思う。

 随想「旅の途中」ーせがわけいこーは、よく書けている。挿絵もいい。これだけかけるのだったら、次は小説に挑戦してほしい。

「どんごろ石」ー佐藤文磨ーは自伝的な連載小説だが、文章がなめらかでおもしろい。題材と文体が一致している。読んでいて偉いなあと思った。自分の人生と比較すると、自分は人にいえない悪いこともようけしてきたから。時代が違うかもしれないが、主人公は次々仕事があっていいなあと思った。

「歴史のただ中を熱く生きた人びと」―風野真季ーは興味深い話だけに、これで終わりかという気がする。もっと読みたい。

 次回は支部総会となります。1月27日(日)午後1時から、長岡京市生涯学習センター4階の第1会議室で開催します詳しくは支部報をご覧ください。

 また、2月度は、23日(土)午後1時から同センター6階和室で例会を開く予定です。

 

支部報はこちらをご覧ください

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